2021.4.11 桜花賞 パドック前考察

桜花賞の狙い馬は『上がりの脚を使える馬』というのが定説。

それもそのはず、2011年からの過去10年でこのレース上がり3F最速の馬は[5-2-1-2]とかなり良い成績を収めている。
この馬たちは全て10番手より後ろからの差し追い込みで突っ込んできている。

この上がり最速馬は10頭中8頭が前走でも上がり最速を使っており、
残りの2頭も過去レース(レベルが❓の新馬戦を除いても)1戦以上上がり最速を使っている。

そして10頭全頭が過去レースのほとんどで上がり3位までの速い脚を使っていた。
更にいうと2011年のトレンドハンター(35.0)以外はその過去の上がり最速時計は34.2秒内(ほとんどが33秒台をマーク)
つまり、この世代でこの時期にこのレースで上がり最速を出せる馬は、『常に速い脚を使っている』ということ。


1️⃣上がり最速馬について

ということで、まず今回のメンバーで上がり最速を使ったことがあるのは
1ストライプ
3ブルーバード
4ソダシ
5アカイトリノムスメ
7ククナ
8メイケイエール
9エンスージアズム
10アールドヴィーヴル
12ヨカヨカ
13エリザベスタワー
14ミニーアイル
16ソングライン
17ホウオウイクセル
18サトノレイナス
とほとんどの馬が。

この中で、
3ソダシ
12ヨカヨカ
は新馬戦しか上がり最速を使えてないので、今レースで最速を使えるとは思えない。
(エリザベスタワーもこれに該当するが、新馬戦以外のふたレースとも上がり3位は使えており、まだ可能性を残しているので保留)


更に
3ブルーバード
(新馬戦以外では1400のオープンダリア賞で35.6が最速)
8メイケイエール
(上がり最速は1200のみ)
14ミニーアイル
(同じく)
を除外し

上がり最速34.2以内という縛りでも残ったのは
1ストライプ33.1
(前走上がり最速もクリア)
5アカイトリノムスメ33.9
(4戦中2戦上がり最速)
7ククナ33.4
(5戦中3戦上がり最速、1戦上がり3位)
9エンスージアズム33.7
(5戦中2戦上がり最速、2戦2位)
10アールドヴィーヴル34.1
(前走上がり最速もクリア。全2戦とも上がり最速)
18サトノレイナス34.0
(3戦中2戦上がり最速)
この6頭が今回の上がり最速候補有力馬。

更に絞るなら前走も上がり最速の
1ストライプと10アールドヴィーヴルが過去傾向からは最も今回上がり最速を使う可能性が高い。


2️⃣上がり最速が届かない展開について


さて、上がり最速がほぼ馬券内にくる傾向の中で着外だったのは2017年と2015年。

2017年はカワキタエンカが単騎で大逃げをかまし、2列目3列目の好位グループでペースを守って追走した先行グループが抜け出して馬券内を確保したレース。明らかな前残りだった。
最後方からの上がり最速を使ったディアドラは6着。

2015年は明確な逃げ馬がいないメンバーの中、前走初めて逃げたレッツゴードンキが単騎でハナに立ち超スローに落とし込んでそのまま上がり2位を使って押し切り。
最後方から最速を使ったアンドリエッテは6着。

このように、極端な大逃げやスローな前残りの展開になれば
上がり最速を使える馬でも馬券外になることがある。


上がり馬が届かなかったこの2015年と2017年を見てわかるように重要なのは逃げ馬の存在。


そして、今回のメンバーには明確な逃げ馬がいない。過去逃げ実績があるのは6ストゥーティと12ヨカヨカ。

6ストゥーティは前走チューリップ賞でスタート良くハナに。
ややかかり気味のエリザベスタワーが3番手、その内になんとか抑えたメイケイエール。
前半は47.7のスローペース。この辺りで抑えが効かなくなったメイケイエールがハナに立ち落ち着きを取り戻す。直線はそのままメイケイエール、2番手にストゥーティ、その後ろからじわじわ前に迫ってきたエリザベスタワーの3頭。
1着は同着でメイケイエール(34.8)とエリザベスタワー(34.3)、クビ差3着にストゥーティ(34.7)と前残りに。
上がり最速は最終8番手(12頭中)から差してハナ差4着のタガノデイアーナと10番手から6着のシャドウエリスで33.9、
上がり2位はこれも10番手から7着のタイニーロマンス(34.0)、
3位は1着のエリザベスタワーと9番手から9着のシャイニーロマンスの34.3。
スローな展開の分、最終の位置どりとそこそこの脚が有利となり、上がりが速くても後ろからでは届かないレースとなった。

