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今日の1冊 その7

今回は小説、ということは決まっていたのだが、なかなか思いつかない…………今まで紹介のもので他の巻にしようかなとかも思ったのだが…………改めて本棚を見てあー!あったあったと。実際いろんな本もあるわけで、バリエーション豊かにいきたい



さてそんな今回の1冊はこちら!


小野不由美
十二国記 図南の翼

十二国記はやはり表紙などが綺麗
もちろん珠晶のかわいらしさもあるのだが……


すっかり忘れてた十二国記から。どれにするか悩んだ挙句、1巻で完結することも含め、名作と言われるこちらを。時間が待ち遠しい!と言われ続けてもはや何年?そりゃ出て欲しいところが出てくれましたが………そこだけじゃない!!もっといろいろあるでしょう!!これ以上未完王を作らないで〜


という愚痴はともかく、十二国記の中でも他とはちょっと毛色が違う作品がこちら。主人公からして12歳の女の子、というのも異例だろう

さて恒例のネタバレなしのあらすじを………
十二国という異世界の話。ここでは王が善政を敷き続ければ、王は不死のまま何年も平和な時代が続き、悪政を敷けば王は倒れ魑魅魍魎の跋扈する国となる………そんな中十二国のうちのひとつ恭国では長く王が不在となった

荒廃し次々と人が死ぬ、そんな状況に裕福な商家の12歳の女の子珠晶が立ち上がる。彼女は王を決める麒麟に会い王となるため、蓬山へ昇山することを決意する。聡明とはいえ子供の彼女がこの後遭遇する困難の数々とは?

こんな形の不思議な世界
蓬山は黄海という化け物の住処の中央にある
ちなみにこの世界は他国に侵略すると王は死ぬ
なので対外戦争は起きない
だから軍隊は国内専用だったりする


そんな話だ。現実世界とのギャップが大きいため、なかなか分かりづらいところもある。それでも現代を生きる我々にまでズキっとくるような言葉を珠晶は投げかけてくる。辛辣に過ぎる言葉だが、我々が忘れてはいけないことも多い。またその素直な心持ちにも敬意を持ちたい。自分の非を認め謝罪できる事がどれだけ素晴らしいかも………


そういう意味でも面白い、だけではない読後感がある作品だ。主人公珠晶のみならず、案内役の頑丘、お坊ちゃんの李広らの言葉も重く、また魅力的でもある。珠晶と李広はそれ以外の物語にも出てくるし、ピンポイントでいい味を出している。この1冊だけではなく、様々な物語が展開される十二国記…………


今落ち着いている時(新刊でないし)なので目立たないが、十分以上に面白い作品群だ。是非とも手に取って読んで欲しい。多くの方にフィットすると思う

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