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【カメラ】ヨドバシで時間潰した話

誰かと込み入ったカメラの話をするならヨドバシに行くに限る。

適当な店員(以下、*)を捕まえて色々聞いてきた。

広角の明るいレンズの話

まっすー(@trapple)が今度砂漠に行くので星撮り用のレンズを探していたが、まぁそういうのは結構高い。手頃なものがないか聞いてみた。

*「基本的にSONYには星撮りに適した広角がありません。その後のことも考えた純正なら現実的には1635GMあたりでしょう。一応28F2035F14Zもありますが、単焦点ということで値段は落ち着きますが広角というには画角は狭いです。

ぼく「なるほど。1635Zは持ってるんですが、これでは力不足でしょうか。

*「F4とF1.4では映る星の量が大きく違います。特に良いロケーションに行くとのことで、せっかくならば明るいものを用意したほうが良いかと思います。

ぼく「まぁそりゃそうですよね。

*「MC-11を挟む前提なら選択肢は増えます。筆頭はArt14mmF1.8ですが、これもかなりいい値段です。少し焦点距離は長くなりますが代わりに明るくなるArt24mmF1.4などもあります。いずれも10万は下回りませんが・・・。

*「ただ砂漠ということで、下手したら使い捨てになる可能性もあります。砂漠の砂が入るとサービスセンターのレンズ清掃程度では取れない汚れが残ることもあります。

*「値段だけで言えば、SAMYANGにも24mmF1.4があります。EマウントからだとMC-11が必要で、サードパーティですからフルマニュアルになるでしょう。ですが現在5万円程度で買えるフルサイズ用の非常に明るい広角単焦点です。難点があるとすればフリンジが出やすいらしいので、あとはお財布と相談ですね。

ぼく「なるほどなるほど。

ポートレートレンズの話

Canon 5D markIVにしてから24-70f2.8と70-200f2.8の2本しか持ってないので単焦点がなんか欲しい、特に人撮り用のやつ。今は撒き餌(しかも借り物)だけなので何か手頃なやつ。

ぼく「85mmと135mmって実際どうすかね?

*「135mmはボケ味は良いですが結構ちゃんと離れないといけないので被写体とコミュニケーションが撮りにくいのが難点ですね。85mmは各社力を入れているだけあって扱いやすいと思います。

ぼく「Canonの85mmF1.4とSIGMAのArtはどうすかね?

*「やはり重さが気になると思います。SIGMAはだいぶ重く、Canonは全長も短いので取り回しやすい。あとは手ぶれ補正の有無がありますが、舞台の整えられたポートレートで手ぶれ補正の世話になることは少ないと思います。どうしても暗いバーとかで撮りたいなら有用かもしれませんが、フルサイズならISOがやや高めでも割りと見れますし、絞りを開いても三脚を使っても良い。IS以外の回避策は何でもあります。

ぼく「Canonは85mm帯強いですよね。85mmF1.8でも良いかと思うんですが、どうですか。

*「F1.8は古いレンズです。2000年初頭くらいの発売ですから、設計レベルは1990年台くらいのものです。高解像なカメラが増えてきた現在、それに耐えうるかというと、少し物足りないものになってきたと思います。

ぼく「85mmF1.2もありますよね。かなり値が張りますが、あれはどうですか。

*「1.4でも開放で撮ることはあまりないのに、85mmF1.2を購入される方はこれを本当に正しく使えるのかなと思いますね。星を撮る画角でもないし、相当センシティブな扱いが必要です。

ぼく「うーん、まぁそうですよね。

お互いの話

ぼく「普段何か撮られてるんですか。

*「70Dに600mmF4で野鳥を撮ってます。

ぼく「こいつはやべぇヤツだ(あっそうなんですか、すごい!)。自然相手ってのは、どうですか。

*「やはりSSとISOが課題です。

ぼく「SSはなんとなく分かりますが、ISOですか。

*「70Dに600mmなので換算900mmになりますが、それでも鳥にフレームいっぱい近づけるわけではないので、基本的に日の丸で撮ってトリミングありきです。かなり拡大するときもあるので、旧モデルエンジンでの高ISOはすぐにノイズが目立ってしまいます。640を超えたら使い物にならないですね。

