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【デュエマ】殿堂予想2021年夏【私怨】

シラキサトウです。

今回はデュエマの2021年夏の殿堂予想をしていこうと思います。

まず自分が予想する前提として、デュエル・マスターズの開発部がどのような意図でゲーム開発をしているか注目しました。

少し前のクリエイターズ・レターになりますが、デュエル・マスターズの開発陣がデザインの目標としているゲームは「シールドを積極的に殴りに行く」「S・トリガーによって駆け引きがある」ゲームです。

ループ・デッキやロック・デッキなど、「相手にターンが渡り辛い」「相手にゲームをさせない」デザインは望んでいないことが読み取れます。

このことを前提に、いろいろなメディアの人たちが予想されていますが、自分の予想基準は以下の通りです。

1.カード単体で今後のデザインに悪影響を及ぼすこと
 予想する上で重要なことだと思うのですが、殿堂入りをするカードは今後のカードプールをデザインする上で、悪影響を及ぼすものが多いです。デザインに悪影響を及ぼすことで、新弾に収録されるカードが相対的に弱くなり、新弾の売り上げ不振につながります。そのため、自由なデザインのために規制をかけるのです。
 直近の2020年冬の殿堂では《ヘブンズ・フォース》《生命と大地と轟破の決断》《海底鬼面城》がそれに該当します。
 《ヘブンズ・フォース》《生命と大地と轟破の決断》は強力な踏み倒しカードであり、前者は4マナ以下をすべて2マナに、後者は5マナ以下をすべて2つ合わせて5マナにするカードです。そのため、そのマナ域のカードをデザインする上で大きな障害となっていたはずです。
 《海底鬼面城》は強力なドローソースであり、1ターン目に出せる性質上、高速コンボにおいては必須カードでした。特に初手の質に左右されるデュエル・マスターズにおいて、初手の1枚を別のカードに置き換えられるこのカードは今後デザインする高速コンボを圧迫していたはずです。

2.1つのデッキタイプが強すぎることで他のデッキを圧迫する
 これが皆さんが殿堂発表の際、一番注目している部分ではないでしょうか。カードゲームにおけるデッキの多様性は、新弾の売上にも影響を及ぼします。新ギミックを用いたデッキが活躍することで、新弾の売り上げが伸びるのは自明でしょう。ただ、もしその新ギミックが従来のデッキに太刀打ちできなかったらどうでしょうか? また、従来の1つのデッキタイプのみが環境を支配してしまったら? それこそ、特定のカードにのみ需要が行き、新規顧客を得る機会損失になります。もしそれが絶版カードであれば、新規層の門戸を狭める可能性もあるでしょう。
 
直近の2020年冬の殿堂では《ヘブンズ・フォース》《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》《ジョット・ガン・ジョラゴン》《魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル》がそれに該当します。
 《ヘブンズ・フォース》《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》「連ドラグナー」のキーパーツで、当時の環境を連ドラグナーほぼ一色に染め上げました。
 また《ジョット・ガン・ジョラゴン》《魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル》は当時制定したオリジナル環境において、高速のループ・デッキであり、かつ出された時点でデッキとしては完成していました。そのこともあって、ビートダウンやコントロールのような「フェア」なデッキを環境に置きたい開発側としては規制せざるを得なかったのでしょう。

