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トンボのレストラン

マンションの入り口のランプからぶぶぶと音がした

オニヤンマ氏が枠に挟まっているように見える

オニヤンマを見たのは何年前の夏以来だろう

気の毒に思って、その辺の木の枝を拾ってつついて枠から出してやろうとするんだけど全然逃げようとしない


何回やっても逃げないから、どうやら逃げる気がないんだなと思った

そういえば明かりには小さな虫もたくさん来る

ここはオニヤンマ氏にとってご馳走がたくさんあるちょっと洒落たレストランなのかもしれない

翌朝、セミみたいに力つきて地面に転がっていないことを祈りつつ部屋に帰った

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