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悪質な同人AV「コンサルティング詐欺」にご注意ください

SNSで横行するコンサルティング詐欺

主にInstagramやTwitterなどのSNSを利用したビジネスに対するコンサルティングをもちかけて金銭を騙し取る詐欺が横行しています。昨今のコロナウイルスによる不況、そしてテレワークなどによる在宅の空き時間をめぐって、副業をしたいというニーズが高まってきていることが、その主な背景です。

詐欺の分類のなかでは、情報商材詐欺の一種ないし派生したものといえるSNS詐欺。私たちの「同人AV」の世界にもその魔の手が忍び寄ってきています。

情報商材とは?

「情報」の内容自体が商品であるところ、購入者に対し「情報」を送らなかったり勧誘時の宣伝文句とまったく内容が違う「情報」を送ったりして金銭を騙し取ること。

最近よく見受けられるのは、競馬やパチンコなどギャンブルの必勝法、株式やFX・仮想通貨など投資の必勝ノウハウを情報商材とするものです。

そしてSNSコンサル詐欺は、SNSを利用したビジネスにおける情報やノウハウをコンサルティングすると勧誘し、金銭を支払わせたにもかかわらずコンサルティングを行わなかったり勧誘時と全然異なるコンサルティングしか行わないものが一般的です。

同人AVにおける「情報商材」

情報商材の例として、今、読者諸君が購読しているこの「note」「同人AV監督への道」もそのひとつ。
筆者は、日ごろご愛読いただいている読者諸君へ向けて、正確な情報を提供すべく、弁護士や行政書士、弁理士などを通じて、記事の執筆にあたっています。そういった意味では「正しい情報」といえますが、いわば「儲かる秘訣」などについての具体的な記載はありませんので、あしからず。
あくまで、コンプライアンスポリシーに基づいた運営の仕方についてレクチャーしているにすぎません。

最近目にすることが多くなったのは「Pornhub」です。
Pornhubは言わずと知れた世界で最も再生されているアダルトビデオサイトですが、日本でも簡単にアップロード、収益化できるということでAbemaTVなどでも紹介され、今注目を集めているサイトです。

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このPornhubの「コンサルしますよ」という詐欺が増えてきています。

実際、どのような被害があるのか?

悪質なコンサルティング詐欺_01

コンサルティングをするという触れ込みで、総額30万円を入金したMさん(35)。実名は伏せるということですが、同じような被害者が出ないようにと取材に応じていただきました。

2021年2月。コロナ過で仕事が安定しなくなっていたMさんは独立できないか日々、模索をしていました。元々AVを見るのが趣味だったMさんはSNSで「Porn hubをプロデュースします」というアカウントをフォローしていました。

悪質なコンサルティング詐欺_02

このときは何気なく日々流れてくるエロ動画を見るだけの「見る専」だったようですが、ある日、相手から「一緒にビジネスをしよう」と持ち掛けられたといいます。

悪質なコンサルティング詐欺_03

Porn hubのビジネスに元々興味があったので、詳しく話を聞いていると、どうやら大変儲かるという話ではないですか。すると相手が「私、たくせん成功事例を持っているのでよかったらあなたのことをコンサルさせてもらえませんか?」と。
Mさんは一瞬いいな、と思ったようなのですが、そのときは断ったそうです。

それから1カ月ほどした2021年3月。
相手から「その後いかがですか?」と、Mさんの都合を伺うDMが届きます。何気ない世間話をした後、そのアカウントが「実は弟子が増えたんです。今は6人のコンサルをしています。その一人のアカウントがこちらなんですが…」と弟子らしきアカウントのURLをクリックすると再生数トップクラス。
これを見たMさんは、よし、この人なら…と確信したのだそうです。

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自称、Pornhuberプロデューサーからは「まずは、撮影をしましょう。モデルを紹介しますよ」と言って、モデルの紹介料10万円を請求。そして「コンサルティング料は年間20万円です」とコンサル料20万円を請求。合わせて30万円を入金することになりました。

わかりました、とすぐに入金をしたMさん。
振込先情報はTwitterのDMで送られてきたのだそうです。

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ところが、約束の日になってもモデルは紹介してもらえません。DMで「いつ頃ご紹介いただけますか?」と質問しても「今は女の子側の都合が悪い」「タイミングがよくない」など、のらりくらりと対応した挙句、とうとう返事が来なくなりました。

