結婚の話をした3日後に父が亡くなった話

相続が落ち着いたので、父についての覚え書き。

去年末 彼女にプロポーズをし、今年1月8日に両家顔合わせをした3日後、私の父が亡くなった。享年68歳だった。

4人の子どもを必死に働いて育てた父。取れた短い休みで長崎まで車で運転してくれてた父。長崎からの帰りにキャンプや山登り・博物館に連れて行ってくれた父。

ちゃんと御礼ができずにさよならしてしまった。結婚式に出てほしかった。


こう書くと父が良い人のように見えるけど、高校時代の父は本当にひどかった。酒を飲んで深夜に帰ってきたら、兄や妹に言葉や力で辛く当たる日々だった。

兄は病み、母は離婚して妹と家を出、私達 兄弟同士は疎遠になり、父は最後には一人暮らしをしていた。


ふとした瞬間に父の人生とは何だったんだろうと思う。他人が評価するものではないけど、仕事辞めた後の数年は酒とたばこが中心で、あまりにも寂しい生活だったと思う。


遺品や写真を整理していて、私は父のことを全然知らなかったことに気づく。若い父は私が見てもイケメンで、友人たちと楽しそうに旅行をし、父母 (私の祖父母) に感謝の手紙を書き、兄弟と日々を過ごし、幸せそうだった。

もっと父のことを理解すれば、父と楽しく日々を過ごし、感謝を伝えられたのかな、と今になって思う。


私は今度結婚する。
疎遠になっていた兄弟も集まることが多くなり、わだかまりも溶け、最近はよく一緒にゲームをしたり映画を見たりしている。この前なんて一緒に海外旅行に行ったぐらいだ。

結婚式では胸を張って「兄弟でいてくれてありがとう」と伝えるつもりだ。それほどまでに、今の私は楽しい母と兄弟に支えられている。

私達兄弟を必死に育ててくれてありがとう。

新しく家庭を築くことの意味を考えながら、必死に人生を生きてみようと思う。


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