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回避依存症者(独裁者タイプ)がモラハラを自分で気づけない5つの理由と、気づいた後の心理※実体験あり

※ 以前の記事から2000文字ほど追記しました。

こんにちは、元回避依存症、恋愛依存症男性であり、回避依存症の彼との接し方~専門相談・カウンセリングを行っております、カウンセラーのしれのです。

今日は
「回避依存症者(独裁者タイプ)がモラハラを自分で気づけない5つの理由と、気づいた後の心理※実体験あり」

と言うテーマで、簡単な実体験を踏まえ、お伝えします。

回避依存症は言い方がキツい人(モラハラ含む)が多いです。
特に独裁者タイプは、傾向が非常に強くなります。
他のタイプでも基本的に自己肯定感が低いため、言い方がキツくなりやすい傾向があります。

基本知識 独裁者タイプの特徴

基本知識として独裁者タイプの特徴は以下の通りです。

・なんでも思い通りにならないと自分の気が済まない

・ああしろ、こうしろと命令口調が多い

・「お前はダメな人間だ」など威圧的な発言や人格否定の発言が多い

・少しでも意見を批判したり否定すると、急に怒りの感情を表現する

・身体的暴力を振るうことがある

・自分が絶対に正しいと思っている

自分の言い方がキツいことやモラハラしていることに気づけない5つの理由

まずですが、初期段階では自分が言い方がきついこと、モラハラしている事に気づけません。

実際、過去の私も相当言い方がキツいタイプでしたが、当時はさっぱり気づきませんでした。

理由は主に5つあります。(細かく言えばもっとありますが)

1.相手に問題があると思っているから

まずは、相手に問題があると思っているためです。

特に自分がキツいこと(モラハラ含む)を言った後に相手から

「言い方がキツすぎる!」

「それはモラハラだ!」

と言われた場合どんな反応になるのかと言うと

・・・

「なんか逆ギレしてるよ」

「お前が怒らせることをやってるんだから言い方が悪くなるのは当然だろ!!」

「人のせいにすんな!!
そんなふうに相手のせいばかりしているからお前はダメなんだよ」

「感情的でだるい、もっと論理的に話せ、頭悪すぎ」

みたいに捉えていましたね。(当時はモラハラと言う言葉が浸透していていなかったので私は言われていませんが)

ですので自分に問題があることに全く気づきません。

特に自分が攻撃した後に言われた時はただの逆ギレとしかほんとに思いません。

2.口が悪い家庭環境で育ち当たり前になっているから

2番目の理由は、口が悪い家庭環境で育ち、当たり前になっているからです。
基本的に人は自分の家庭が当たり前だと思って育ちます。
たとえ、虐待があったり、毎日暴言が飛び交っているような家庭で育ったとしても、「自分の家族は実は異常だった!」と言う現実に子供の頃は気づくことができません。

そして思春期ごろになり、友人の家庭を知り、やっと自分の家庭環境が普通ではなかったことに気づくと言うのはアダルトチルドレンあるあるです。

ですので家庭内で父親、母親、兄弟などがもともと言い方がキツい、モラハラが日常的にある家庭の場合、それが当たり前になります。
当たり前になれば、自分の言い方がきついことやモラハラをしていることなど気づくなどできません。

3.相手のためだと思っているから(深層心理では、自分の自尊心や優越感を満たすため)

3番目は相手の為だと思っているためです。
この場合自分が少しきついことを言っていることの多少の自覚はありますが、「厳しく伝えることこそ相手のためになる!」と信じ込んでいます。

イメージとしては、スパルタ教育をする父親、教育熱心で過干渉な母親、と似たようなイメージです。

表面的な心理では本当に相手の為を持っているタイプもいます。
ですが深層心理では違います。
心の奥底では、自分の中の自尊心や優越感を満たすためであって、本心からの愛情ではありません。(深層心理なのでまったく自覚できない)

4.快感になり、認知機能(物事の考え方)が歪んでしまっているから

快感になり認知機能(物事の考え方)が歪んでしまっているからです。
誰かに説教したり、小言を言ったり、人を見下したり、説教することは、自分は上の存在なのだと優越感に浸れる行為でもあります。

基本的にモラハラするような人は劣等感が強いので、優越感に浸れることが大好きです。

ですので「お前は間違っていると説教し、相手に屈服させることで歪んだ自尊心を獲得し、
それが快感になってしまっている」
と言うことです。

快感になれば人の認知機能(物事の考え方)は鈍くなったり歪み、都合の良いように考えます。

ギャンブル依存症、恋愛依存症など全てそうです。

ですので、自分がモラハラしていることに気づく事がさらにできなくなります。

5.自分のことをひどい人間だと思いたくないから

5番目は、自分のことをひどい人間だと思いたくないからです。

彼から暴言を吐かれていたり、モラハラされている方は、「気づいてほしい!なんで気づかないんだ!」
と思っていらっしゃるかも知れません。

モラハラしている人は第三者から見て明らかにおかしいですし、異常な行動や以上の言動が多いです。
なんで気づかないんだ!と思うのは当然です。

ですが、気づかない方が自然です。
なぜなら、「自分は人格否定をして他者を傷つけている=自分はひどい人間だ!」
と現実を受け止めるとショックが大きすぎるためです。


「自分が実は人を傷つけた加害者だった!」なんて現実をほとんどの人が認めたくないのです。

モラハラに限らず何でもそうですし、罪が重いほどこの心理に陥ります。

先ほどお伝えした教育熱心な過干渉の母親に「あなたのやっていることをお子さんを追い詰めている!」と伝えたところで、「そんなわけは無い!私は子供のことを思っている!」と認めないのと同じです。