そこでようやくおかしいと気が付いたMさんは、以前「Porn hubトップランカー」のアカウントに接触。「あなたの先生に騙されました」とメールをしたところ「その人は私の先生ではありません。私は独学です」と返事が来たそうです。成功事例ですら嘘だったんですね。

やがて、そのPornhuberプロデューサーのアカウントは「凍結されました」と表示がされ接触すらできなくなってしまったのです。

2021年5月、警察に被害にあったことを説明し、詐欺で被害届を作成したそうです。

この相談はちょうどそのころに筆者が受けたお話です。私のnoteを読んでいていただいている読者の方だったので、本気で同人AV制作を考えていたのでしょう。気の毒でなりません。

自称コンサルタントには注意が必要

コンサルティングは資格が無くても誰でも名乗ることができます。もちろん、国家資格などはありますが、名乗って営業することは違法ではありません。
実は、この手のネットビジネス(特に同人AV界隈において)はコンサルタントが付きもの。筆者は確信をもって、それらの90%は偽物だと断言できます。

悪質なコンサルティング詐欺_06

DMだけで完結させない

雰囲気で流されてしまっていませんか?まずは冷静になりましょう。
Mさんは契約書も締結しないまま、DMという口約束だけで30万円も振り込んでしまいました。本人も「なぜもっと冷静になれなかったのか」と悔やんでいますが、実は、人間というものは思い込みやその時の雰囲気に流されやすい生き物なのです。
自分は大丈夫だろうと思っていても、その時の勢いで「このチャンスは今しかない」と思ってつい冒険してしまうのです。
Mさんもそうでした。

しかし、実際のコンサルティングというものは、まず、しっかりとクライアントと面談し、クライアントの抱える問題についてよくよく協議をしたうえでコンサルティングの方針を決めていきます。
当然、何度も面談を要しますし、契約書も書くわけです。
Mさんはそういった過程を全てすっ飛ばして入金してしまいました。

相手の所在を確認する

DMで知り合った間柄とはいえ、電話はしたことがあるそうです。(今はもう繋がりませんが)しかし、やはり相手の所在確認まではできていませんでした。
今回は振込先情報があったのがラッキーでした。被害届を出した亜dん階で警察に相手の預金口座の取引停止(凍結)を依頼できたそうです。ただ、振り込め詐欺に使われている口座のようで(口座名義人=犯人ではありません)犯人は判明していないとのことです。

営業の実態を確認する

「本当にコンサルなの?」というのを確認する術はいくつかあります。まずは会社情報などがあれば、法人登記情報を調べましょう。

国税庁法人番号公表サイト
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

次にその会社に連絡を取り、直接その本人を呼び出してみましょう。これでなりすましかどうか、確認することができます。

個人でコンサルタントをしているような、フリーのコンサルですと、この方法では実態を確かめることはできませんが、自前でHPを持っていなかったり、名刺を持っていなかったりするのはあやしいんでやめときましょう。

コンサルタントを名乗るリスク

筆者の現在の本職はフリーの営業マンですが、元はITコンサル職を務めていた経験があります。大学在学中にITCAの資格取ったりして頑張っておりました。(この資格も取るのが大変でした…)
過去にはMBA取得(この資格持ってる人はすごい人)のコンサルタントとお仕事をさせていただた経験がありますが、やはりコンサルタントを名乗るというのは大変リスキーなことだなと感じる瞬間があります。

「これからビジネスを始めよう」という顧客は、コンサルタントに問題解決力があると期待してコンサルティングを頼んできます。

しかし、実際にコンサルティングを受けても、うわべだけのアドバイスや、信ぴょう性のないにわか仕込みの受け売り情報を並べるだけで、根本的な解決策に結びつかないという苦い経験をすると、期待が高い分、がっかり度合いも大きく、言葉には出さないけれど失望や憤りを感じる顧客も少なくありません。

