四十七大戦の第一期を読みました



【この記事を書いた私について】


Twitterの相互に熱心な四十七大戦のファンが1人いて、その人経由で作品を知った。
電書の単行本で読んだ(そのため物理本にある解説の特典は12巻以降しか読めてない)。
この漫画の作者や連載当時のことは「何かトラブルがあったらしい」というボンヤリしたことしか知らない。つまり(自分で言うのもなんだが)割と純粋に作品だけ読んだ感想になっていると思う。
下書きから形を整えることまでして丁寧に書いた感想をネットに上げるのは実はこれが初めて。そしてnoteも初めて(それくらいの熱量を私に持たせた漫画だということでもある)。
10巻以上の漫画を始めから終わりまで全て読んだのも初めてだったりする。そもそもめったに漫画を読まない上に好きな漫画は大体2巻、多くて5巻以内で完結しているオタク。

【あらゆるところに入るご当地要素】


キャラクターも突然のご当地要素に驚いたりツッコミを入れたりする描写があって最初は笑っていいのか真面目に読むべきなのかわからなかった(4巻くらいから慣れた気がする)。
バトル中のご当地要素は必殺技扱いなのもあって印象に残りやすい。読み進めていく間に「突然のご当地要素だ…」から「来たぞご当地要素!」となる時が読み進めるごとに増えた…気がする。
劇中でも知ることの大切さを説いているが、確かに私にも知らないことがこれだけあったんだと、このご当地要素に気付かされた。

【何故かFF14ネタを含むキャラ萌え感想】


山口さんみたいなショタジジイも鹿児島さんみたいなマジジジイもいる。
九州編読んでる間ドゲンジャーズの面々の顔が浮かんできて「(ご当地要素がある漫画だから連想するのは)違わないけど(作品は)違うから引っ込んでてくれ…!」と思い続けていた。
青森さんの戦闘服めちゃくちゃオタクが大好きなタイプのテックウェア風じゃんと思ってたらフードにツノみたいなパーツもあって「そんな盛っていいんですか!?」と腰を抜かした(比喩表現なので私の肉体は無事です)。
奈良さんにかき氷にされて食われたい…上位存在っぷり最高…。
鳥取さんヒカセンじゃん(オタクの悪癖、圧縮言語)(ただの凡人が戦いやそれに伴う悲しみ苦しみを経て成長し、覚悟を決め戦っていくさまを表した言葉)。
FF14のおかげで鳥取さんと東京さんの一部のシーンの解像度爆上がりしたし相乗効果でFF14の某シナリオも解像度上がってる気がする。
鳥取さんをヒカセンとするなら東京さんのそれは古代人(の中でもストーリーを踏まえるとエメトセルクに近い)なんだよな。完璧で幸せしかないと思っている過去に縛られその為に長い時を生きてきた存在。
群馬さん黒髪でゆるくパーマをかけてちゃんとヘアセットもしてそうな髪型で体格よさめで勢いで動くアホの子キャラかと思えばそれ一辺倒でもなさそうなところ(そして埼玉を慕っているところ)、好きすぎる。
カッコよくて『強い』女性キャラが多くてそういうのが大好きな私はありがたく思うんだけど、それはそれとして作品の意図として「強くあらねばならない」というのはありそうだなと思っている。

【高知さんについて】


見た目が好みすぎる。つり眉タレ目無精髭おっさんが私の出身県なんてそんな俺得なことある!?と初めて見た時から思っていた。本当に見た目が好み。ありがとう一二三先生。ありがとう高知県(?)。
ついに戦闘!しかしvs神奈川&東京。こんなのこんな陸の孤島の田舎県が絶対勝てるわけないよという思いが強くて、複雑な気持ちで読んでいた。
そしてその後も南関東陣営で放置だったり観戦席でツッコミ役だったりするくらいの活躍なのも、出身だから、どれくらい田舎かわかるから納得してしまう。でももっと活躍するところ見たかった気持ちもある。
それでも大きな気付きがひとつあった。こんな田舎の陸の孤島なんて絶対出て行ってやるという思いで本当に必死に県外就職したけど、こう思うくらい「出身地」への思い入れは強いらしいということ。

【創作の姿勢について勇気と元気をもらった話】


「自分が見たいものって自分で描けばいいんだ…!」という気付きとエールを勝手に受け取った。
ご当地もので戦略バトルものでループものでメタ要素も風刺もある、その時点で私が知ってる「地域擬人化もの」とあまりにも違っていた。
そしてカッコいい戦闘シーン、萌えやエモを感じるキャラクター描写、個性豊かなキャラクターデザイン。地域擬人化ものなのにこんなに要素を盛ったり攻めたことを言わせたりしてるのって凄い、と。
感想の題目としては逸れるが、そこに深みと確かな裏打ちを与える「現実」は、擬人化ものならではだとも思う。

【おわりに】


終盤の展開の怒涛さや言葉で語らない終わり方に理解が追いつかなくて、読了直後は言葉が出なかった。半分くらい読み進めてる途中に「このマンガ面白すぎる!人生初のnote感想投稿デビューもあるか!?」とはしゃいでいたのが嘘みたいに。
でも、こうして書けているということに自分でも驚いているし、安心もしている。
ちなみに一番好きな文言は「現代の均質化の象徴たるコンビニ」。一言でこんな綺麗に表せるんだって思って。


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