ぼく「なるほど。そういうのもあるんですね。

*「お客さまは。

ぼく「う〜ん、屋内スポーツですね。

*「なるほどなるほどなるほど、それは難易度が高そうですね。

ぼく「分かっていただけますか。ある程度の明るさ、SSが要求されるあたりは、似たところがあるかもしれません。

「ガッハッハ

サブカメラの話

ぼく「24-70と70-200を付け替えるの面倒なんで、サブがほしいなと思ってたんですけど。

*「いいですね。ご希望は。

ぼく「APS-Cで何か。小さいほうが良いですね。いまいちそのあたり(7D、80D、9000D、KissX9etc)の違いが分からず。

*「基本的に番号が小さいほうがグレードが高いですが、発売時期に大きく差があるものもあり、カタログスペックでグレードが逆転しているように見えるものもあります。9000Dは80Dや7D2より下位グレードの位置付けですが、DIGICエンジンが7になっています。ISOも16000から25600まで上がっており、重量もだいぶ抑えられています。

ぼく「Kissはどうですか。

*「Kissになるとやはりファミリーモデルという色が濃くなってきます。ダイヤルも少なくなりますし、肩のディスプレイもありません。操作性もだいぶ異なってきます。現在5D4を使われているなら、あまりオススメはしません。

ぼく「大きさは重視したいですね。あと屋内ということで、蛍光灯下で撮ることがあります。フリッカーレス撮影を使っているので、それが搭載されてるとなお良いです。

*「それならば9000Dは充分ご要望を満たせると思います。

Kiss Mの話

ぼく「こないだCanonサービスセンターでKissMを触ってきました。アレは正直どうですか。

*「やはりエントリーの位置付けだと思います。現在CanonユーザのSONY移行が激しく、重い腰を上げてミラーレスに対応した、というような印象が抜けません。ミラーレスにおいてはSONYの後追いという立ち位置はしばらく続きそうです。特に現在EF-Mマウントレンズをお持ちでないのなら、マウントアダプタを用意してまでCanonミラーレスに移行するメリットは殆ど無いと思います。

ぼく「なかなか辛辣ですね。

*「あくまであれは、モノを簡単に撮るためのカメラです。操作も簡略化されていますし、撮影する側が何も意識する必要ないようにできています。ファミリーのお父さん向けですね。お客さまレベルのカメラマンであれば、いろいろな物足りなさに歯痒い思いをすると思います。

ぼく「なるほど。やはり現在のところミラーレスはSONY一強な感じが強いですね。

*「そうですね。CP+でEマウント対応のSIGMAレンズが発表されたのもあり、業界的なミラーレス移行の勢いは更に加速すると思います。個人的には70Dmk2を期待していましたが、出てこなかったのが残念です。

スピードライトの話

最近激安中華スピードライト(ストロボとかフラッシュとかだいたい同じ意味)を買って勉強中だ。

*「すみません、私は野鳥撮影というのもあって、スピードライトとは縁遠く、あまり詳しくはありません。本当にお探しなら、詳しい者を連れてきますが。

暇つぶしということには気づかれているようだ。

ぼく「確かに。失礼しました。スポーツ撮りということで、試合中に使うことはまずありません。試合終了後の記念撮影などで使うこともある・・・かもしれない程度です。

*「そうですか。勉強中ということで、いろいろな課題に悩まされていると思います。

ぼく「そうですね。まず速すぎるSSでハイスピードシンクロ(※1)できません。

※1 フラッシュのタイミングとシャッタスピードが合っていないためムラが起こる現象。これを合わせるために通常ハイスピードシンクロという機能があるが、安いフラッシュなので付いてない

*「はい、ハイスピードシンクロ無しだとSSは1/160〜1/200程度が限界かと思います。

ぼく「あとはTTL(※2)がないので、何回か撮ってみないとちょうどいい値が分からないですね。

※2 TTL(Through the Lens)自動調光。通常、AvやISO AUTOなどではピントを合わせたときに周囲の明るさを判定してISOやSSなどが決まるが、それはあくまで光る前の情報なので、その設定でフラッシュを光らせると明るすぎてしまう。TTLがあると、一旦光ってその情報を受け取ってカメラ内で良き感じに調整して撮影、というのをやってくれるらしい。知らん。

*「そうですね。もちろんこれを調整するのも好きだという人もいますが、自動でできるならそれに越したことはありません。TTLは一旦使ってみると辞められないと思います。

ぼく「こんど誰かに借りてやってみます。あの勝手に動くやつはどうですか。

*「あれはまぁ、面白いですよね。(笑)

ぼく「なるほど、大体わかりました。(笑)

何も買わなかった

ぼく「アッそろそろ時間なんで行きますね。それでは。

*「またお待ちしてます。


1時間くらい時間つぶして出てきたという話。

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