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【競馬税金】じゃいさんと一般人の税金計算をしてみる

最近(2022年6月)、お笑いのじゃいさんが地方競馬で高額配当を当て税金をたくさん取られたとネットで話題。

そこで今回は、競馬の高額配当の税金について考えてみます。

<じゃいさんが競馬で高額配当をあてた>

 正直わたし、今までじゃいさんという人を知りませんでした。競馬が好きなお笑い芸人だとか。

 粗品のyoutubeを見ていたらじゃいさんのことを言っていたので、そこで初めてじゃいさんを知りました。

 ネットで詳しく調べてみると、地方競馬で6400万円の高額配当を当てたとのこと。

(すげー)

<じゃいさんが高額の税金を取られた>

 じゃいさんが6400万の高額配当を当てた。

そして、この高額配当が一時所得扱いとなりマンションが買えるくらいの税金を取られた。また、借金生活になったと言ってました。

参考記事
 → じゃい、6400万円的中も高額徴税で借金生活 税制に疑問符「競馬界を盛り上げたい」
 → 競馬で多額納税のじゃい「破産」は誤解と説明 不服なし 参院選出馬要請も

(これらの記事を読んで競馬ファンからすればじゃいさんの気持ちわかります)

(せっかく高額配当を当てたのになにはともあれ税金取られるのはイヤなのわかります)

<個人的な疑問>

 前から競馬で高額配当を当てたら税金はどうなんだろう?と疑問に思っていました。
そこで今回は一般人のケースとじゃいさんのケースで考えてみます。

 その前に競馬配当に関する税金の知識について説明します

<競馬の高額配当は一般的に一時所得>

 競馬の高額配当でよく言われるのが雑所得か一時所得かというものです。

これ一般の人であれば、まず競馬の高額配当は一時所得になります。ただし稀に雑所得となることがあります。

(私は一時期、フリーランスをやっていたこともあるので白色申告をしたことがあります)

(そのため、一般の人よりは税金の知識がちょっと詳しいです)

 まあ、競馬の高額配当は95%くらいは一時所得と考えてください。

また雑所得か一時所得かと考えるとややこしくなるので、ここでは競馬の高額配当は一時所得として考えていきます。

<一時所得の計算方法>

 一般的に一時所得は以下の計算式となります。

① 50万の控除
 高額配当金額 - 50万 = 計算金額1

① 1/2計算
 計算金額1 × 1/2 = 計算金額2

 計算金額2が税金の対象金額になります。

(大雑把に言ってしまえば、高額配当金額の2分の1が税金の対象金額になります)

(高額配当金額の全額が課税対象とならないことに注意しましょう)

<一時所得は所得金額と合わせて所得税で計算>

 一時所得は所得金額と合わせて所得税で計算されます。簡単に覚えておきましょう。
また、所得税は所得金額によって税率が変わります。

イメージ1

(このことを踏まえて、一般人とじゃいさんのケースの税金を考えてみます)

<一般人の高額配当のケース>

 ここでは一般人が競馬で350万円の高額配当を当てたと仮定します。そして年収、および、経費を引いた1年間の所得が300万と仮定します。

その税金を大雑把に計算してみます。

① 一時所得の計算

 (1) 350 - 50 = 300
   → 競馬の高額配当額から控除額をマイナス

 (2) 300 × 1/2 = 150
   → 2分の1にする

 このケースでは350万の高額配当の場合、一時所得は約150万となります。

② 所得税の計算

 (1) 300 + 150 = 450
   → 一時所得と給与所得を合算

 (2) 450 × 20% = 90
   → 合算値から所得税率で所得税を計算

表1


画像引用:高精度計算サイト

 (3) 450 - 90 = 360
   → 所得から所得税を引いた値(手元に残るお金)

(この例でいくと、所得300万だった人が所得450万とみなされて税金(所得税)を支払うことになります)

(まあ、税金は多く取られるけど大したことないかなという感じです。仕方ないかなという感じです)

<じゃいさんの高額配当のケース>

 ここではじゃいさんが実際に当てた6400万円の高額配当をケースとします。そして年収は面倒くさいのでゼロと仮定します。

 なぜ年収をゼロにしたかというと、もう年収が高額なため所得税率が40%取られるのが分かっているからです。

 また、計算を簡単にするため高額配当は6450万として計算します。

それではじゃいさんの税金を大雑把に計算してみます。

① 一時所得の計算

 (1) 6450 - 50 = 6400
   → 競馬の高額配当額から控除額をマイナス

 (2) 6400 × 1/2 = 3200
   → 2分の1にする

 このケースでは6450万の高額配当の場合、一時所得は約3200万となります。

② 所得税の計算

 (1) 3200 + 0 = 3200
   → 一時所得と給与所得を合算

 (2) 3200 × 40% = 1280
   → 合算値から所得税率で所得税を計算

表2


画像引用:高精度計算サイト

 (3) 3200 - 1280 = 1920
   → 所得から所得税を引いた値(手元に残るお金)

(じゃいさんのケースでいくと、高額配当6400万は所得3200万とみなされて税金(所得税)を支払うことになります)

(確かにマンションを買えるくらいの税金を支払ったというのは当っています。じゃいさんの言い分もわかります)

<この例では大雑把に計算>

 本当は、もう少し税金の計算は複雑なんだけど主観だけをとらえて大雑把に計算してみました。

 だいたいの参考になればと思います。

<じゃいさんはもっているところもあると思う>

 税金は確かに一年間の所得が高額なほどたくさん取られます。最高税率が約40%なので、高額所得者は約半分は税金で取られます。

 自分で稼いだお金なので、たくさん税金で取られてイヤな気持ちはわかります。

 じゃいさんの場合は、今まで雑所得にしていたけどそれが認められず、一時所得扱いになり高額の税金を支払ったとのこと。

 いくら国や税務署が鬼でも、所得以上に税金を支払えとは言わないはず。

(もしそうだとしたら本当に鬼だとおもうけど)

 私の意見では、所得以下で高額の納税をさせられたと思います。そう考えるとじゃいさんの言い分もわかりますが、ちょっと話をもっているかなとも思います。

 じゃいさんもちょっと言い過ぎたと認めているところもあるし、芸人なのでちょっと話をもっていたかなとも思います。

(芸人なので話題性作りにはよいのではないかと思う。高額税金を払う悲しさもあるし)

<普通に考えると収入以上に税金を取られることはない>

 一般的な税金の考えですが、手取り、または収入以上に税金を取られることはありません。

 確かに高額所得者は、約半分を税金として持っていかれます。ここはエグイと思います。

 まあ競馬で高額配当を当てた場合、高額所得者とみなされそれに基づいて所得税率も上がり、高額な所得税を支払うことになります。

<じゃいさんの問題は勉強になった>

 前にも競馬の高額配当の税金が気になり記事にしたことがあります。今回はじゃいさんがリアルケースだったので再度、高額配当の記事を書いてみました。

 じゃいさんのケース勉強になりました。

<まとめ>

 じゃいさんというお笑い芸人が競馬で高額配当を当てた。そして、マンションを買えるくらいの税金を支払ったと話題になりました。

 そこで、実際にいくら税金を支払ったのか私が知る限りの税金知識でだいたいの支払った税金を計算してみました。

 競馬で高額配当を当てたときどのくらい税金を払うの?と疑問に思う人も多いはず。そんな競馬ファンの参考になればと思います。



●最後まで読んでいただきありがとうございました。

おしまい


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