楽譜を集めるより演奏する方が楽しいよ!という話
みなさんご存知かと思いますが、同じ楽譜を使っても、演奏する人が変われば音色や曲の雰囲気は変わります。実はこれ、料理でも言えることで、同じレシピを見ても、作る人が違うと出来上がる料理も違ってきます。
例えば、杉野英実という日本を代表するパティシエの話。彼はヨーロッパで修行している時、あるお店のお菓子の虜になりました。そして、4年後くらいにそのお店で働けることに。やっと本当のお菓子づくりを学べると思ったのですが、なんとそのお店は、特別な食材は全く使っておらず、レシピもどこかで見たような一般的なものだったそうです。
このエピソードから学べることのひとつは、「神は細部に宿る」というよくある話です。しかし、もっと大事なのは、そもそもレシピを探すばかりで料理の腕を磨こうとしている人がめちゃくちゃ少ないのではないかということです。
素晴らしい楽譜やレシピを手に入れても、それを演奏したり調理したりする腕がなければ、全く意味がありません。誰も仲間に入れてくれません。一方、どこにでもある楽譜やレシピでも、腕があれば一流の音楽や料理を提供できます。みんなに求められます。ただの「ドレミファソラシド」や「目玉焼き」で感動させることだって可能なのです。
そろそろ、魔法の楽譜や魔法のレシピを探すのはやめて、演奏や調理の腕を磨きませんか。それがきっと、自分の人生を豊かにし、誰かを喜ばせることに繋がるはずです。
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