見出し画像

ただ 日記

ネジが見当たらない タッチ画面
商品のバーコードを スキャンすると
レジが ひとのことばに似た
音を発しはじめる。


イラッシャイマセ
ポイントカード ハ ゴザイマスカ


それと同じことを 尋ねないと
お客様は 反応を示してくださらない。
キャラが際立っていれば いいのか
個性が 無さすぎなのか。
とにかく レジと同じことばを
復唱するように 使わなくてはいけないことに ありがたいのか 無駄なのかと思う昨今。
そして うっかり尋ね忘れていると 不親切で対応が悪い店員と 思われかねない状況でもある。


おそらく なのだが
わたしが従事している お店の形態で
商品力だけで お客様のリピートに
繋げようとするのには 少々
無理があると思っていたりする。
自分の価値を 上げたいから言うのではなくて レジの音声が お客様に届かなさ過ぎることが 不思議で仕方がないのである。
届かないものは サービスにはなれない。


サービスとは 欲しいものを手に入れるときに 商品が気持ちよく 所在を変えるために 差し出されるエネルギーなのだと ぼんやり思う。
もちろん 自然界にそういうものは 存在しないような気がする。 
あったとしても それをサービスとは
呼ばないだろう。


ひとは 求めているものを得るために
街へゆき 並べられているものを見て
欲しいものを 手に入れる。
それが 目的だからだろう。
目的のために 行動する。
予め 手に入れられるとわかっている
ものを 約束どおり 得るために。
もちろん サービスが欲しいのなら
それも 望みと近いかたちで 手にはいるのだろう。
求めるから 手にはいるのだ。



では 街に並んでいないものを
得るには どうすればいいのか。
長い時間をかけて 経験することを
積み重ねながら 探しものを探して
彷徨ってみることなのだろうと思った。


たとえば
愛情が枯渇していたから 愛を探す。
枯渇しているということは 満たされるということを探し求めれば 得られるのだという 約束が予めされているものだとしたら どうだろうか。
それは 探しにでかけて 満たされたひとにしか わからない感覚だ。
探しにでかけたひとが 音を奏でたり
詩を紡いだり ものがたりのなかで
世界をつくりあげる。


そういう意味では わかりあえる
ことばをつかう ということは
おなじ情報を 持っている個体と個体との間でのみ 成り立つことなのだと再認識させられた。


おなじことばを 交わしながら
そうやって 強く惹かれるところへと
繋がってゆく そこに ひとがいる。
そのひとの 始まりのときの 始点がどこで どこへゆこうとしているのか
わたしが 一番エネルギーを感じとることができる地点だと思う。

逆に おなじことばを ちがうことばとして 使うひとたちとの繋がりは
わたしの原型を保たせてくれているという意味で 必要なのだと改めて。
無駄なものなど ないということに
ありがたさを感じた。
ともに いさせてくださいと願う。



オーロラは大好きだけど そのうち
地球に住んでるみんなが 被爆して
しまわないのかなどと 考えてしまう自分がいた。
起きて欲しくないことに 意識をフォーカスするのは やめておこう。


高い高度を飛ぶ 航空機や宇宙船は
被爆しやすいそうだ。
太陽フレアの活動は 11年,周期で活発になり いまがその活発になる時期に
あたっている。


やさしく 次元上昇してください。
スマホの通信障害がおこったら
どこへも 連絡がとれなくなる。
わたしは 誰の どこの電話番号も覚えていないのだ。
風のように 生きているみたいだ。


毎日 すごく使いやすい多機能レジを
さわっているにも関わらず
届かない 音声ガイダンスを思うと
このシステムを開発するために どれぼどの 時間と労力とお金が使われたのだろうと せつなくなる。
確かに 無人営業となれば 便利なものとなるに違いない。
ムジンニ シテシマエ・・
その前戯的なものだとしたら
わたしは その掌で踊らされているのだ。


喋る自販機というのがあるが 
無人であることを前提に 買いにゆくのであれば ひとは何も期待せずに
ただ 欲しいから買うという シンプルな行動に 切り替えるのだろう。
便利だし 気も使わなくていい。


サバンナに暮らしている象やライオンや 野生の動物は 水を求めて その
目的のために 長い距離を移動してでも 水を得て生を繋いでいる。
人間に その生きる感覚は 不要となってゆくのだろうか。
便利なだけでは 感じとる喜びを得る
機会が 減ってしまうような気もする。
苦労して 積み上げて得たものと
そうでない方法で 得たものが 求めたさきが 同じだとしたら 辿りつく
ところは 同じかも知れないのに。
ただ なにが違うのだという 想いが
残る。
生きているという原点に 還ってみたくなった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?