3.本来のゲームデザインでない動きをする、または肯定する
 デュエル・マスターズには20年の歴史があり、新しいカードを刷るたび、本来意図していた動きとはかけ離れた動きをするカードが度々発生します。また、ビートダウンやコントロールのような「フェア」なデッキを開発側は望んでおり、ループ・デッキやロック・デッキのような「自分のターンが極端に長くなる」「相手にマナ・チャージ以外の行動をさせない」タイプのデッキの流行は、初心者に対しての門戸を狭めてしまいます。
 直近の2020年冬の殿堂では《凄惨なる牙 パラノーマル》《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》《ジョット・ガン・ジョラゴン》《魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル》《生命と大地と轟破の決断》がそれに該当します。
 《凄惨なる牙 パラノーマル》は常在型のパワーダウン効果で相手のクリーチャーに強烈なロックをかけます。従来は複雑な手順を踏まないとシールドゾーンに表向きで置かれない「シールド・ゴー」という効果ですが、ギャラクシールドの登場により、「表向きでシールドゾーンに置く」効果が多く生まれたために本来とはかけ離れた動きとなってしまったカードです。
 《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》《ジョット・ガン・ジョラゴン》《魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル》は3つとも異なるループ・デッキのメインパーツです。《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》は先にルール変更によってループが不可能になりましたが、勝つまでにどうしてもターンが長くなるループ・デッキは対戦相手の戦意を削ぎ、対面勝負であるカードゲームの本質とは異なる動きをするため規制されたのでしょう。
 《生命と大地と轟破の決断》は強力な踏み倒しカードですが、その強さはマナが第2の手札となることにあります。マナゾーンから撃てて、マナからクリーチャーを踏み倒すこのカードはコンボパーツになりうるカードのマナチャージを肯定しています。マナ破壊カードがない限り根本的な対処がしづらいこともあり、このようなコンボデッキに対抗するにはマナ破壊をするロック・デッキを肯定することになるので、規制された部分も見逃せない点でしょう。

前置きが長くなりましたが、自分が殿堂予想をする場合は以上の3点を考えています。その上で、おそらく7月に発表されるであろう殿堂入りの予想をしていこうと思います。

殿堂入り

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《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》

規制確率:80%

規制理由:
1つのデッキタイプが強すぎることで他のデッキを圧迫する
本来のゲームデザインでない動きをする、または肯定する

『オカルトアンダケイン』の核の一つであり、強力な踏み倒し効果を持ったカード。本来なら3体クリーチャーを並べる前に除去してしまえばいいのですが、豊富な復活踏み倒しカード、そして後述する《不敵怪人アンダケイン》により、踏み倒しが容易になってしまったカードです。

このカードの真価は「8コストのクリーチャーを召喚」することにあります。これにより《追憶人形ラビリピト》の効果を誘発させ手札を全破壊できます。また後述する《不敵怪人アンダケイン》+《フォール・クロウラー》とのコンボでマナ破壊も行い、相手をロックしてしまうことが可能です。

また、《零龍》の《破壊の儀》の達成が容易にできることも見逃せないポイントです。

ロック・デッキの核であることが主な殿堂要因となるでしょう。

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《不敵怪人アンダケイン》

規制確率:90%

規制理由:
カード単体で今後のデザインに悪影響を及ぼすこと
1つのデッキタイプが強すぎることで他のデッキを圧迫する
本来のゲームデザインでない動きをする、または肯定する

《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》よりもこちらの方が規制される可能性が高いです。それは墓地から4コスト以下のクリーチャーを復活できる点にあります。4コストのカードは単体で自分にアドバンテージ、もしくは相手にディスアドバンテージをもたらすカードが多く存在しています。踏み倒し系のカードを併用して、墓地からフシギバースすることで、実質4コスト以下でマナを伸ばしつつ、盤面を1体増やしながらアドバンテージを得られるという動きを行ってきます。

今後4コストのクリーチャーをデザインする際に足枷となりうること、《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》+《フォール・クロウラー》+《零龍》や《腐敗勇騎 ドルマークス》と組み合わせることで毎ターンランデスを行えること、これによる『オカルトアンダケイン』というデッキが強いことが重なり、殿堂に行く可能性が高いと考えます。

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《一なる部隊 イワシン》

規制確率:90%

規制理由:
カード単体で今後のデザインに悪影響を及ぼすこと

『オカルトアンダケイン』には必ず採用されているカードですが、このカードの真価は「捨てる行動がすべて手札入れ替えになる」ことにあります。「墓地に置かれる」ことが発動条件になるため、デッキトップから落としても場にあるこのカードを破壊しても誘発します。しかし、手札を捨てて誘発することがもっとも多いでしょう。このカードは、手札を捨てる系のカードが入っているデッキにおいて、デッキの枚数が実質36枚になってしまうこと、墓地の枚数をコストなしでさらに1枚追加できること、手札の質を高められることが強さの要因であり、今後の手札入れ替え系のカード、墓地枚数を参照するカードをデザインする場合の足枷となります。

