犬首と絞首台 かがまり

※この記事はクトゥルフ神話TRPGシナリオ「犬首と絞首台」のネタバレが含まれています。

[メイン] KP : これよりクトゥルフ神話TRPG第6版
悪戯屋さん様作「犬首と絞首台」のセッションを始めます。

口上

[メイン] KP : 死刑の方法は様々ある。

[メイン] KP : 断首、銃、薬、絞首。

[メイン] KP : 断首は残酷だろうか、薬であれば安らかだろうか。

[メイン] KP : そもそも、死刑囚の死の瞬間に安らぎは必要だろうか。

[メイン] KP : これは、

狂気で正気で正義でエゴだ。

きっとそうに違いない。

[メイン] KP : はて。
今まさに、首に縄を掛けられているのは誰だったか。

導入

[メイン] KP : 水道水がいつもより冷たく感じる気がする。

[メイン] KP : 湯を沸かし、大して好みでもないブランドのコーヒーを淹れ啜った。

[メイン] KP : 家を出て、コートの前を閉めて通勤経路を歩く。道を歩く人は皆、コートの前を閉め肩を内に回し俯いて歩いている。通りのショウウィンドウに映る自身の姿もまたそうだった。

[メイン] KP : いつもと変わらない。
どんな重大な事件が起きようと、凶悪犯が連続殺人を為そうと刑事である貴方にとってはそれが日常なのだ。

[メイン] KP : チヨダ区カスミガセキ2丁目1番2号。
大きなその建物に貴方は入っていく。

捜査本部

[メイン] KP : 【シナガワ区一家連続失踪事件捜査本部】
既にまばらに各署から集められた刑事たちがいるようだ。見知った者、見知らぬ者。慌ただしく動いているのは鑑識課だろうか。貴方は適当な席に座り、会議が始まるのを待った。

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:捜査本部全体

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈今度は家失ですか……これまた面倒なことに巻き込まれそうですね…〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : (本部を見回す)

[メイン] KP : 見渡せば席が30席ほど設置されている。

[メイン] KP : 本部長や副本部長、捜査主任官、広報担当官、鑑識課などを含めると50人程が参加すると予想できた。
3件目が起きたことで増員があったのだろう、貴方もその一人だった。

[メイン] KP : 【目星】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 54 > 成功

[メイン] KP : ホワイトボードに目をやれば、捜査本部長として書かれている名前の男は貴方のよく知っている人物だった。いわゆる”キレ者”で視野の広い男だ。

[メイン] KP : そのうちに会議室は捜査官で埋まり、事件資料が配られ始める。
本部長が号令を執り、捜査会議は始まった。

[メイン] 捜査本部長 : 東京都シナガワ区で起きていた一家失踪事件の3件目が発生した。今日から捜査官を増やして対応を強化する

[メイン] 捜査本部長 : 全員の手元に1件目から3件目の事件捜査資料を配っている。概要を掻い摘んで読み上げるので今この場で頭に入れろ

[メイン] KP : ▼事件資料
各席に配られている事件資料だ。
1件目から3件目までの概要、詳細が記載されている。
3件目は初動捜査が行われたばかりで情報は少ない。

[メイン] KP : 事件資料に目を落とせば、概要を読み上げる捜査本部長の声が会議室内に響く。

被害者:1件目

[メイン] KP : ▽1件目の概要
東京都シナガワ区ムサシコヤマに住む中橋さん一家3名1月13日に失踪。
近所にすむ母親・由子の友人が玄関のドアが開いているのを発見し、中橋さん宅内を確認、通報。

[メイン] KP : 一家は食事の準備をしている最中だったようで、ダイニングテーブル、キッチンには手のつけられていない食事があり電子レンジ内にも料理の乗った皿が残されていた。

[メイン] KP : 残された食事や貴重品の一切が残っていたことに加え一家に失踪する理由はなく、現場には争った形跡や血痕などの事件性を疑わせるような不審な点はなかったが、事件と事故の両面で捜査が行われていた。