ですので、

自分のことをひどい人間だと思うのは絶対に嫌!!なのです。

絶対に嫌なので、

相手の落ち度を責めたり、様々な言い訳をすることで自分を正当化し、本気で自分は悪くないと思って、心を安定させるのです。

モラハラする人が相手の落ち度を責めたり、被害者面をするのが上手いのも納得です。

本気で自分は悪い人間だと思いたくないので、頭が非常に回転し、上手い言い訳が次々と思いつくのです。
(ギャンブル依存症の人も、お金の為なら家族のキャッシュカードの暗証番号を鋭い推理と閃きで当ててしまったりするのですが、似た心理です)

第三者から言われる、他人のモラハラ事例を知り気づく

ではどうすれば気づくのかと言うと、第三者から言われて気づくのです。

第三者であれば逆ギレに該当しませんのでうっすら気づき始めます。(ただし軽度〜重度の人に限る)
第三者の指摘は、パートナーより何倍も受け入れやすいです。

「あれ?俺って言い方悪いんかな?」

のように考え始めます。

(最初はそんなことないと否定しますが)

また「他人のモラハラ事例」を知ることで、確信に変わります。
近年では、30年前と比べれば明らかにモラハラが問題となっていて、他人の事例を知る機会は多いでしょう。

よって、うっすら自分も似たようなことをしていることに気づきます。

症状が軽度から中度の方であれば、第三者による指摘が最も現実的でしょう。

自分がモラハラしていると気づいた後の心理

自分がモラハラしていると気づいた後の心理をお伝えします。
この心理を発信している人はほぼいないと思います。

1.半信半疑になり、認めたくない気持ちと葛藤する

半信半疑になり、認めたくない気持ちと葛藤します。
初期の段階では心理的に認めたくない気持ちがあるので、軽く考えたり、「俺は違う!」と根拠のない否定をします。

根拠のない否定をしますが、現実をうっすら覗いてみると自分がしていた記憶が蘇ります。

苦痛が伴いますので、葛藤が起こりますが、直視する勇気があれば、時間をかけることで、認めるステージに移行することができます。

2.認めるが大きなショックを受け精神的な落ち込みに襲われる。

認めるステージに移行するとどうなるか?
ショックを受けます。
あえてライトな伝え方をしますが、大ショックです。

自分はダメな人間なのだと落ち込みます。
場合によっては「自分は生きている価値がない、クズだ…」と激しい自責心に駆られます。

軽い人であればまだしも重い人であれば人生最大の落ち込み、人生最大のショックになります。

モラハラ被害を受けている方は、

「お前は加害者なんだ!!さっさと認めるこのやろう!!」

などと思っているかも知れませんが、重度の方にとっては、人生最大のショックなので、そんな簡単に認められるわけがありません。

それほどまでに自分が実は加害者だった、自分は人として最低なことをしていた、と言う現実を認めるのは苦しいのです。

加えて自己否定感がある人ほど自分の失敗を認められません。

特に劣等感があり、「自分の失敗を認めたら負けと言う間違った価値観」を持っている方も非常に多いので、認めるのは困難が伴います。

※やはりここが最も大きな壁となるでしょう。
ショックを受ける現実、自分が実は加害者だった!と言う現実を人は、何が何でも認めたく無いのです。

3.気をつけたり我慢しようとする

さて、もし、言い方がきついことに気づいたら、次はどんな思考になると思いますか?

それは「気をつけたり我慢しようとする」のです。
自分の口が悪いことや攻撃的な部分が悪いと気づいた。だから気をつけよう!となるのは、ごく自然に思えます。

大半の人が、これで上手くいくだろう、これで相手を傷つけずに済むだろう、と短絡的、楽観的に考えます。

しかし、気をつけたり我慢するだけで、簡単に直るほど甘いものでは無かったのです。

4.心の風船が膨れ上がり、大爆発する

気をつけたり、我慢するたびにどんどんストレスが溜まっていくのが自分でわかってきます。

理性で抑えこまなければ、今すぐ大声を出したり暴言を吐きたくなります。

イライラや怒りが収まらなくなり睡眠にも支障が出て眠れなくなります。

モノやぬいぐるみを殴ったりして、八つ当たりして、精一杯発散します。

そんなふうに必死の抵抗はしますが、結局は感情の大爆発を起こします。
こうして自分はダメなんだ…とさらに自己否定に襲われます。

☆ポイント
なぜ我慢したら失敗するのか?

