新体操が好きだなあという話

急に思い立って、自分が新体操をやっていたときの映像を見返した。
見たのは、小学生のとき所属していたクラブの発表会の映像。

自分があまりに下手すぎて笑ってしまった。
普通に体の使い方が下手、内股常習犯、技術も稚拙で、クラブでも一二を争う下手くそさだった。
その上、骨太筋肉質短足の体型は新体操向きではなかった。
選手コースに所属はしていたけど、選手としての器ではなかったと思う。
(なんで選手コースに合格できたかは一生の謎だ)

小6でクラブを辞めた。
体型に恵まれなかった私は、小学生でありながら例外的に体重制限を
かけられていた。
それに耐えられなかった。

正確には、半年ほど体重制限に耐えたものの体重が減らず、
コーチにもう体重は計らなくていいと言われ、見捨てられたと思って
ぽきっと心が折れてしまったから。
(コーチにはあとから「減らなかったけど小学生だしまあいいかと思った」
みたいなことを言われたような記憶がある、見放されたわけではなかった)

いわゆる「挫折」というものを初めて味わった。

でも新体操が好きだったよな、と思う。
下手で才能もないことは重々承知していたけど、道具を使った身体表現が好きだった。
私も中学生のお姉さんたちみたいに美しい演技がしたいなと、思っていた。

辞めてからも大会は見に行っていた。
そのたびに、辞めなければよかったと後悔を募らせていた。

幸い、進学予定の中学校には新体操部があった。
そこは体重制限もない。
コーチからも中学校でまた始めたければ始めたらいいと、と言われていた。
コーチは私が新体操を好きで、辞めたら後悔することを
わかっていたんじゃないかな、と思う。

そして無事に中学生になった私は新体操部に入部した。

中2のときだったか、小学生のときから見てくれていた他のクラブの
コーチから「上手くなったね」と言われた。
すごく嬉しかった。
才能がなくても、続けていれば一定のところまでは上達できるんだなと
自信に繋がった。
同時に、ここから先は才能のある人間の領域なんだなと悟った。

中学生あるあるのいじめや人間関係のゴタゴタに巻き込まれつつ、
着々と体重を増やしつつ、怪我やモチベ維持に苦しみながらも
中学3年間部活をやり遂げた。
小6で挫折しクラブを辞めた私にとって、このことは偉業だった。

それでもクラブを辞めた後悔は消えない。
辞めてしまったのは仕方ないという気持ちもあるが、
喉元すぎればなんとやら、もう少し頑張れたのではないかと。
(母親に言ったら体調もおかしかったのに無理だろと言われた。それはそう)

色々なことがあったが、今でも新体操は好きだ。
機会さえあればまたやりたい。
(そのためには千葉に移住する必要があるが……)

新体操経験を生かしたポイルーチン、ではなく新体操をやりたいんだよな
とか言いたかった気がするのですが、普通に着地点を見失ったし燃えても
嫌なのでこのあたりで。
それでは。

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