見出し画像

牧草を食べないデグー 対策まとめ

「うちのデグーが牧草を食べてくれない!!!」

デグーを飼っている方の多くが、一度は経験していると思います。飼育書には「あくまでペレットは副食なので、牧草をメインで食べさせるように」とか書いてあるんですが、食べてくれたら苦労しないんじゃ!!!!!と思いますよね。わかります。

これを読んでくださる方は重々ご承知のことと思いますが、牧草には食べることで伸び続ける齧歯類の歯を削る役割があるので「食べないから仕方ない、あきらめよう」という思考回路はいったん捨ててください。前歯はかじり木や固いペレットで多少削れますが、奥歯はやはり牧草で削る必要があります。

通販で牧草のレビューを見ていると「うちの子はこの牧草しか食べないのでもう他の牧草は買いません(星5)」といったコメントを見ますが、その牧草が販売終了したり、入荷が中長期的に途切れたり、年によって品質が違ったり……急に牧草を食べられなくなる可能性が考えられるので、これも結構危険だと個人的には思っています。現状それしか食べないのは仕方ないとして、やっぱり飼い主としては他に食べられる牧草を探す努力が必要です。

今回は、デグーを飼い始めたばかりの知人に頼まれたので、私が我が家のぽんちゃん(4歳♀)と試行錯誤した「牧草嫌いなデグーちゃんに牧草を食べさせる方法」についてまとめてみました。インターネット上で調べた情報をもとに試してきたので、他のブログと重複する部分も多くあると思います。私が特におすすめの記事についてはリンクを貼りますので、是非リンク先もご参照ください。

私自身、デグーの飼育歴8か月とまだまだ新人飼い主のため、ご指摘やアドバイス等々、コメント欄に書いていただけたら嬉しいです。

牧草を食べない理由

デグーが牧草を食べない理由は、主に下の3つに分類できると思います。

①与えられている牧草が好みではない
②牧草より美味しいものをもらえると思っている
③そもそも牧草を食べものとして認識していない

複数あてはまる場合が多いですが、この3パターンを念頭に置くと対策が立てやすいです。

以上を踏まえて、効果があったものから順に対策を書いていきます。

対策①牧草キャリー

偶然気づいたのですが、脱走できない空間に牧草数種類・水・デグーのみを入れてしばらく放置すると、何故か牧草を食べ始める子が多いようです。(我が家ではケージの掃除中にSANKO ライトキャリーに入れています)
ハンモックもペレットもステージも回し車もハウスもうさ暖もなし、一番のコツは飼い主が見ていないふりをすることです。飼い主が見ているのがばれると出せ出せアピールか美味しいもの寄越せアピールが始まってしましますので、ケージの掃除でもしながら「飼い主は別のことで忙しそうだから騒いでも無駄だ」と気づいてもらいましょう。

要するに、暇つぶしで牧草を食べているんですね。退屈していると思うとちょっとかわいそうですが、不正咬合になるよりは100%マシです。これでとりあえず牧草を食べてもらい、他の方法も並行して試すことで、こんな強硬手段をとらなくてもいい日が来るよう頑張っていきましょう。
良心が痛むので、1時間だけ・週に何回等、様子を見ながら飼い主側で決めるのもいいと思います。

対策②牧草を変える

とっくにやっとるわ!!という方は読み飛ばしてくださいね。
牧草にもいろいろあり、草の種類・産地・〇番刈り・製品等によって、好き嫌いがかなりはっきり出ます。チモシーであれば2・3番刈り、ソフトタイプと表記のあるものは柔らかく、カナダ産はやや甘い香りがするので嗜好性が高いです。
チモシー以外の牧草については、下記リンク先がかなりわかりやすくまとめてくださっているのでぜひご一読ください。「不断給餌(食べたいだけ食べさせること)しても問題はない」と記載のある牧草の中から食べるものを探していきましょう。

また、具体的な商品として個人的におすすめなのは、下記4種です。

・チモシーゴールド(メーカー:APD 略称:チモゴ)
お高いけどよく食べるチモシー ただし品質の差が大きいようです

・旬牧草(メーカー:GEX ※チモシーではなくイタリアンライグラス)
主食にするにはお高いけどよく食べる 不断給餌OKのイタライ

・デリスタイル 食育牧草(メーカー:SANKO チモシーメインでハーブ等をミックス)
価格が比較的お手頃 メーカーは他の牧草の上に振りかける使い方を推奨

・パスチャーチモシーソフト(メーカー:ハイペット)、若刈ソフトチモシー(メーカー:アラタ)
上記3種類に比べると他の飼い主さんが褒めているのをあまり見ないのでうちの子だけかもしれませんが、お安いチモシーの中では食い付きが目に見えて良かったので入れておきます。

・敷牧草(メーカー:SANKO ※チモシーではなくバミューダグラス)
床材用ですが、食べてもOK 柔らかく不断給餌できるバミューダ
お安くたくさん入ってるので惜しみなく使えるのも◎
(同じバミューダでも「ウサギの食べる牧草 バミューダ」はアルファルファキューブが入っているので「敷牧草」の方がオススメ)