[メイン] KP : 被害者
・中橋浩一(なかはし よういち)
当時47歳。身長170cm。大手自動車メーカーの管理職。
職場での人間関係は良好、トラブルなどもなかったという。
車を2台所有しているも、事件現場である中橋宅にはそのどちらもが残されていた。
[メイン] KP : ・中橋由子(なかはし ゆうこ)
当時43歳。身長163cm。ネイリストで週3の勤務。
夫同様顧客とのトラブルなし。
[メイン] KP : ・中橋美琴(なかはし みこと)
当時17歳。身長162cm。私立武蔵小山高等学校に通う高校2年生。
成績は中の下。派手なタイプではないがクラスや教師陣からの人気は高かったようだ。

被害者:2件目

[メイン] KP : ▽2件目の概要
東京都シナガワ区エバラナカノブに住む畑島さん一家4名が1月20日に失踪。
長女の真乃さんが学校に来ていないことから真乃さんのクラスの担任教師が畑島さん宅に連絡、誰も出なかったことを不審に思い警察に通報し発覚した。

[メイン] KP : 駆け付けた警察官が玄関のドアに鍵が掛かっていないことを発見。宅内のリビングではテレビがつけっぱなしになっており、キッチンには途中で放り出された洗いかけの食器類が残されていた。

[メイン] KP : 一家は大型犬を飼っており、事件発覚当時は庭にある犬小屋に繋がれていた。

[メイン] KP : 1件目同様血痕や争った形跡はなく、失踪するような理由もないことから事件性を疑う証拠は見つかっていないが、シナガワ区近辺で一家失踪事件が2件連続して起こったことにより捜査本部を設立。一家はなんらかの事件に巻き込まれたとして捜査を進めることとなった。

[メイン] KP : 被害者
・畑島恭平(はたじま きょうへい)
当時45歳。身長178cm。IT企業を経営。
業績を伸ばしている企業の取締役社長でここ数年は忙しくしていたという。
深夜までの勤務が多かったが、この日は20時には帰宅していた。
[メイン] KP : ・畑島沙織(はたじま さおり)
当時45歳。身長159cm。専業主婦。
近所付き合いは少ないが、トラブルもなかった模様。
[メイン] KP : ・畑島真乃(はたじま まの)
当時17歳。身長155cm。私立武蔵小山高等学校に通う高校2年生。
成績は中の上、1件目の被害者中橋美琴と同じクラスで仲が良かった。
[メイン] KP : ・畑島慶太(はたじま けいた)
当時12歳。身長152cm。都立小山小学校に通う小学6年生。
サッカー教室に通っていた。

被害者:3件目

[メイン] KP : ▽3件目の概要
東京都シナガワ区ニシナカノベに住む四木屋さん一家3名が1月24日に失踪。
25日未明、四木屋さん宅の玄関ドアが開いているのを見た近隣住民が警察に通報。
宅内を確認すると帰宅してすぐだったのか、父親の利孝さんの鞄が玄関すぐに置かれていた。

[メイン] KP : ・四木屋利孝(しきや としたか)
当時42歳。都内企業の営業部所属。
[メイン] KP : ・四木屋絵里(しきや えり)
当時39歳。スーパーのパートタイム勤務。
[メイン] KP : ・四木屋彩(しきや あや)
当時17歳。私立武蔵小山高等学校に通う高校2年生。

[メイン] KP : 【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 72 > 成功

[メイン] KP : 都内でも比較的裕福な家庭の住む住宅街に集中して事件が起きている。
また、被害者一家の長女が私立武蔵小山高等学校に通う高校2年生であることが共通点として挙げられるだろう。

[メイン] 捜査本部長 : 3件目は今朝発覚したばかりで初動捜査で得られた情報しかない。これから3件目の現場、現場周辺の聞き込みと並行して1件目、2件目の洗い直しをしてもらう

[メイン] KP : 本部長の横に座っていた副本部長が各班の振り分けを読み上げていく。

[メイン] KP : 貴方には3件目の事件現場の捜査、周辺での聞き込みが割り当てられた。

[メイン] KP : 副本部長の読み上げが終わると、解散の号令が響き捜査官たちは続々と席を立っていく。
貴方も席を立ち、会議室を出ようとしたところで捜査本部長から声をかけられた。

[メイン] 捜査本部長 : 宇佐見、ちょっといいか

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……なんですか。(じと)

[メイン] 捜査本部長 : お前、狗嵜と仲良かったよな

[メイン] 宇佐見 海凛 : …えぇ、そうですがなにか?

