ブループルーフ



■登場人物

  • 風間界一(15歳) 高校一年 B組

  • 風間穂花乃(13歳) 中学一年生

  • 鮎川未来(15歳) 高校一年 C組

  • 小森秋(15歳) 高校一年 C組

  • 茶久楽水咲(15歳) 高校一年 A組

  • 藤原鷹峰(15歳) 高校一年 A組

  • 浅祇麗歌(15歳) 高校一年 C組

  • 野村偉(15歳) 高校一年 B組

  • 天森らら(15歳) 高校一年 B組

  • 神崎結癒(15歳) 高校一年 B組

  • 小早川陂(17歳) 高校三年生 A組 生徒会長

  • 佐藤朝光(年齢不詳) 一年B組の担任

  • 藤原紀鷹(51歳) 財務大臣 来賓者

  • 浅祇之之丞(77歳) 浅祇財閥 来賓者 



■シナリオ


●愚かな先駆者

○架響星高等学校
AM:八時十三分。生徒は登校時間(八時半まで)
教室(仮:一年C組)にて。

銃声「パーーーン!」
女子の悲鳴「キャーー!」

階段を登っている男子生徒

生徒A「今すごい音しなかったか?」
生徒B「なんの音だ?」

一年C組

野村偉「お、お前ら動くんじゃねぇぞ!」

銃を周囲に向ける

偉M「チッ!はずしちまった」「ま。まぁいい。ここまでは想定内。昨日立てたプランさえ上手くいけば!俺の勝ちだ!」

天森らら「や、やめて...。」
偉「だ、黙れ!次喋ったら、ぜってぇ撃つ!」
らら・神崎結癒「あぁ、あぁ、あぁ、」

ららと結癒は震えた肩を抱き寄せて涙を流す。
そんな中、丁度界一がスッーと廊下から教室の状況を伺うように顔を出す


●別れと出会い

○風間界一の家 二階建て(夜)

シーリングファンのプロペラがゆっくりと止まる。
   リビングにある時計の針が夜十九時を指している。
   家には界一と妹の穂花乃以外は誰もいない。
   二階の界一の部屋。
学生服に着替えている所。

界一M「他に何か持っていく物なかったけ。本は全部持ったよな。スマホは持っていけないし、服は向こうで買えるみたいだけど一,二着は持っていこう」

風間穗花乃「お兄ちゃん!時間大丈夫?もう七時だけど」

いつも辛辣な妹の穂花乃が今日はどこか寂しそうに部屋に入ってくる。

界一「丁度準備できたところ」

穂花乃「昨日のうちに用意しとけば良かったんじゃない?」

穂花乃が界一の椅子に座る

界一「俺のことは良いから自分のこと気にしろよ。これから毎日家ではほぼ一人だろ?」

穂花乃M「そんな言い方しなくてもいいじゃん。今日でもう三年間は会えなくなるのに...。」

○玄関口

界一は靴を履いて立つ。

界一「行ってきます」

穂花乃「い、いってらしゃい。頑張ってね。グスン」

〇〇は腕で涙を拭き、鼻水をすっている。

界一「うん」

界一は玄関のドアを開ける。

界一「〇〇。元気でな。」

穂花乃「うん。ばいばい。グスン」

界一は自分の家を見上げる。

界一M「三年か...。父さん、母さん...。見送りぐらいしてくれてもいいのにな」

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●奇々怪々

界一は自転車で学校に行く。
学校の位置がいまいち分からない界一は、スマホでマップを見ながら学校の近くの公共駐輪場に自転車を止め、森の前まで歩く。

○森 19時35分

森は木が連なっており奥まで視界が見えない。
界一は森をスマホのライトで照らす。
界一が立っている左側には「この先、足元注意。関係者以外立入禁止。侵入した場合、1億円の罰金、又は無期懲役が課せられます」と注意が記された横断幕のような看板が建てられている。
しかし、界一はスマホに夢中でその看板の文字は目に写っていない。

界一M「道はないけど、本当にここで合っているよな...」

スマホには道のない森に経路が示されている

界一M「いやこれは、俺たち新入生を試しているのか...。なるほど...。この場をくぐり抜けた者だけが、近年数々の教育機関の中で最も注目を浴びている架響星高等学校に入学することができるようだな!」

界一は満面の笑みを浮かべる。だがしかし、

界一「なら帰るか。別にこの高校に入学したかったわけでもないし...」

界一は、この高校に入学したくなかった自分の気持に従って歩いてきた道を引き返そうとする。
すると、後ろに同じ制服を着た髪の長い女の人(茶久楽水崎)が立っていた。
それに驚き思わず声が出る界一。

界一「うぁっ!」
茶久楽水咲「...何」

界一「」
「...。」

○架響星高等学校 校門前

界一と水咲はようやく森から抜け出すことができる
目の前には立派な校舎が立ち並んでいる

界一M「ここが架響星高等学校。国が直接管轄している日本唯一のアイドル育成学校だ」

鮎川未来「いやーー!」

界一「ん?」

界一は何事かと叫び声のする方を見る。
そこには幼馴染の鮎川未来と未来の親友である小森秋が森から飛び出してくるところだった。

未来「虫虫虫ー!カナブン?カメムシ?ミミズ?ムカデ?嫌だー!」

界一M「はぁ。相変わらず騒がしいな」

小森秋「未来ちゃん虫もういないから落ち着いて」
未来「いやまだ背中がゾワゾワする!」
秋「気のせいだよ。背中見てあげようか?」
未来「うん。秋はなんでそんなに怖くないの?」
秋「小さい頃から虫は触ってきたからね」


○架響星高等学校 体育館

入学N「来賓紹介・祝電披露」
上座に座っている来賓者が一人ひとり挨拶をする

風間界一M「俺は今日から架響星高等学校に入学する風間界一。父が知らぬ間に願書を提出しており、俺は不幸にも受験に合格してしまった。解答欄には俺の名前とデタラメしか書いていなかったというのに...。恐らく俳優である父が俺を合格させるために何かしら手を回したのだろう。」

風間界一「この高校は入学するに当たって二つの条件が与えられる。一つ目は全生徒三年間寮生活。お盆や大晦日、お正月といった祝日は勿論、休日に帰省することは不可とされている。二つ目は情報網の遮断。校外の人間と関わることは禁止されている。その為全ての媒体の持ち込み、かつ情報漏洩は厳禁である。仮にこの二つの条件を逸脱した場合、即退学。又は国の意向に従う事になる為身の安全は保証できない。」


入学N「歓迎の言葉。在校生代表小早川陂」
生徒会長小早川陂「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

界一「...」
界一は生徒会の言葉に疑念を抱く


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