サッカーのキックフォームと障害
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サッカーのキックフォームと障害

こんにちは、土曜日ライターの近藤です。

毎週見て頂き、ありがとうございます。
さて今週は、サッカーのキックフォームと障害についてお話します。

なぜこの内容かと言いますと、今週の吉田さんの記事「スポーツ現場にどう関わってきたか?」の具体的方法とノンフィクション の記事が面白かったからです。
オリンピックのPT派遣の件もあり、スポーツ現場の面白さを伝えたいなと思い、今回はスポーツ系の記事を書く事にしました。

『私のスポーツ現場での経験』

私は
・プロサッカー選手のパーソナル(PT1〜3年目)
・高校サッカーチームの帯同(4〜6年目)
・中学生年代のチーム(クラブチーム・中学校)に対してサッカーの障害予防教室を各地で行う(7・8年目)←こちらは医師とPTでチームを組み行なっていました。

一部野球やテニスの帯同などもありましたが、ほとんどサッカーの帯同ばかりしていました。

サッカー現場の経験を活かしたお話が出来ればと思い、今回は中学生年代に対して取り組んでいた障害予防教室の一部をお話させて頂きます!!
*本日の内容はエビデンスベースではありません


『キックフォームから考えられる障害発生』

私達が行っていた教室では、対象が中学生だった為、中学生世代のキック動作に関連し発生しやすい障害を、5つピックアップし介入していました。

以下の5つです。
・グローインペイン(GPS)
・オスグッド(OSD)
・ACL
・ジョーンズ骨折
・腰椎分離症

私達の教室は下記の流れで行なっていました。

①測定
②個別でフィードバック(測定FB、障害相談)
③全体でトレーニング

<測定項目>
・キック動作2種類
(①シュート②走りながら角度を変える蹴り方=センタリング)
・柔軟性5種類
(①HBD②TOMAS③FFD④90度開脚⑤しゃがみこみ)
・問診、アンケート


『過去の報告によるサッカーのキックフォームの相分け』


私達が行っていたキックフォームの評価基準

股関節優位

<相>
ヒールコンタクト(蹴り足のテイクバック)
<不良基準>

蹴り足の下腿が床に対して平行以下
*先ほどの写真の過去の報告の相分けのヒールコンタクトの画像を見て頂けると分かりますが、本来ならもっと膝が曲がっています。


腰椎過伸展

<相>
テイクバック
<不良基準>

腰椎の過剰な伸展

骨盤後傾

<相>
フットフラット
<不良基準>

1.軸足の膝がつま先より前に出ている
2.骨盤後傾

小趾側への荷重

<相>
フットフラット、フォロースルー初期
<基準>
軸足が小趾側で接地し、早期から母趾側が離地


股関節優位

<相>
フォロースルー
<基準>
蹴り足の股関節が90度以上屈曲

身体が流れる

<相>
フォロースルー後の1st step
<基準>
蹴り足から接地し、蹴り足側への体幹側屈に伴うknee-in

「ACL損傷予防のキックフォームのポイントは身体が流れないこと」

今回は5つの疾患の中でもACL損傷についてお話をします。
皆さん、サッカーのACL損傷はどのようなシーンで起こると思いますか?

コンタクトでの受傷、また方向転換やジャンプの着地での受傷が多いですが、時々キック動作での受傷があります。

特にセンタリング後に受傷する選手や、ACL受傷後センタリングやラインぎりぎりのクリアなどのプレイに恐怖感のある選手が散見されます。

過去にサッカー元日本代表の石川直宏選手がセンタリング時にACLを受傷しました。(恐らくyoutube等で検索すると出てきます!!vs横浜FM)


私の知見ではありますが、男子選手のACL損傷する選手は、走るのが速い選手に多いと思っております。サッカーの世界でスピードスターと言われている選手達に多い印象です。
・オーウェン
・ウォルコット
・ロナウド(元ブラジル代表)
・宮市亮、石川直宏
・ファルカオ

この選手達の特徴は、シュート後やセンタリング後に身体が流れており、キック後に転んでいるゴールシーンなどが多い印象です。
是非動画など見て下さい!(youtubeで、名前入れてスーパープレー集など入れると出てきます)


『身体が流れる群と流れない群で比較』

そこで私達は子供達にも身体が流れている選手はいるのではないか?また流れている選手の特徴は何だろうと調べました。

左の選手はボールへの侵入角度、左上肢の使い方が上手です!
ボールへの侵入角度は非常に大切です。
フィギアスケートのジャンプを見ていても、侵入角度で『あっ、転倒するな』って感じる事もありますが、サッカーでも『あっ、身体が流れるな』と感じる事があります。

先程の写真の後の画像ですが、侵入角度が違うと、フォロースルーではこれだけの身体の安定感が違います。
このように身体が流れる選手と流れない選手がいます。

そこで私達は検診結果より、身体が流れる群と流れない群を比較しました。
(このデータは、船橋整形外科の野崎孝宏先生が川崎スポーツリハビリテーションフォーラムで発表した内容です)

『結果』
身体が流れる群には2つの傾向がありました。
・膝、足関節の疼痛有訴率が高い(問診より)
・しゃがみこみが不可

『考察を簡単に』
ACLと足関節捻挫が相関あるという文献は散見されます。
今回の結果からも足関節の可動域制限や痛みがある選手は、身体が流れる傾向にありました。まとめると、足関節捻挫による背屈制限などの要因で、身体が流れてしまうから、ACL受傷するという流れがあるのではないかと私は考えております。
あくまで私の考えですが・・・

『ACL復帰直前のグラウンドレベルで診てもらいたい事』

では外来でACL受傷後のサッカー選手を担当し、復帰直前はどのような事を確認しますか?
チェックするポイントとして、復帰前にセンタリングや走りながらのシュートなどをグラウンドで撮影してもらい持ってきてもらいましょう。その動画から身体が流れていないかチェックしてみて下さい。
野球選手来ると、復帰前に動作チェックなどするかと思いますが、サッカーものフォームも診てもらえるといいなと思ってます。

ちなみにもし流れてしまう場合は
・足部/足関節の可動域
・身体の使い方(特に上肢の使い方)

この辺りを再度チェックし、動作に対しての不安感などがなくなってから復帰のGOサインを出せるといいかなと思います。(勿論最終のGOサインはDrですが)


まとめ

今回はサッカーのキックフォームについてまとめました。
サッカーのキックにおいて、自分の身体をコントロール出来るという事は、障害予防に重要だと思ってます。

それではまた来週もよろしくお願いします。


『ライタープロフィール』

近藤慎也

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