[メイン] 捜査本部長 : 最近、狗嵜の単独での行動が多いように思う。少し様子を見てやってくれ

[メイン] 捜査本部長 : それじゃあよろしく頼むぞ

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……はぁ。

[メイン] KP : 伽々里も割り当てられていたのは3件目の事件現場、並びに周辺での聞き込みだ。
会議室を見渡せば、ちょうど出口に向かおうとしているのが見える。

[メイン] 宇佐見 海凛 : (近寄り)伽々里、どうしておいていくんです?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : 別に良いだろ

[メイン] 宇佐見 海凛 : …はぁ、分かっていないようですが、ワタシ達は他の人間とは違うんですよ。もっと危機感を持ってください。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …へーへーそうですね

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……なんです。不満でも?

[メイン] 宇佐見 海凛 : ワタシのことが不満であれば解消でもすればいいでしょう。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …別に、お前のことじゃねえよ(歩き始める)

[メイン] 宇佐見 海凛 : ハァ?

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……ハァ、もういいです。(ついていく)

[メイン] KP : 会議室を出た貴方は、3件目の事件現場に向かうこととなる。

【3件目現場調査】

[メイン] KP : 一軒家が立ち並ぶ閑静な住宅街だ。
警察車両、KEEPOUTのテープが嫌に目立っている。

[メイン] KP : 近隣住民は覗き込もうと首を伸ばすか、横目に見て足早に立ち去る。
流石にカメラを向ける者はいないようだった。

[メイン] KP : 【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 76 > 失敗

[メイン] KP : 現場には数名の刑事が出入りしている。
貴方も彼らに続き、靴にカバーを被せ中に入っていく。

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:玄関、キッチン、庭

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈…伽々里は別行動でしょうか。〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈ハァ、勝手に動いて。困るんですよ。〉(玄関を見る)

◇玄関

[メイン] KP : 靴が散らばっている。
連れ去られた際に乱れたものだろうか。

[メイン] KP : 鑑識課が「ちょっと、そこ!現場保存したいんで蹴ったり移動させたりしないでくださいよ」と貴方に注意をした。

[メイン] KP : 仕事帰りだったのだろう、資料通り玄関には鞄が立てかけられていた。

[メイン] KP : 【目星】または【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 68 > 成功

[メイン] KP : なにかを引き摺って行ったのだろうか。玄関の靴は中央から掻き分けられるように散らばっていた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈同一犯…ではありそうですが、この家だけ争った形跡が……?〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈いえ、まだ分かりませんね。他の場所も見ねば。〉(キッチンに向かう)

◇キッチン

[メイン] KP : 作りかけの夕食が置かれている。
まな板の上には切りかけのキャベツ、横には包丁が置かれている。

[メイン] KP : キッチンカウンターには野球バットを持った父と娘が笑顔で写っている写真が、シンプルな写真立てに入れられ飾られている。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈父親が、もしくはご両方が野球がご趣味だったんでしょうか。〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈やはりこの家も他の家同様に、家事事が放り出されていると…〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……(庭へ向かう)

[メイン] KP : 貴方が中庭へ向かうと、見慣れた姿があった。伽々里だ。

[メイン] KP : ◇庭
人工芝を敷き詰めた庭だ。
ガレージには黒い車が一台停まっている。
裏手側の道から見えないようなところには小さな物置が置かれていた。

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:ガレージ、物置

[メイン] 宇佐見 海凛 : …中々に富裕家庭のようですね。(ガレージに向かう)

◇ガレージ

[メイン] KP : 型の古い小型の日本車が停められいる。

[メイン] KP : 【知識】が振れます。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=90 【知識】 (1D100<=90) > 68 > 成功

[メイン] KP : 2000年代初期に発表された型で、当時の価格は300万円程だろう。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …はぁ。

[メイン] 宇佐見 海凛 : (物置へ向かう)

◇物置

[メイン] KP : 新しい物置だ、最近買ったものだろう。
中を開けてみれば庭具と年季の入った野球ボールとバットが収められていた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈比較的新しい物置ですね。…何か新しくしなければいけない事情があったんでしょうか。〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈ただ単に買い替えるタイミングだった、とも取れますが〉

[メイン] KP : 【聞き込み、1件目2件目の事件現場】
一通り宅内を捜査した貴方は、外に出て聞き込み調査を行うこととなる。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ワタシが調べられるところはもうないでしょうね。聞き込みに行きましょう。

[メイン] KP : 【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 72 > 成功

[メイン] KP : 事件がシナガワ区の住宅街で起こったこと、各家庭の長女の通っていた学校が共通していることから、住宅街と学校周辺とで聞き込みを行うのが良いだろう。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …伽々里、今いいです?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …ん?

