宇宙灯 4話 下書き


「碧ってあなたの名前よね!」
「...。」
「なんだよ皆して僕の方見て!」
「...。」

せなは拳を握りしめ睨んでくる。カネは碧の腕の中から飛び降りる。
流ノ介は机に両肘を付け、手を絡ませて碧を見る。そして目を閉じて皆に言う

「今は外が落ち着くまで静かにして待ちましょう。」

〜地上の様子〜
メゴッドは完全に削れ落ち家も粉々に破壊されている。また多くの死人が出ている

「出てこないとはいい度胸しているな。」
「ならばこの汚い街も人も跡形もなく消し飛ばしましょう!」


パチパチパチパチッン。
<クラスターは指を鳴らして8個の惑星を創り出す>

「征くぞ!〇〇◯」

ジジジ、プツ―――――ン。

フロックとクラスターは宇宙に放り出される

「あれ?おかしいですねぇ」
「...。」
「まさか...。これはあの方の仕業でしょうか」
「よいだろう。なにせ、今はそう急ぐときではない。今日は疲れた。帰るぞフロック」
「まあいいでしょう。また来ますよ」

フロックとクラスターはそのまま闇へ立ち去っていった

ネビルの街は粉々に破壊され地下に避難していた人々を外に出している

そして碧の方を皆が見る

「さっきの奴ら碧を呼んでおったよな」
「貴方、何者。あなたのせいでこの街が!」

せなは涙を流しながら震える声で言う

「ぼ、僕もわからないよ!」
「理解できないと思うが碧くん。君には一度監獄に行ってもらう。一応カネくんも一時の間そこで過ごすように」

ガチャン。<重厚な鉄の扉が閉まる音>

「なんで...。僕は何もしていないのに。」
碧は鉄格子で囲まれた監獄の暗闇の中、涙を流す

「大丈夫だ碧。お前は何も悪いことはしてない」
慰めるカネ

日が落ち夜になる。

カツカツカツカツカツ...<足音>

「フンフンフンフ〜ン♪フンッ♪フフフンッ♪」
廊下から鼻歌とともに中年の男が碧の方に近づいてくる
碧は顔を上げて腫れた目で音の鳴る方を見る。

「ヨッ!」
チクチクした髭にボサボサの髪の毛が特徴的な男が酒を片手に手を降ってくる
「何じゃお前」:カネ

「お前が碧か!ちょっと待ってろ。すぐ出してやる」
ニコニコしている男はカネの質問に答えず碧に目を向ける

「俺の質問に答えろ!」:カネ
「あ?」
男は逆ギレしてカネを睨みつける

「おい。何様のつもりだ」
カネも睨み返す

「ひゃい。すいません!」
男はおふざけ混じりに縮こまり、鍵穴に手を当てる
すると鍵穴は小さな音を立てて粉々に粉砕する

「ほらよ!急いで出てこい。せっかく助けてやったんだからよ」

碧は男が何をしているのか訳も分からず呆然としている

「何ボケーっとしてんだ。ほら急げ」:男
「はっはい!」:碧
「静かに歩けよ」:男
(さっきまであんなに足音立ててたくせに...):碧
「俺の言ったことは全てYesだ。もしできなければお前を二度と動けない体にしてやる」:男
「わ、分かりましたから!」:碧
「Yesだ!」:男
「Yes!」:碧
「ハハハッ!」:男
「おい。そんな大声出しておると俺たちバレるぞ」:カネ
「ん?大丈夫だろ。」
(さっき静かにしろって言ってたくせに):碧
「でも100回中50回はバレて逃がすのに失敗したな」:男
「二分の一の確率か」:カネ
「とは言ってもその成功した50回は俺が獄中に捕まっていたときここから逃げだした回数だがな」:男
「なんじゃと!それなら確率0%じゃ!」:カネ
「そうなるな」:男
「自分の成功を100回のうちに入れるな!てかお前も捕まっておったんか!」
「ああ。そうだな」:男
「は、犯罪者?!」:碧
「そんなこたぁない。少し人んちの飯を漁ってただけだ」:男
男はポケットからタバコを取り出し、手で火を付けて吸い始める

(それ立派な犯罪者じゃん!絶対逃げれる気がしない):碧
碧は顔がこわばる

「安心しろ。今回は成功する。俺の感がそう言ってんだ」:男
「おい!そこの二人と一匹!止まれ!」
後ろから怒鳴るような男の声がする

「まずい!碧走れ!」:男
(やっぱり!もうお終いだー!):碧
「今日もお努めご苦労さんでーす!ばいばーい!」:男
「この声は。またお前かー!まてコラ!」:
「ヤッフォー!」:男
「あー。碧、少し用事を思い出した」:カネ
「待ってよ!うわあぁぁぁぁぁぁ!」:碧

〜第一円団〜踏み入る
「ハァハァハァハァ」:碧
「おい!止まれ!」:
「ハァハァハァハァ」:碧
(もう、無理。走れない。カネも僕を置いていくなんて...。酷いよ!):碧
「ハァハァハァハァ」:碧

