サイレントウィッチⅦ考察
つい先日、小説「サイレントウィッチⅦ 沈黙の魔女の隠しごと」が発売された。ここではそれを読んだ時に感じた、違和感についての考察をつらつらと書いていこうと思う。
※ネタバレになるので未読の方は本編を読んでからご覧いただくことをおすすめする。
この巻では第二王子フェリクス・アーク・リディルの存在について迫っていく様子が描かれている。
主人公モニカと王子の幼馴染ブリジット侯爵令嬢がある予想をして、それが真実かどうか、王子の祖父であり、後ろ盾であるクロックフォード公爵家に潜入捜査をするのだ。
ある予想、それは現在モニカたちと交流のあるフェリクス・アーク・リディルが偽物であるというものだ。
仮に偽物だったとした場合、彼はいったい何者なのか?モニカが可能性を上げていくなか、あっさり否定された説が一つある。
「彼は実は双子だった…とか?」
ブリジット侯爵令嬢はその可能性をたった一言、「もしも双子だったなら、流石に王城に記録が残っているわよ」と言っただけで、モニカもそれに納得してしまった。
私が違和感を抱いたのはここである。あまりにもあっさりすぎるのだ。
偽物と本物は非常によく似ている。ならば双子であるというのは有力な説になるはず。本来記録に残るはずのものでも、権力者によって握り潰される可能性は十分にあるだろう。
第二王子の後ろ盾はまさにその権力者なのである。王にとっては義理の父であるクロックフォード公爵にとって、美しき王妃の秘密を握り潰すことなど造作もないのではないか?
フェリクス・アーク・リディルは美しき王妃に似た美貌を備えている。
双子ではなくても、たとえば王妃に似た子が存在すれば、彼と入れ替われる可能性は高いのではないだろうか。
従者や医者が、入れ替わりの存在を知っていたとすれば。
当時の悲劇の辻褄は合うのではないだろうか。
しかしこう予想を立てても、真相はまだわからない。深読みのしすぎかもしれない。
そちらに目を向けさせて、他の可能性から注意を逸らしているのかもしれない。
どちらにせよ、真相がわかるまで待て次巻!!
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