[メイン] 宇佐見 海凛 : 一緒に聞き込みでも、と。いかがでしょう。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …そうだな

[メイン] 宇佐見 海凛 : 歯切れが悪いですね。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : 別に。何でもねーよ

[メイン] 宇佐見 海凛 : はて、本当に何もない人は「なんでもない」というのでしょうか。(歩き始める)

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:住宅街、1件目の事件現場、2件目の事件現場、学校周辺

住宅街

[メイン] KP : 住宅街で聞き込みをしようと辺りを見渡せば、シキヤ宅の斜向かいの玄関先で植木鉢に水をやっている女性を見かける。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …おや、丁度いいお方が。

[メイン] 宇佐見 海凛 : すみません、今宜しいですか?(警察手帳を出し)

[メイン] 女性 : はい?あ、警察の方ですか

[メイン] 宇佐見 海凛 : はい。四木屋さんの件でお話を伺っておりまして。お聞かせ願えますか?

[メイン] 女性 : はい。大丈夫ですよ

[メイン] 宇佐見 海凛 : ご協力ありがとうございます。

[メイン] 宇佐見 海凛 : まず、事件当日のことをお聞きしたいのですが、事件当時は何をされていましたか?

[メイン] 女性 : 買い物に行ってました。それで帰ってきたら四木屋さんのお宅のドアが開いてて……

[メイン] 女性 : もしかしたら強盗にでも入られたんじゃないかと思って通報したんですよ。ほら、あそこの家凄く豪華ですし…

[メイン] 宇佐見 海凛 : おや、第一発見者の方でしたか。すみません、無粋な質問をしてしまって。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 成程、強盗かと思い、家の中に入り四木屋さんの家族が失踪していたのですね。

[メイン] 女性 : そうです。まさか人がいないなんて……

[メイン] 宇佐見 海凛 : …四木屋さんのご家庭とは何かご関係はありましたか?

[メイン] 女性 : いえ、一ヶ月前引っ越してきたばかりのご家族でしたので……

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうなんですね。町内会の催し物などでもお会いしたことはないです?

[メイン] 女性 : そうですね……あ、でもすれ違ったらよく挨拶してくれてました

[メイン] 宇佐見 海凛 : おや、そうでしたか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 四木屋さんのご家族がこの辺りの方と仲良くしていた所をお見かけしたことはありますか?

[メイン] 女性 : いえ……あまりそういうのは見かけたことはないかも…

[メイン] 宇佐見 海凛 : 成程…

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ……他に変わったことは?

[メイン] KP : そう聞くと、思い出したように女性は喋り始める。

[メイン] 女性 : そういえば最近ここ一帯の治安が良くなったような気が……公園で寝泊まりしていたホームレスの姿を見なくなったんです

[メイン] 宇佐見 海凛 : 治安が…?

[メイン] 女性 : はい

[メイン] 女性 : 最近当選した議員の人がホームレスなどの浮浪者のためのセンターを設立することを公約にしていたから効果が出たのかもしれない、って思ってたんですけど……こんなことになるなんて…

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …そうですか

[メイン] 女性 : えぇ…役に立ちそうなことがなくてごめんなさいね……。無事に見つかるといいのだけれど…

[メイン] 宇佐見 海凛 : いえ、十分です。ありがとうございます。

[メイン] 女性 : いえいえ。調査頑張ってください

[メイン] 宇佐見 海凛 : はい、ご協力ありがとうございました。また別の刑事に話しかけられたら「宇佐見に聞き込みをされた」とお言いください。

[メイン] 女性 : はい。分かりました

[メイン] 宇佐見 海凛 : 行きましょう、伽々里。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : おー

[メイン] 宇佐見 海凛 : …アナタ、何か変なものでも食べたんですか。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : あ”?

