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草を積む

  • 神木の周りの草刈り

  • 刈った草を集めて、空いている畝に積む

  • 山の畑の畝づくり(タマネギ用)

  • さつまいも草取り

明日は取材がある。ここも見るかもしれない、あそこも見るかもしれないと草刈りを進めてきたが、今日になって、「明日は農園にお邪魔しても大丈夫でしょうか?ダメでしたら別に場所を用意します」ときたもんだ。

農園の取材なのに農園に来ないの??そんなことってありえるのか。世の中のことがたまに分からなくなる。もちろん、来てくれて大丈夫ですよと返事をした。


山の畑、正確には「山に帰りかけていた畑」の土がとてもいい。肥料を入れずとも、タマネギやキャベツ、白菜など、自然農では難しいと言われる野菜が育つ。

こちらに越してきた一年目、家の裏にあたるその場所は草木がうっそうと茂る山だと思っていた。ひょんなことから昔の航空写真を見たことにより、そこがかつて棚田だったことがわかった。写真を頼りに、道を探りながら草を刈り、木を伐採していくと棚田の形が見えてきた。

一年目はそうして草木を刈り、刈っても刈っても再生してくる茅を何度も刈り続けた。刈った草木が地面を覆いつくし、そのままにしておいた。二年目にはその草木が土に還り始め、茅も大株の根がモロモロに崩れるまでになった。土からは森の匂いがしていた。これなら大丈夫だと確信し、畝を立て、キャベツや白菜の種をまいたところ、本当に良く育った。今思うとあれは、炭素循環農法そのものだった。

今もその畑の土の中には、太い根っこが残り、ゆっくり分解されながら土に還っている。一度土ができると、循環を断ち切らない限り、ずっと豊かになり続ける。そう気付かせてくれた畑だ。


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