見出し画像

興味が興味を呼ぶ。好奇心が好奇心を呼ぶ。ジヴェルニー旅行記。

先月のジヴェルニー旅行の記録。
ジヴェルニーはパリから電車で1時間ちょっと。
ノルマンディー地方への入り口的な町で、日本でいうと関東から東北地方に入るくらいのところ。福島山形あたりに位置するのかな?気候もパリより少し寒くて空気が澄んでてまさにそんな感じ。
ジヴェルニーにはモネが暮らしていた家、庭、有名な睡蓮の池がある。
モネが何百枚も連作で描いた睡蓮の池を実際に見てみたくてパリから小旅行。

最寄り駅の模様が既にモネでテンション上がる
モネの庭。もう美しすぎて天国。

秋も終盤、冬みたいに寒い日だったのに、まだ春みたいにこんなに鮮やかな花々が広大な庭にきれいに手入れされて植えられていた。
「モネの庭には花を植えているのではなく色彩を植えているのだ」と誰かが言っていた言葉を思い出す。
確かに個々の花を愛でるというよりは、自分の視界をキャンバスにしてぼんやりと空間を眺めて楽しめる景色だった。

モネの家。ヒゲのおじさんがこんなに可愛い家に住んでいたなんて!

家の中も公開されていてびっくりしたのが、自分の絵や印象派の絵よりも、日本画、浮世絵の方が多いんじゃないかってくらい多かったこと。

モネの浮世絵コレクション
モネの浮世絵コレクション

当時輸入品の梱包材や包装紙に北斎らの浮世絵が使われていたり、パリ万博で日本文化として発表されてジャポニズムが流行ったみたい。

モネのアトリエ
御本人がいた当時の様子。同じ場所だ!
池へ誘う表示もかわいい。
ついにあの池!
まだ睡蓮咲いてた。水面に映る草木が印象派タッチでなんともきれい。

緑と様々な色に囲まれ、雨も降っていたけど晴れ間もあって、ひとりでじっくり物思いに耽られた夢のような時空だった。

ジヴェルニー印象派美術館エントランス

そしてこの美術館で衝撃的な出会い。私は超にわか印象派ファンなだけで知らなかったのだけれど、平松礼二という日本画家のスペースが設けられていた。モネのオマージュで睡蓮を日本画で描いている。
絵のオーラに圧倒されて、日本に帰ってから画集や著作を何冊も読んだ。湯河原にアトリエがあるみたいなので今年中に行こう。

花モチーフを多く描いており画集をめくっているだけで息を呑むような美しさだった。

旅をしたり本を読んでいると、興味があちこちに派生していって収集がつかなくなってくる。

昨日も天保の改革の展示を見に行ってから日本史の本を引っ張り出してきて読んでる。色んな人の生き様に心が揺さぶられている。日本史を辿る旅にも出たい。

そして来年もフランスにいこう。平松氏の印象派への旅という本を読んで、今回よりも足を伸ばしてノルマンディーをもっとじっくり旅してみたいと思った。

多分一生では味わい尽くせない素晴らしい事象がこの世の中には溢れていて、それらに興味を持って知ったり経験したところでごく一部にしか過ぎないし、どうせ死んじゃうから意味ないんだけど、生まれたからには死ぬまでの間たくさん感動して死にたい。
人生まだまだ長い気がしてるけど、自分にとって重要じゃないことに時間を浪費していたらあっという間に終わっちゃうんだろうな。
目指している方向に鍛冶を切り始めたらなんとなくそっち進んでいる気がしている!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?