攻撃的な人やモラハラをする人は相手を攻撃することで、心のガス抜きをしているのです。(全員ではありませんが)
ですのでガス抜きができなくなれば心の風船が膨れ上がり必ず大爆発を起こします。

ですので、我慢したり、言葉に気をつけるだけと言うのは根本的な解決にはならないのです。

世間の言い方がキツい人、モラハラに対して攻撃的な人が多いので、精神的孤独を抱える

さらに言えば、世間の言い方がキツい人、モラハラに対して攻撃的な人が多いので精神的孤独を抱えます。

確かに被害者がいる以上、ある程度非難されるのは仕方ありませんし、やっている事は間違いなく良くありません。
他者の人格を傷つけ、心に傷を負わせます。
それは間違いのない事実です。

事実ですが、やめたくてもやめられない精神状態、そんな簡単にやめられないことを考慮してくれる人などほぼいません。

意志の力ではどうにもならないことなどまるで理解されません。
したがって精神的孤独を抱え誰にも言う事はありません。

特に現代のSNSなどで加害者への攻撃があまりにもひどいので、人に相談するなど不可能に近いと言っても良いでしょう。

親密になると症状が強くなるので、人と親密になることを避けるようになる

基本的に親密になると症状が強くなります。

回避依存症の基本性質です。

モラハラする人は他人にはとても優しい、結婚するまでは優しかったかのような事はよく聞きますが、ごく自然です。
距離感があれば症状が弱くなったり出ませんから。(全員ではありませんが)

加えて、多くの人にもある性質ですが「他人は許せても身内になると許せない」と言う人間の傾向があります。

その傾向で、身内になると欠点ばかり目についてしまい、きつく指摘してしまうのです。

お前はダメだと即座に否定してしまうのです。

口を出さずにはいられないのです。

スルーしたり、健全な人のように、柔らかく優しく指摘してあげることなどまったくできないのです。


では相手にキツいことを言ったり、モラハラしないためにはどうしたらいいのか?


・・・

・・・


誰とも親密にならなければいいのです。

こうして過去の私は完全な脱走者タイプとなりました。

脱走者タイプとなり、たとえ恋人であっても一定の距離感を保ったり、3ヶ月以内に別れてしまったり、そもそも恋人関係にならなければ、相手をモラハラせずに済みますから。

相手も被害を受けずに済みますし、自分自身もモラハラをしてしまい、「俺はダメな人間だ…」と強い自己否定に襲われることもありません。

平和です。

平穏です。

こうして過去の私は、自分の心を守ってきました。

(仮に当時モラハラしていた私が既婚状態であった場合、別居や離婚をしていたことでしょう。)


ですがお気づきのように、
これは根本的な解決方法ではなく、その場しのぎに過ぎません。


誰とも親密になれない、と言う大きな副作用も抱えます。

根本回復をしている今、こんな簡単な事はわかりますが、当時はわからずそれが精一杯だったのです。

そして、『その場しのぎの手法で精一杯』と言うのは誰であっても通る道ですし、大半の回避依存症者や恋愛依存症者は同じで、根本回復しようと言う思考にすらならない、その場しのぎで誤魔化す、何もしないと言うのが大半です。

根本的にキツい言い方やモラハラをしなくなるには、自分の内面部分、主に家庭環境によって培われてしまった間違った人との接し方、自分の価値感、歪んだ考え方、トラウマなどを修正する必要があります。


●気づかない理由5つまとめ
1.相手に問題があると思っているから
2.口が悪い家庭環境で育ち当たり前になっているから
3.相手のためだと思っているから(深層心理では、自分の自尊心や優越感を満たすため)
4.快感になり、認知機能(物事の考え方)が歪んでしまっているから
5.自分のことをひどい人間だと思いたくないから
・自分で気づくのは非常に難しい。
・第三者の指摘が最も気づきやすい。(少なくてもパートナーの数倍受け入れやすい)

●気づいた後の心理まとめ

1.半信半疑になり、認めたくない気持ちと葛藤する
2.認めるが大きなショックを受け精神的な落ち込みに襲われる
3.我慢したり気をつけようとしてみる
4.ストレスが溜まり大爆発する
5.やはり自分はダメなんだと強い自己否定に襲われる
・根本的な内面部分を解決する以外に方法は無いが、ほとんどの人はわからないのでそのまま葛藤して悩みながら生き続ける(私は根本回復を8年間勉強し、実践したので、モラハラや攻撃的な言動は健全なレベルになりました)


●彼がモラハラで病んでしまっている方

モラハラ、見下し、暴言、攻撃的な彼の本当の心理〜彼といても悪影響を受けにくくなり、病んだあなたから、元気なあなたで彼と付き合える方法

●回避依存症参考リンク

回避依存症とは?5つのタイプの特徴とチェックリスト

【1000部突破】回避依存症の彼との付き合い方の教科書


しれの@回避依存症・恋愛依存症カウンセラー

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