[メイン] 宇佐見 海凛 : おや、その調子ですよ。アナタが静かだと調子が狂うのでそのままでいてくださいな。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ッチッ、意味わかんねぇ

[メイン] 宇佐見 海凛 : ご機嫌斜めなのはいいですが、ちゃんと捜査はしてくださいね。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …へーへー

1件目の事件現場

[メイン] KP : 3件目と同様、閑静な住宅街に建っている戸建てが事件現場だ。
KEEPOUTのテープこそ張ってあるものの、一通りの捜査は終わっているため、朝指示を受けた刑事が数名のみが捜査をしていた。

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:玄関、キッチン、リビング、庭

[メイン] 宇佐見 海凛 : (玄関を見る)

◇玄関

[メイン] KP : 家族の靴が並べられている。多少の乱れはあるものの、事件性を感じるほど乱れている印象はない。

[メイン] KP : 【目星】または【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 59 > 成功

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 75 > 成功

[メイン] KP : 普段、仕事や遊びに出掛ける用の靴が残されていた。そもそも所有していなかったということもあり得るが、逆にサンダルなどの簡単に履くことの出来るものは見当たらなかった。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …サンダルなどが見当たりませんね。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 通常、女性がいる家庭などはそういった類がある場合は多いですが、好まなかったのでしょうか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : それともそのサンダルなどで失踪したか、でしょうね。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …後者の可能性が高そうだな

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうですね。まるで近所に出掛けるように…

[メイン] 宇佐見 海凛 : 他の場所も見ましょう、大方分かっていることではありますが。(キッチンへ向かう)

◇キッチン

[メイン] KP : 資料では料理が電子レンジに入れたままになっていたという。
調査のために鑑識課が回収し、調査のち破棄されてしまっただろう。
扉を開けても空洞があるのみだ。

[メイン] 宇佐見 海凛 : やはり回収済みですね。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ま、だろうな

[メイン] 宇佐見 海凛 : まぁ残されていても困るんですがね。(リビングを見る)

◇リビング

[メイン] KP : 一家が団欒していたというリビング、生活感に溢れている。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …ここにはもう、戻ってくる人間はいないんだな

[メイン] KP : 一度現場を見ている伽々里が言葉を漏らす。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……。なぜそう思うんです。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 「失踪」なだけで、まだ帰ってこれる可能性があるでしょう。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ……

[メイン] 狗嵜 伽々里 : それもそうだな

[メイン] 宇佐見 海凛 : どうしてそんなことを言ったんです。何か知っていることでも?

[メイン] 宇佐見 海凛 : それともまさか、アナタが事件に関与している、とは言いませんよね?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : そんなキレんなよ。考えが先走っただけだ

[メイン] 宇佐見 海凛 : …まぁ、アナタがそんな愚かなことをするとは思えません。杞憂に済ませておきます

[メイン] KP : 【目星】または【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 30 > 成功

[メイン] 狗嵜 伽々里 : CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 80 > 失敗

[メイン] KP : 細々とした生活用品からこの家庭が裕福だったことに気が付ける。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈資料などで見ていたようにここも裕福な家庭だったようですね……やはり、何か繋がっているような…〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 庭へ行きましょう、伽々里。(庭へ向かう)

[メイン] 狗嵜 伽々里 : おー(着いて行く)

◇庭

[メイン] KP : 整えられた芝にガーデンシクラメンの植えられた花壇、大きなガレージがある。
ガレージ内には磨き上げられた外車が2台停まっていた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 大手自動車メーカーの方は違いますね、こんなにもいい車を持っていらっしゃる。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : にしては他社の車だけどな

[メイン] 宇佐見 海凛 : 他社のでも、車がお好きだったんでしょう。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …金持ちの思考は理解できねぇな

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうでしょうか。この仕事をやっているとある程度分かるでしょう。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …ま、共感はできねぇってこった

[メイン] 宇佐見 海凛 : まァ、ワタシ達は違いますしね。お気持ちは分かりますよ。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …二件目の方に向かいましょう。もう見たいところはないですね?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : いんや、特には

[メイン] 宇佐見 海凛 : ではすぐにでも。

2件目の事現場件現場

[メイン] KP :1件目、3件目同様戸建てが並ぶ住宅街の中の一軒が現場だ。
元々治安のいい地域のため、現場に足を踏み入れる際には周囲からの視線を感じることになるだろう。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……(目があった人に笑いかける)

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ……〈何が楽しんだか〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : さて入りますよ。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : へいへい

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:玄関、リビング、庭

[メイン] 宇佐見 海凛 : (玄関を見る)