つまり、アドバイスやデータ、知識や売上方法だけじゃダメなんです。

本当にコンサルティングに重要なのは
「生徒を売れようにすること」ではなく「問題解決をすること」

これを勘違いする人が非常に多いです。
コンサルタントというのは「売り上げを伸ばしてくれる人」ではなく、今、自分が抱えている「問題を解決してくれる人」なんですね。

「絶対売れる!」と豪語する人は胡散臭い

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「売上補償!」「年間○○万円突破!」など、どうしても金額に目が行きがちですが、売上金額は結果として付いてくるものであり、途中の問題の解決方法の模索無くしては実現しうることはありません。

結果として売上が経ったことを事実として提唱するのは全然問題ありません。ただ、「あなたの売上を保証します」や「絶対儲かります」などと自信満々に豪語している人がいたら要注意。

昨今のコロナ禍で、同人AV監督が爆増したレッドオーシャンの中で
売上トップランクを保証するなど愚の骨頂です。

「他者に対するマウント」する人は胡散臭い

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自分が上だと示す言動を取ることを「マウントを取る」と言います。SNSで多くみられますが、ライバルや有名監督などのツイートを引用し「逆張り」し、「自分はもっとすごいんだぞ」とマウントする人に限って、自称コンサルタントだったりします。
マウントを取る人は、序列に対する認識が人一倍強いといわれています。序列を重視すると考えるだけではなく、周囲の人もみんな序列を重んじていると思い込んでいるのです。
優劣を付けたがる人の考え方は、育った家庭環境や幼少期からの性格によって培われるものであり、簡単には変わらないでしょう。

また、総じて「承認欲求」が高いということも有名です。
心理学者マズローが提唱した『欲求5段階』にも登場しますが、承認欲求は人が求める欲求の中でも4段階目に位置し、ここが満たされなければ劣等感や無力感を感じるといわれています。
そして、マウンティングは劣等感を恐れている裏返しです。マウントを取る人は、他人から認めてもらうことで劣等感を避けようとする特徴があります。

つまり、自分に自信がないんです

自分に自信がない人間のコンサルティングを受けるなんて、将来の損害が目に見えていますよね。そういう人との接触は避けるべきです。

「犯罪歴・逮捕歴」自慢するヤツは要注意

悪質なコンサルティング詐欺_09

読者諸君がどなたに指示を仰ごうが、筆者の知る所ではありませんが、老婆心ながら1つアドバイスをさせてください。
犯罪者とだけは組まないほうがいいです。
犯罪者の自伝、逮捕されたときの話とか、そういうアブノーマル・アングラな話題に興味を持って本を読んだりするのはおおきにけっこう。でも、一緒にビジネスは絶対しないほうがいいでしょう。

この業界の面白いところは、犯罪歴って「拍が付く」のです。
伝説のAV監督こと全裸監督なんて「エロこそ人間の真実だ!前科7犯、懲役370年の破天荒なAV監督」という"うたい文句"ですから、さぞ「すごい人だ!」という強いインパクトが印象的です。

でも、実態はただの犯罪者です。

犯罪を犯してまで貫きたい「エロ」って何なんでしょう。読者諸君も有名にはなりたい、売れたい、でも犯罪者になりたいわけじゃないでしょう。

このコラムを読んでいる読者諸君は少なくとも、そうであるはず。

犯罪自慢してる人なんて、総じてロクな人じゃありませんよ。

(これは統計的な事実を言ってるだけで、全裸監督個人を批判しているわけではありません。筆者もリスペクトしています。)

「売上保証詐欺」「他者に対するマウント」「犯罪歴自慢」のいずれかひとつでも当てはまると、ほぼ偽物と判断できます。
根拠は彼らが真に顧客に寄り添って問題解決をしてくれることはないことが明白だからです。

これら、同人AV界隈において、こういった手合いの勧誘や広告が多いのも事実。それが筆者が同人AVコンサルが偽物であると提言する理由です。

コンサルティングの難しさ

体験談を基にお話しするんですが、コンサルティングの難しさは「私ができたのだから、君もできる」というロジックが全く通用しないことにあります。

「君も私のように儲かるぞ!」といったニュアンスの広告が、いかに嘘っぱちなのか、コンサルティングを真剣に志した人ならわかるはずです。

問題解決力は、わかりやすい言葉で言い換えれば「要領」です。要領のよい人は、自分の問題の起点となる箇所に気づき、ロジカルに解析し、解決案を仮定し、模索し、解決に導く能力があります。