総じて墓地利用系において汎用性の高いカードであることが殿堂原因となるでしょう。

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《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》

規制確率:70%

規制理由:
カード単体で今後のデザインに悪影響を及ぼすこと
本来のゲームデザインでない動きをする、または肯定する

主に呪文面が規制される理由となると考えます。5マナ溜めれば7コスト以下のクリーチャーの「バトルゾーンに出た時」能力を踏み倒せます。7コスト域のクリーチャーは単体でゲームの今後に影響するタイプの「バトルゾーンに出た時」効果を持ったカードが多く、その「バトルゾーンに出た時」能力が5マナ+S・トリガーで使え、なおかつ再利用が可能であるため、7コスト域のカードのデザインに影響を及ぼすカードとなりつつあります。

また、EXライフの登場により、5マナで7マナ域のEXライフ持ちクリーチャーを踏み倒すカードとしても使われるようになってしまいました。特に《龍風混成 ザーディクリカ》とのシナジーは強力で、盤面に《龍風混成 ザーディクリカ》を残しつつ、7マナ域の「バトルゾーンに出た時」能力を使用+エンド時に5500以下破壊+1ドローという動きをします。

さらに、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》と組み合わせることで手札にこのカードを回収しつつもう一度《龍素記号Sr スペルサイクリカ》の効果を使う『ナウ・オア・ループ』が存在することも相まって、規制される確率が高いと考えています。

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《希望のジョー星》

規制確率:70%

規制理由:
カード単体で今後のデザインに悪影響を及ぼすこと
本来のゲームデザインでない動きをする、または肯定する

このカードは文明を使用したコンセプトを破壊するカードです。メタカードの類ではありますが、効果範囲が広く、文明指定を用いる進化、革命チェンジ、超次元、呪文にことごとく刺さり、除去しづらいD2フィールドであるため、デッキによってはこれ一枚で機能不全に陥ることがあります。

それだけでなく、《ゼロ・ルピア》と各種2マナルーターを用いた「ゼロルピアループ」や、《聖魔連結王 ドルファディロム》で相手の場のクリーチャーを問答無用で破壊+呪文ロックコンボが存在するなど、新弾が登場するたび強化されています。

本来、もともと存在したギミックをある程度無効化するために作られたカードではありますが、やりすぎている印象は否めません。また、未来に書く文明をピックアップするようなデザインをする際、このカードがネックになるのは確実でしょう。

以上が自分の殿堂予想となります。

以下、駄文

殿堂予想での私怨バイアス

自分が殿堂予想する際になるべく客観的にこのデッキが規制対象になるのではないかと予想しながら組んでみた。

私怨込みなら、《暗黒鎧 ダースシスK》《暗黒鎧 ザロスト》も殿堂にぶち込んでほしい。『オカルトアンダケイン』は相手にするとハラハラドキドキするが、俺がデュエマに求めてるハラハラドキドキはそういうんじゃない。デュエマで時限爆弾の解体みたいなハラハラを味わいたいんじゃないんだ。

革命チェンジ系の中心核であり、3ターンキルのビートを可能にしている《"龍装"チュリス》《龍装者 バルチュリス》なんかもやられた側からすればたまったもんじゃない。ほぼ交通事故。当たり屋みたいなもんだと思う(自分が相棒としているデッキではあるが)

ハンデスのお供《Wave ウェイブ》。お前、なんで再利用した呪文はデッキボトムに行かないんだ? 《魔天降臨》された後、ハンドとマナがなくなるの、やめてくれない? 相手の首を真綿で締めるの楽しい? だからウェイウェイしているのに公式から「ハンデスは陰キャ」って言われるんだぞ?

《聖魔連結王 ドルファディロム》、パワーカードなんだけどさすがに単色デッキを1枚で2回滅ぼすのはダメでしょ。せめて盤面全破壊は1回だけにしてくれ。俺は単色デッキ、特にビートダウンが好きなんだ。やめてくれ、そのカードは俺に効く。やめてくれ。

そんなわけで殿堂予想は以上でした。またよろしくお願いいたします。

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