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そして3.11 ~当時小学校卒業式を控えた長男の手紙を大切に~


1.今年の3.11

 我が家の末息子が高校卒業となった11回目となる2022年(令和4年)の東日本大震災命日に、covid-19コロナ禍も自然災害からの人災と似ている繰り返される現象と感じる自分だからこそ記します。
 2022年(令和4月)から18歳を成人と法律が施行されると我が家は社会的に全員大人ですが、11年前小学校卒業式を控えた長男から貰った手紙を今も財布に入れて大切にしています。


2.「ヒト=業務」が機能しなかった新聞配達

 3.11以前の1.17阪神淡路大震災ののち『神戸新聞の7日間』と言う映画がありました。


 この放映ののちに、私、弊社は2011年3月11日に東日本大震災を経験しました。そして多くの同業同志や国民が亡くなり未だに行方不明に加えて東京電力福島第一原子力発電所の事故も重なる最中、毎日の新聞の印刷と輸送が平時と異なり不安定不確実時間帯の店着にて、弊社配達従事者が対応出来ない事態に落ち入りました。
 当時150余名の配達従事者は日中業務の会社への対応と自身の生活環境確保の優先のために全く機能しませんでした。残っているのは正社員と私はじめ経営者の14名だけでした。岩手県北上市と同じ面積の配達担当区域で70銘柄を扱い県内一番7割の購読普及率であった複合販売店の弊社は、たった14名で毎日の配達を完了させる事は「不眠不休」で取り組んだとしても二日ともたない事は物理的に明白でした。
 結果、配達されないお客様をつくり、停電が解消しガソリン給油が容易になるまで業務を全うできませんでした。お客様からのお叱りと共に取引先からもお叱りを受けペナルティも課せられました。
 以降、業務改善業務品質向上と業務継続計画(BCP)を考え続けながらの進化に取り組み続けておりますが、再度、同様の自然災害が発生し、特にも長期間の停電と車輌のガソリン確保ができなければ同様の現象は繰り返すと理解しています
 あの時、物理的な配達中断をご理解頂いた本当のファンであるお客様の温かいお声と長男から貰った手紙があったからこそ今日を迎えることができていると大切に思っています。


3.『Reboot計画』と『一意専心』

 1887年(明治20年)創業135年、常にいち早く挑戦し真っ先に失敗し多くを経験して知識を得て知恵と変えて活かして来た変遷の先も『一意専心』は揺るぎません。
 あの時、業務処理最優先で長男の小学校卒業式に行けず記録写真も残せなかった悔しさを忘れず挑戦し続けるエネルギーに変えて『Reboot』します。
 今や時代は、あの時オヤジを思ってくれた長男世代が創る「トキ」だからこそ。


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