火水伝ゑ文(ひみつつたえふみ)3

こんにちは、白山大地です。
『火水伝文』の続きです。
 『火水伝文』の申し込みを促すチラシは、1万枚刷られ、我空さんは、自ら配って歩きました。
 そして、その一枚が我が家のポストにも入っていたのです。前述のように怪しい内容、無事、本が届くかどうかもわかりません。それでも、興味が引かれ申し込みました。
 二か月が過ぎ、あきらめていたころ、今度は、はがきが郵送されました。3000人は、集まらなかったけど原稿は送る、ただし編集に時間がかかり、まだ出来上がっていないということでした。しばらくすると、『火水伝文』の原稿の一部と思われる30ページほどのコピーが届き、私は、早速それに目を通しました。
 当時は、内容が頭に届かず、三回読み直して、ようやく理解できたのでした。
 その後も、はがきが送られ、もう少し待ってほしいとの連絡。今度は、我空徳生という名前と連絡先が記されていました。
 我空徳生、どう読んだらいいのか、男性か女性かもわかりません。しかし、待ちきれなかった私は、電話をしてみました。電話は女性の声でしたが、「我空は留守だ」とおっしゃった。我空さんは、男性でした。我空さんが自ら、電話を折り返して下さったのです。
 そして、我空さんと喫茶店で待ち合わせをする約束をしたのです。




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