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終わり

17年

アーティストとして
Hide-c.という名の
ペルソナと共に生きた

何も起こせなかったし
何も残せなかったし

始めた時に決めたこと

動員がゼロになったら
つまり戦力外通告を受けたら
Hide-c.は終了する

その日が来て

覚悟を決めて

2023年4月2日

誰に看取られるでもなく
Hide-c.は、この世から消滅した

後悔はなかった

これからは愛する家族のため
減っていく資産を保持、補充するために
残りの人生を使おう
それも幸せなことだ
と信じた。強く、刻んだ。

そして
Hide-c.が消滅し
新しい日の朝

世界で一番尊敬する音楽家の訃報を見た

揺れた
こころもからだも
揺れていた

彼は、身体がなくなる瞬間まで音楽家だった

僕は、身体があるのに、音楽家でなくなった

迫るものがあった

確かに需要がなくなったらプロではない

その理屈は正しい

しかし、それでよいのか

音楽では変えられなかった
社会の何かに
方法を変えて挑もうとしはじめた今

それでよいのか

誰かが言っている

演奏家の仲間
数少ない弟子

音楽家でなくなることを
惜しんでくれる人は
まだ数名いる

どうしたら

どうしたい

答えを出すのは
今ではないのかもしれない

戦うべき相手は
誰だったのか
もう一度

考えてみたいと思った

R.I.P
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