シャッタースピードについて理解しよう

しんやPLAN for PLANPIX-

こんにちは。

白川郷在住フォトグラファーしんやです。

マニュアルで撮る為に「露出トライアングル」を理解する



カメラの世界で露出とは、イメージセンサーに光を当てることです。一見単純ですが、この露出の調節で写真や動画の明るさが決まり、色の鮮明さや質感など写真の出来栄が左右されるとても重要な要素です。

カメラを始める方は、この露出決定における3要素の関係を表した下記の図「露出トライアングル」のように、これらを組合わせて覚える事が非常に重要になってきます。なぜなら、F値、シャッタースピード、ISOは常にお互いが作用し合いながら適正な露出へと導かれますので、まず最初はこれらの働きと関係を理解する必要があります。

露出トライアングル資料

シャッタースピードとは

カメラのシャッターが開いている時間のことです。
カメラのシャッターが開いている間はイメージセンサーに光が当たります。

ゆっくりシャッターが閉じられる=シャッターが開いている時間が長く、
イメージセンサーに光が当たる時間が長い状態のことを「シャッタースピードが遅い」
素早くシャッターが閉じられる=シャッターが開いている時間が短く、
イメージセンサーに光が当たる時間が短い状態のことを「シャッタースピードが速い」と表現します。

静止画のシャッタースピード

静止画の撮影の場合は、スピードが速いとブレがなく、
まるで止まっているかのように一瞬を切り取った写真になります。

シャッタースピードが遅いと、シャッターが開いている間に動いた被写体の軌跡が写り込みます。これがいわゆる「ブレ」です。
ブレた写真を失敗とする場合もありますが、ブレをうまく使うことによって躍動感を表現することもできます。

_DSC0206のコピー

↑シャッタースピード速い 1/200秒

DSC00783-1のコピー

↑シャッタースピード遅い 1/6秒

動画のシャッタースピード

動画は静止画の連続で1秒間に何枚の写真を表示させるかが大切になってきます(フレームレート)

そのスピードは一般的には1/60秒程度。
カメラは1秒間に60回シャッターを切っていることになります。
速すぎても遅すぎてもカクカクとした不自然な動画になってしまうんです。
えっ。どうしてって思いませんか?遅すぎたなら分かるけど、速すぎてもって…。それは次の章で明らかにしますね。

フレームレートとシャッタースピードの関係

動画撮影時のシャッタースピードの制限には「フレームレート」が関係しています。

フレームレートとは、1秒間に表示できる「コマ数」のこと。
単位はfps(Frames Per Second)で、30fps、60fpsなどと表記されます。
30fpsでは1秒間に30枚、60fpsでは1秒間に60枚の画像を表示して動画にしています。
動画ではフレームレートが大きいほど表示できるコマ数が多く、滑らかな動きの映像となります。

普段見ることの多いフレームレートは30fpsです。
映 画・・・24fps
テレビ・・    30fps
youtube・・  60fps

フレームレートよりシャッタースピードを遅くするとコマが用意できず、
カクカクとした不自然な動画になってしまうのです。

ではシャッタースピードを上げれば上げるほど滑らかな映像になるのでしょうか?
実は、速すぎるシャッタースピードには別の問題が発生します。

動画はコマ送り撮影で想像できるような「静止画の連続」からできています。
適度なシャッタースピードで撮影した動画は、1枚1枚のコマ画像に被写体の「ブレ」が写り込みます。
この「ブレ」が画像を自然につなぎ、滑らかな映像を作ります。

シャッタースピードが速すぎると、
1枚1枚のコマ画像に被写体の「ブレ」が写らず、
こちらも不自然な動画になってしまうのです。

静止画と動画ではシャッタースピードの扱い方が少し違い、動画の方が融通が効きません。
明るいところで露出オーバーになる事も多々あります。その場合はNDフィルターと言うものをレンズにつけて減光させて、任意の設定にします。

まとめ

・シャッタースピードとは、カメラのシャッターが開いてイメージセンサーに光が当たっている時間のこと。
・静止画の場合、シャッタースピードが遅いとブレが入り躍動感のある写真になり、速いと瞬間を切り取ったような写真になる。
・動画の場合はシャッタースピードが遅すぎても速すぎても不自然な映像になる。
・動画のシャッタースピードはフレームレートの数値と関係があり、一般的にはフレームレートは30fps、シャッタースピードは1/60秒程度。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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