設計(機械関連)の仕事(プロローグ)

 鉄板焼きのお店でアルバイトを始めて、半年程たった大みそかの日、その日もくまさんは昼過ぎからお好み焼きや焼きそばなどを焼きつづけ、除夜の鐘もお店で聞きました。

 年が明けるとくまさんは二十歳になります。除夜の鐘を聞きながら「もうすぐ二十歳やのにアルバイトでいいんやろか、みんなは大学卒業したら定職に就くんやろな」と思いながらコテをせっせと動かしていました。

 そして数日後、「新居浜へ帰ろう、そこで仕事探そう」と思い立ち、神戸を後にするのです。神戸発新居浜行きのフェリーの中で大きな希望と小さな不安を思いながら眠りについた覚えがあります。

 新居浜に着いて最初に行ったのが、学生時代に毎日のように通ったM・Hという喫茶店です。そこでくまさん「ママ、どっか人募集してるとこないかな~」、するとママ「上の設計事務所で若い子探してるっていうてたで」と・・すぐに社長に電話をしてくれて何とその数分後には面接を受けたのです。

 そして何と、その場で合格を頂き「明日から来てくれ」と言われたのでした。くまさんにとって、これはキセキでした。ここからくまさんの設計の仕事が始まるのでした。

                                つづく

 

 

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