ドサッ<石につまずき転ける音>

「うっ。」:碧

碧は急いで立ち上がろうとする
だが後ろから走ってきた〇〇が碧の襟を掴む

「よーし捕まえた。ったくお前も諦めが悪いなぁ。まだ若いのにそんな簡単にあいつに惑わされて大丈夫か?」

「ご、ごめんなさい!」
碧は目に涙を浮かべながら潔く謝る

「謝るのは俺じゃなくて流ノ介さんに謝れ。迷惑かけてごめんなさいってな」
「はい...」:碧

〜第三円団〜メゴッドの敷地に踏み入る
「あ、あの首が痛いので手離してもらってもいいですか」:碧
「我慢しろ!後少しで着く。それに離したらすぐ逃げるだろ。こうやってしっかり掴んでおくことで普通の人は逃げることは出来ない。これが犯罪者を捕まえる基礎中の基礎だ!」
「は、はい...」:碧
碧は泣いている

ズターーン!<いきなり空から何かが降ってくる>
碧は目の前で土が舞って視界が見えない

「いててて。くそー。せっかく格好良く登場しようとしたのに」:男
「にゃははははははっ!」:カネ
「何笑っていやがる!そんなにおかしいか俺が!」:男
(どこかで聞いたことがあるような...):碧
碧は眼の前の視界が徐々にひらけて様子をうかがう
「ヨッ!」:男
「助けに来たぞ」:カネ
「カネ!」「見捨てたのかと思ったよ」:碧
「なわけあるかい!俺がこやつを説得させるのにどれだけ大変だったか分かるか?」
「お前について色々事情を聞かせてもらってよ。面白そうだから今回は特別に手助けするに至ったんだ。感謝しろよ」:男
「おい。俺様のことを忘れちゃいねぇだろうな。人質がここに居るってんだ。さっさと降参して」
「ふふん(ニヤッ)」:男
男の速さにカネ以外誰一人追いつくことは出来なかった
「なっ!どうやって!」:〇〇
「逃げるぞ碧。しっかり捕まっとけよ。とう!」:男
男はカネと碧を担ぎ上空に舞い上がる。
「りゅうさんによろしく伝いといてくれよ!」
「クソがー!」
そして空を飛び回りながらネビルを出て近くの森に逃げる。

〜ネビル郊外〜
「フンフンフン♪」:男
「あの、ありがとうございます」:碧
「おうよ」:男
男は酒を飲む
「あ゙ー。相変わらずこの酒はうめぇな。俺は○○○○○だ。よろしくな。」:男
「僕は、」:碧
「音瀬碧とカネだろ?」:○○○○○
「僕達の事知っているんですか」:碧
「まーな。お前たちのことはある御方から重々承知だぜ」:○○○○○
「俺たち一躍有名になったな!」:カネ
「ふっ」:○○○○○
「お前俺を今バカにしおったな?」:カネ
「ふはっはっはっはっはっはっ!」:○○○○○
「この!じじいが!何がおかしいんじゃ!」:カネ
「あの、いいですか」:碧
「コノヤロー!」:カネ
カネが○○○○○を殴る
「おい!いてぇだろがよ!」:○○○○○
カネと○○○○○は取っ組み合う
「○○○○○さんに言いたいことがあるんですけど...」:碧
「猫だからって調子に乗ってんじゃねぇぞ!」:○○○○○
「差別じゃ!差別じゃ!」:カネ
「そう言うならいいぜ。お前は人間と同等の扱いをする!だから殴っても文句言わねぇよな!」:○○○○○

「僕ネビルに戻ります」:碧
「...。え?」:○○○○○
カネと○○○○○は殴り合いを止める

「せっかく逃げれたのじゃぞ?今更何を言っておる」:カネ
「○○○○○さんにはせっかく助けてもらったんですけど、あの人が言ったんです。あいつに惑わされるなって」
「あいつって...。それ俺のこと言ってるよな」:○○○○○
「ここで逃げるのは簡単です。でも、でもここで逃げたら本当の悪人になってしまうじゃないですか。明日話せば分かってもらえます。別に死ぬわけじゃないんですから。多分ですけど...」:碧
「お前がそう言うんだったら仕方ねぇな」:○○○○○
「度胸があるのやらないのやら」:カネ
「すいません」:碧
「別に大したことねぇよ。謝るな。送ってやるからこっち来い。メゴッドでいいよな」○○○○○
「はい」:碧
「頑張れよ」:○○○○○
○○○○○は碧とカネをメゴッドに投げ飛ばす
「うぁぁぁぁぁー」:碧
「ギヤァーー」:カネ
「これでいいんだな。あいつのしたいようにさせてやったぜ。あ゙ー。上手いなこれ」:○○○○○
○○○○○はネビルを見下ろしながら酒を飲んでいる




所管・・・〇〇は〇〇の所管に属する

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