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相談相手との始まり

相手の方は北陸に住んでいる既婚者。
私はまだ働き始めて数年の独身の身。

DMをいただいてからは、その方は愚痴を言うでもなく、日々の暮らしのことなどを少しずつ伝えてくれました。
話の内容から年上の方であるのはわかりました。
「今日はこんな感じでした。おしまい。」といった締めくくり方がなんとも可愛らしかったのです。
まるで子供の日記のようで。

チャットをすることがありました。相手は家庭のこともあるので毎日好きな時間でというわけにはいきません。

お昼休みに少しだけ。
天気はどうですか?何食べました?雪は積もりましたか?風邪ひかないように、とか。

ちょうど今頃の時期だと思います。
春の気配を少し感じた時に、
「春なのに、お別れですか」と、ふと相手の方が歌詞を書きました。

春になるとこの曲を思い出すと、唐突に書き始められました。
私も歌詞は知っていたので、続きを私が書いて、相手も書いて。お互いの書いたものが違うと、どっちだっけ?と、正しいのはさておいて、この言い回しの方がいいかもねとか。
私の言葉の使い方が変でも、それはそれで解釈を変えて読んでいただいたり。この時から、この人は人のことを馬鹿にしないんだなと、なにか柔らかなものに包まれる感情が芽生えました。

場所は離れてるし会ったこともないけど、そんな感じでそれぞれで想像のなかで一緒に過ごせることの幸せ。

むこうはきっとご自宅で。私は都内のビルで。
ビルの窓から青空がみえて、空の色は一緒なのかなーとぼんやり想いをはせてみました。

そこから会うことを決めるまではためらいもなく自然と。

場所は、お互いの中間地点として、京都にしました。

(続く)

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