浅葱

あさぎ色が好きです

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身の丈に合った寂しさ

寂しさを感じる弁が弱い気がする。隣の部屋はおそらく半同棲中のカップル、逆側の隣の部屋も週末になると夜遅くまで盛り上がっている。自分が部屋に入れたことがあるのは友達2人、家族1人だけ。アパートの壁の薄さに辟易しながら毎日ヘッドフォンをつけて過ごしている。 その昔、付き合っていた人に電話をかけてほしい、と言われてほとほと困ったことがある。いつ電話すればいいのか聞いたら、かけたい時にいつでも、と言われて途方に暮れてしまった。 電話がかかってくる分にはまだいいのだ。これからお風呂

    • いつか枯れる、愛しい日常へ

      映画「花束みたいな恋をした」を、ずっと見てみたいなと思ってたんです。 以前カルテットや大豆田とわ子〜を見たとき、端々のせりふ回しがこう、「理解ってる」感じがしてぞくぞく……いえ、みぞみぞしました。取るに足らないとされているけど、確かに頭のリソースを取られてるようなことが省略されずに映像になっていている感じ。それ自体がストーリーを大きく動かすわけじゃないけど、でもそんな些細なことが積み重なった日常が、ストーリーという大きな渦を生み出すんだろうな。実際、話の本筋よりもバイトの女

      • 幼なじみに恋人ができた話

        自分のことを「恋愛感情が分からない」人間だと思っているのですが、幼なじみから恋人ができたとLINEで教えてもらって、めちゃくちゃへこんだんですよね。そのときちょうど旅行中だったので、外を歩いているときは知らない街、知らない道を目に焼き付けるのに夢中でいられましたが、ホテルに戻ったあと、一人旅だったこともあって余計にじめじめしてしまいました。 じゃあ、自分が好かれたかったか、恋人になりたかったかと言われるとそれは違う、と思います。恐らく自分は、幼なじみに誰のことも好きにならな

        • 文字を吸って文字を吐く

          ずーっと自分を表現する手段を持ちたいと思っていて。 というのも最近、植物から水分が蒸発するみたいに、エネルギーが自分から逃げ出している感覚があるんです。 自分の意図しないところで自分を疲れさせているのももったいないし、いったい何が原因でどんなエネルギーが逃げているのか、考える取っかかりとして、言語化に頼ろうと思った次第です。 でも、現時点で、その原因についてぼんやりとですが心当たりはあります。それは、自分が一般的に幸せと言われること、当たり前とされる色々なことに対して、

        身の丈に合った寂しさ