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九州大学MHA雑感


この記事は九州大学医療管理・経営学専攻22期 Advent Calendar 2022 23日目の記事です。
初めましてMHA22期の(現在M1)井上比奈です。後もういくつ寝るとクリスマスですね。クリスマスには日当直をしている予定です。卒後19年目のアラフィフ医師で薬剤師です。今現在八幡平市のホテルに滞在していて明日八戸市に帰る予定です。時々どかっと雪が落ちる音でビクッとします。すごい雪です。温泉好きです。豪雪、医師不在、過疎地域を抱えるここ八幡平では行政と民間企業APTECさんと望月先生など医療者が医療Dxを利用して医師不在の診療所と地元市立病院を結んでDtoPwithNのオンライン診療をしています。APTECさんが作成したHACHIというアプリを通じて患者さんのPHR(Personal Health Record)が自動収拾されカルテに送られ質の高い診療ができているとのことです。高齢の親御さんを離れた娘さんが見守るのに使ったり山口県の離島などでも実証実験が行われています。iPhoneとAppleWatchで動くのですが希望者は1月末まで1ヶ月無料で使用可能です。

東北ではもうすぐ最高気温が氷点下の長い冬がやってきます。そうです、私がM1で一番遠いところから入学した学生です。おかげさまで後期10月から伊都キャンパスのドミトリーにも住居が与えられ福岡ではアメリカ人2人日本人2人の混合寮で暮らしています。

さてちょうど今週火曜日の4限終了後に福岡から東北に帰って参りました。16:30に乗ると18:10過ぎに仙台に着きました。こんな遠くからよく合格させてくださったなと感謝の気持ちで今日年内最終授業の鴨内先生による医療の質概論を午前に受講し、ISOなど品質管理の話から医療経営管理学のvisionやらmissionひいては卒業生のコンピテンシー(仕事で高い成果を出しているハイパフォーマーに共通する行動特性や思考性を指す用語)に至るまで熱い思いを受け取り、午後は病院長補佐を務める鮎澤先生の病院管理学で先日病院見学させていただいた後仕上げた九州大学医療機器サプライセンターの見学レポートの質疑を嬉しく楽しく拝聴いたしました。仕事も続けており移動が多いしレポート形式の課題も多いのでホテルで受講することも多くパソコン、電源、モバイルバッテリーは必須です。さて、私は神戸出身で神戸薬科大学の3年生の時に震災に遭い母校で3000人余の避難民と過ごしたこともあり医師になりたいと強く思い琉球大学に進学しました。沖縄では救急や災害医学に大変興味を持って初期研修を行い、救急専門医、プライマリケア指導医、認定医、内科認定医、産業医等を取得し、子育てもみなさんに手伝ってもらいながら暮らしていましたが、(おかげさまで子供は今22歳!)縁あって青森県八戸市の在宅支援診療所の立ち上げに来ることになりました。一年にならないうちに移転したり,看護師0になったりその顛末はこちらに。




青森県では南部町医療センターでも出稼ぎさせてもらっています。医師少数地域でいろいろな働き方をしています。もともと沖縄時代から地域医療計画や災害時の医療計画、BCPなどに興味を持っていましたが九大MHA受験のきっかけはコロナ禍で自分達のやっている地域医療に限界を感じ、当院の在宅リモート薬剤師(東京、鹿児島、ハワイなどに在住)の活用育成など地域医療、在宅医療をうまくやっていく仕組み作りをもっと勉強したいなと思っていた矢先ANTAAという医師医学生のグループで先輩の大森崇史先生のお話を聞いたことでした。これだ!と思ってすぐ願書を取り寄せギリギリで(遠いから!?)後期試験の締切日に間に合いました。思えば願書を作ったのもここ八幡平で盛岡の郵便局に夕方出しに行ったのを思い出しました。思い立ったらすぐ行動,あわてんぼうなので良く忘れ物をしますが行動力,体力はあるほうかと思います。大森先生、まだ直接はお会いしたことはなのですが本当に感謝しています。いつか直接お会いしてお礼を言いたいです。

https://note.com/tack_palliat/n/n59d86aa5f27f

優秀な同期22期生と高い心理的安全性の中でライブ形式のオンライン授業を普段は受け、後期は対面集中授業でディスカッション、予習復習や様々な課題を通して知識がつながっていくのを感じます。統計やRは苦手ですが、まだまだ努力が必要ですが新たに知ること、知識がつながることに喜びを覚えます。愛のある馬場園明先生(このアドベントかレンダーにも愛のあふれる投稿を寄せてくださってます)のゼミに配属され、今やっているリモート薬剤師と協働する診療所での取り組みを発展させて持続可能な地域医療,在宅医療の研究をしていきます。医師薬剤師がディスカッションしながら診療しカルテ記載、処方箋の入力をサポートしてもらうことで双方の知識が上がり残業時間は少なくなり、疑義照会といった大事だけど余計な時間を減らせるのが特徴で卒前卒後教育や産休育休後、病休からの復帰など多様な働き方に有効です。オンラインやAIも強力な推進ツールになり得るので根拠となる法律や仕組みを見据えながら行います。私には10年後は薬剤師がたくさん在宅医療の分野で活躍している未来が見えます。

(当初横浜の会社さんと協同していましたが今上記の取り組みはクリニック単独で行っています)ファストドクターさんのような実証実験もやってみたいと思っています。長文読んで頂き、どうもありがとうございました!良いお年を~


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