しかし、全ての人がそうではなく、要領の悪い人もいます。
そんなときコンサルタントは顧客に変わって、彼らがどの部分でつまづいているのか、原因をいち早く導き出す必要があります。

それが実に難しいのです。

筆者の考えるベテランコンサルタントと新人コンサルタントの違いはここです。問題の原因は顧客により千差万別。その解決策に正解はなく、限りなく最適解を導き出すためには圧倒的な経験値が勝ります。

同人AVコンサルティングに必要な「経験」とは、ご自身の作品が売れることではありません。

圧倒的な場数です。
相談件数、相談事例、体験。

これに勝るものはありません。ですから、「俺は年商1億円もあるんだぜ!」と豪語しているような自称コンサルティングは3流もいいところ。
多くの弟子を育成しています、というぐらい謙虚なくらいが信用に事足りるには十分です。

どんなコンサルタントが優秀なのか

顧客の抱える問題を分類整理したり、パターン化したり、その原因を突き止めるためのヒアリングプロセスやクライアントが理解しやすい説明システムを作り込んだできる方が優秀だと思っています。

例えば、わかりやすく文章をまとめてくれる人。
例えば、わかりやすく図や式で示してくれる人。
例えば、わかりやすい事例を基に説明してくれる人。
例えば、質問のレスポンスが早い人。

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筆者がコンサルタントをしない理由

前途の通り、ITコンサルタントの資格を持っていることで、表の仕事には泊が付きました。当時の仕事ではシステム提案が主体でしたが、お客様によってお悩みは本当に様々。正直、勉強した知識なんてほとんど役に立ちませんでした。
もっとも、その地盤が仕上がっていたからこそ切り抜けられたのも事実です。今思えば、資格を取得するのはゴールではなくスタートだったんですよね。そこから始まるんです。
今はそれらの経験を活かして活躍のフィールドが広がったわけなんですが、コンサルの資格を持っていて本当によかったと思います。本当に良い経験をさせていただきました。

だからこそ、言いたい。

しんどい!笑

他サークルさんの経営状況を向上させるために知恵を絞っていくのは筆者にはリスクが高すぎます。スカ〇ロAVのコンサル依頼とか来たら、もう、死んじゃいますよ。無理すぎて…。

ただ、実際に筆者を頼ってくださる読者がいるのも事実ですので、少しばかりお力添えができればという思いで「アドバイザー」ならできるのではないかと考えています。

アドバイザーとコンサルタントの違い

よく聞かれることですが、実態は似て非なるものです。
「採用基準」伊賀 泰代 (著) によると、著者である伊賀氏は外資系コンサル企業に勤めていた経験があり、退職後は「キャリア形成コンサルタント」として活躍をしていたという経緯があります。

コンサルティング業務の根幹は、企業経営者向けのサービス業である

コンサルタントに必要なことは「問題解決能力」であることは先述の通り。
問題に対して迅速に対応し、顧客に合わせた提案(会社によっては商品などがある)をするのが主なお仕事です。

筆者は個々の問題解決に対して効果的な提案を見出すためのエネルギー捻出が困難なので、これを辞退したいのです。

一方、アドバイザーは、問題が起きない様に、今よりも向上させる為に、改善するべき点などを助言します。組織(会社など)の中に入るというよりも、全体的に見て「こうした方がいい」と思う点を指摘・助言する人のことです。

まとめ

今回はランキングについて、悪徳コンサルの実態についてご紹介いたしました。実際にそういった相談をちょいちょい受けているので、少なからずそういう悪い人がいるのは事実なんでしょう。

▶悪徳コンサルについて
筆者は別にコンサル嫌ってるわけじゃないんです。ただ、筆者の知る人の中でちゃんとコンサルしてくれるAV監督さんっていないんです。売れる秘訣というのは、早々に種明かしする意味ないですからね。
「どうしてそんなに儲かってるんですか!?」という問いに対する答えは、「がんばってかわいいこ撮影してるからだよ!」と言わざるを得ません。

まとめ

もしも、「ヤバ、騙されてるかも」という気がしたら、ご相談ください。弁護士ご紹介いたします。(こちらのnoteの監修もしていただいています)


人間、楽せず、堅実に、コツコツと、正直にやっていきましょう。


参考図書

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて (中野 明)

採用基準 (伊賀 泰代)

コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法 名和 高司 


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