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”前編”Think Clearly ロルフ・ドベリ

あなたは、”好かれたい病”と言う病にかかっていませんか?
 人は人からの頼みを断りにくい”好かれたい病”を持っている。頼みごとをつい引き受けてしまうのは、生き物の本能的な反応なのである。その対抗措置として、”5秒決断ルール”がある。頼みごとをされた時に考える時間はたった5秒。すると、ほとんどの答えは”NO”になる。そもそも、人生を変えるような運命的な機会なんてそうそうあるものではない。だから、頼みごとの90%を断ったとしても、チャンスを逃した事になんてならない。古代ローマ哲学者セネカは”あなたに頼み事をする人はみんな、あなたから自由な時間や自由な意思決定を奪おうとしている”と言う言葉を残している。

飛行機が予定ルートを飛んでいるのは?
 なんと0%。私たちは最初の設定作りに精を出す。職業・家族・恋人全てにおいて。なんとかして計画通りに目的的地にたどり着けるようにと。しかし、物事が計画通りに進む事なんてご存知の通りほぼない。しかし、私達は最初の設定作りに精を出し、修正の意義を軽んじている。『計画そのものに価値はない。計画し続ける事に意味がある』大事なことは完璧な計画を立てることではない。状況に合わせて何度でも計画に変更を加えることである。世界が複雑であればあるほど、出発点に重要性は低くなる。ダメだと分かった事はその都度変えていくような軌道修正力を身に着ける方が得策である。”早い段階で軌道修正した人こそが、うまくいく”

何を描きたいかは描きだしてからでないと分からない byピカソ
 同じ事は人生についても当てはまる。人生において何を求めるか知るには何かを始めて見ることが1番大事である。その上での軌道修正・ダメだと認識する力。心理学には『自己内観における錯覚』と言う言葉がある。自分の思考を省みるだけで自分には何が向いてて、何に幸せを感じるか、人生に意義や目標をを徹底的に究明できると言う思い込みを表す言葉である。しかし、いくら自分の思考を顧みても最後に辿り着くのは、気分の波と曖昧な思考だらけの混沌とした泥沼だけである。重要な決断を迫られた時には入念に検討しても、思考の飽和点までにしておく。考えすぎて行動できないと言うことがよくある。これは考える方が楽で行動するのは難しいからである。

幸福度は目標を達成出来たかどうかで決まる。
 ”あなたは何の為に生まれてきましたか?”と質問されてもほとんどの人が答えられないし、答える必要もない。しかし”あなたは何がしたいですか?”と言う質問は答えられる。また、答える意味がある。『全ての行動は、1つの目標に向けらていなければいけない。』人生の目標の意義はすごく大きい。大事なのは、少しでも早く何処かにたどり着く事ではない。自分が何処に向かっているか把握しておく事である。

静かな生活をしよう
 私たちは”何もしない”よりは”している”ほうを、”思考する”よりは、”せっせと働く”ほうを、”ただ待つより”よりは”積極的に動く”ほうを高く評価してしまっている。これは私達の脳は『短期的に一気に状況が変わるような展開』を好むように出来ているからである。退屈そうに見えて、時間のかかるプロセスが最も成果を生み出すのである。

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