もう一頭12ヨカヨカは二走前阪神JFでスタート良く飛び出しハナに。
メイケイエールは出負け、ソダシは好位5番手あたり、その後ろにシゲルピンクルビー、さらに後ろの集団にサトノレイナス。

前半は46.8の平均ペースで、好位から直線抜け出したソダシが1着。
後ろでソダシをマークする様に進めたサトノレイナスが内を伸びて僅差2着。
出負けしたメイケイエールは道中外を回って追い上げ直線も伸びたが4着。
上がり最速は、最終14番手でメイケイエールのさらに外を伸びて3着に入ったユーバーレーベン(33.6)、
17番手から追い込んだジェラルディーナが上がり2位(33.7)の7着、
同じく16番手から6着のオパールムーンが上がり3位(33.8)。
ソダシは34.2、サトノレイナスは33.9で、このペースではやはり上がりはそこそこでも馬券内に来れる。
むしろ最速を使っても後ろすぎると届かないレースだった。


上記のレースを見ても、今回ハナに立つのは6ストゥーティか12ヨカヨカ、もしくは抑えずに行ったメイケイエールかで、どうしてもハナに行きたい馬がいるわけではない。
となるとハイペースになることは考えにくく、1️⃣通年の上がり勝負よりは2️⃣前残りに比重は傾く。


今回ストゥーティもヨカヨカもスローに落としてレースを進めたいはずで、万が一メイケイエールが抑えきれず飛び出してハナをぶっ飛ばしても、2017年のカワキタエンカの大逃げレースのように番手に構えてペースを作ることで入着を狙うのではないか。
いずれにせよ番手、好位グループのペースでいうと今回はおそらくスローから平均。

スローなら上がり最速は10番手以内なるべく前の位置で繰り出せる馬、
平均ならもう少し後ろからでも届くがアタマまでは厳しい。
このイメージで進めたい。


レース展開的には4ソダシが好位で、人気馬では5アカイトリノムスメも前めの集団に。13エリザベスタワーも前走のようにかかり気味だとこの辺りで(落ち着いてたら後方から)。注目馬1ストライプも前め。
その後ろ外をサトノレイナスと、注目馬10アールドヴィーヴルも後ろ目で脚をためる。

8メイケイエールは、
①かかって制御できず前に出てしまいハナ
②前に馬を置いてなんとか先行集団で落ち着かせる
③出遅れ
のどれかと思われる。

①で暴走さえなけれチューリップ賞の再現で残る可能性あり。
②直線まで我慢きけば馬券内はあり。
③道中捲って位置確保できれば馬券内はあり。ただJFのように順当に脚を溜めつつ直線迎える他馬(JFと同展開で負けたソダシ、サトノレイナス)を逆転できるかは微妙。
なんしか当日レース時のテンション次第。


以上、レースタイム1:33を切ることもありえそうな今日の高速馬場もふまえまとめると

前め好位から抜け出す可能性のある馬
1ストライプ
4ソダシ
5アカイトリノムスメ
8メイケイエール
18サトノレイナス

上がり最速を使って馬券内に飛び込んでくる可能性のある馬
(ただし、最終10番手以内にいることが必要)
1ストライプ33.1
5アカイトリノムスメ33.9
7ククナ33.4
9エンスージアズム33.7
10アールドヴィーヴル34.1
18サトノレイナス34.0
位置どり的には
7ククナ、9エンスージアズム、10アールドヴィーヴルは後ろからならギリギリかもしれないが。

後は
調教から
1ストライプ
4ソダシ
5アカイトリノムスメ
8メイケイエール
10アールドヴィーヴル
15シゲルピンクルビー
16ソングライン
18サトノレイナス
特に良く見えたのは
4ソダシ
(直前にしっかりと追い込みをする本気度合、しかも好時計)
個人的に好きな走りで気になったのは
1ストライプ
10アールドヴィーヴル


適正
高速馬場から1400の速い流れを好走してる馬にもチャンスあり。
8メイケイエール
15シゲルピンクルビー
16ソングライン

この辺りをパドック含め精査したい。
個人的には今のところ
◎4ソダシ
◯1ストライプ
▲18サトノレイナス
△10アールドヴィーヴル
△8メイケイエール
△5アカイトリノムスメ
☆16ソングライン


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