ちなみに、上記のうちお手頃価格の後半4つはヨドバシカメラの通販で取扱いがあります。少額でも送料無料で、ポイントもたまるのでかなりお得です。

対策③フィーダー(牧草入れ)を変える

我が家では初め引っ張り出して食べるタイプの牧草フィーダーを使っていましたが、正直牧草嫌いの子には向かないと思います。そもそも牧草嫌いな子は引っ張り出してまで食べようと思わない可能性が高いです。

デグーが中に入り込んで食べられる大きさ・浅さの容器にすると、デグーが牧草を掻き分け(蹴散らし)ながら好みの部分だけ探して食べることができます。
我が家では敷牧草(バミューダ)を床の片隅に直置き&チモシーをグラタン皿に入れていますがご覧の通りチモシーも硬い部分は前足でお皿の外に捨てて、柔らかい所だけ選んで食べています。

対策④おやつ・ペレットを1つだけ与えて放置

これも偶然気づいたのですが、美味しいもの・食べたいものを少しだけ食べることで食欲が刺激されるようです。小さく割ったりちぎったりして与えてください。
牧草を食べて欲しくておやつやペレットを抜いたのに食べない……という時に試してみると有効です。
これも牧草キャリー同様、飼い主が見ているとバレない事がポイントです。バレるともう1個ちょうだい!が始まるので、別の事をしながら待ちましょう。牧草キャリーと組み合わせるのもオススメです。

対策⑤おやつ・ペレットを見直す、手渡しで与える

デグーは賢いので、「もっと美味しいものをもらえるはず」と思っている時は牧草を食べません。
我が家のぽんちゃんが牧草嫌いになったのは、乾燥野菜が入ったペレット(ウェルバ○ンス)をお皿で与えたのが原因です。
以来、うちではおやつは葉っぱ系と乾燥豆腐をたまに与えるだけで、コミュニケーションは基本ペレットで取っています。
日常的にお皿でおやつを与えている方は、頻度を減らす・人間が手渡しで与えることで、「おやつは特別、いつでも食べられる訳ではない」と理解させましょう。

ペレットを減らす場合は、体重管理も一緒に行ってください。ペレットは総量を減らすよりも、チモシーメインのペレットの割合を増やして、嗜好性の高いペレットを減らしつつ手渡しにする方が激痩せのリスクが少ないと思います。
ペレットは牧草で出来ていますが、チモシーメインのものとアルファルファメインのもの、大きく分けて2種類あります。ペレットからチモシーの味に慣れてもらうのも、牧草を食べさせる手段のひとつです。

最初は牧草どころかチモシーペレットすら拒否するかもしれません。(我が家もそうでした)その時も、どうせ食べないから与えない……ではなく、チモシーペレットはお皿で与えて好きなペレットは手渡し、など差をつけてみてください。すぐに食べなくても、与え続けることでそのうち食べる可能性もあります。
チモシーメインのペレットのうち、チモシーの極(略称:チモきわ)、シルバーブルーム(うさぎ用ペレットですが、デグーも食べられる成分)は比較的食い付きが良かったです。

デグーって、今の牧草やペレットを食べないから……とより嗜好性の高いものばかり与えると、ますます好き嫌いが増えるように個人的には感じています。
とはいえ、可愛い我が子には美味しいものをあげたいのが親心。美味しいものは少量・手渡しを心がけるといいと思います。

対策⑥牧草はジッパー付きの袋で空気を抜いて保管する

香りが飛ぶと食い付きが落ちるので、牧草は空気に触れないように保管しましょう。
我が家では初め密閉できるタッパーに入れていましたが、やはり空気を抜かないと味が落ちるようなのでやめました。

対策⑦レンチン

牧草をレンジでチンすると飛んでいた香りが復活する!……らしいですが、うちの子は香りだけ嗅いで食べませんでした……
色々な方が仰っているので、これで食べる子もいるはずと思い載せておきます。

番外編:発情期

普段は食べるのに時々食べなくなるんだよな〜という場合、発情期の可能性が高いです。(平均21日周期と言われており、オスメス問わずあります)
私たち人間も、生理痛や風邪でしんどい時は食欲が落ちますよね。このケースは発情期が終わればまた食べてくれるので、あまり気にしなくていいと思います。
(ペレットも食べずに体重が大きく落ちてしまうようであれば別途痩せない対策が必要です)

以上、私のオススメ牧草嫌い対策でした!
食べてくれる牧草を探し続けて散財し、部屋には食べなかった牧草の袋が積み上がり……という飼い主さんたちに少しでもお役に立てればと思い、今回こうして記事にしてみました。

牧草嫌いは、基本的には1日2日で完全に治ることはありません。(うちの子も半年かかりました)
飼い主側が疲れ果てたり諦めたりしないよう適度に力を抜きつつ、長い目で見てあげるのが一番大事だと思います。一緒に頑張っていきましょう!

アドバイスやご指摘等あれば、是非コメントを頂けたら嬉しいです。長文にもかかわらず、最後までご覧頂きありがとうございました。
この記事で皆さんのおうちの子の牧草嫌いが少しでも改善されますように……!

サポート、スキ、フォロー、どれもありがとうございます!いつも励みになっています……!