◇玄関

[メイン] KP :4人分の靴が並んでいる。
それぞれで複数足持っているのだろう、シューズボックス内にもかなりの数の靴が収納されていた。

[メイン] KP : 【目星】または【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 37 > 成功

[メイン] 狗嵜 伽々里 : CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 38 > 成功

[メイン] KP : たくさんの靴が並んでいるが、綺麗に並べられているため煩雑とした印象を受けない。
一家は綺麗好きであったことが覗える。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 綺麗に並んでおられますね。綺麗好きな方たちだったんでしょうか。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …(リビングに向かう)

[メイン] 宇佐見 海凛 : (ついていく)

◇リビング

[メイン] KP : 大きな薄型テレビが壁に掛けられている。電源は既に落とされていた。
リビングからは庭がよく見える。

[メイン] 宇佐見 海凛 : (庭に向かう)

◇庭

[メイン] KP : 広々とした庭にサッカーボールがぽつんと転がっていた。
資料通り犬小屋がある。
ガレージには国産の高級車が停められていた。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …ここに飼われていた犬は通報を受けて見に来た所轄が預かってるそうだ

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうですか。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …興味なさそうだな

[メイン] 宇佐見 海凛 : 正直興味はありません。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …そうかよ

[メイン] 宇佐見 海凛 : アナタは興味があると?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …まぁ、似たようなもんだしな

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうでしょうね。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …はぁ…そろそろ放課後の時間か?

[メイン] 宇佐見 海凛 : (時計を見る)……そうですね、学校へと向かいましょうか。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : そうだな

学校周辺

[メイン] KP : 放課後を狙い被害者家族の長女が通っていた私立武蔵小山高等学校へ向かえば、まばらだが校門から学外に出ていく学生たちの姿が目に入る。声をかければ話が聞けそうだ。

[メイン] KP : レンガ色の校舎に大きなガラス窓、建物としての凝ったデザイン。
広い校舎からも設備に金をかけていることが覗える。
所謂”金持ち学校”なのだろう。

[メイン] KP : 【幸運】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=70 【幸運】 (1D100<=70) > 85 > 失敗

[メイン] 宇佐見 海凛 : …すみません、少しお話宜しいですか?

[メイン] 女子 : …え?

[メイン] 宇佐見 海凛 : ワタシ、こういうものでして。(警察手帳を見せ)
近くで事件が起こったものでお話をお聞きして回っているんです。

[メイン] 女子 : え、警察の人?

[メイン] 宇佐見 海凛 : はい、お時間宜しいですか?

[メイン] KP : 刑事である貴方に話しかけられたことに困惑しているようだ。
協力を得るために<説得>または<信用>

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=18*5 【APP × 5】 (1D100<=90) > 35 > 成功

[メイン] 女子 : うーんあんまり力になれない気がしますけど…いいですよ

[メイン] 宇佐見 海凛 : いえ、知っていることを教えていただければいいですよ。それだけで助かります。

[メイン] 宇佐見 海凛 : まず、中橋美琴サン、畑島真乃サン、四木屋彩サン。この中で知っている方はいますか?

[メイン] 宇佐見 海凛 : この学校の2年生だそうですが。

[メイン] 女子 : 中島、畑島、四木屋………あ、知ってます。確か後輩のクラスメイトだったような…

[メイン] 宇佐見 海凛 : おや、後輩でしたか。アナタは直接関わりがないのですね。

[メイン] 宇佐見 海凛 : その後輩の方とご連絡出来たりはしますか?

[メイン] 女子 : あ~どうだったかな…何か今日用事あるって言ってたような…

[メイン] 宇佐見 海凛 : 成程、では今日は無理そうですかね。

[メイン] 宇佐見 海凛 : アナタは何か他に知っていることはありますか?

[メイン] 宇佐見 海凛 : 部活や委員会など…知っていることがあれば教えていただけると嬉しいのですが、知りませんかね。

[メイン] 女子 : え~と…あ、そういえば四木屋さん?は最近転校してきたって聞きました

[メイン] 宇佐見 海凛 : …そうでしたか。

[メイン] 女子 : まぁでも、3人とも悪いことしてるような子たちじゃなさそうでしたけど……

[メイン] 宇佐見 海凛 : ほう。

[メイン] 女子 : はぁ…急に3人いなくなったから、学校が早く閉まるようになっちゃったし……皆不安になっちゃうし…

[メイン] 宇佐見 海凛 : そうでしょうね。早く問題解決に努めます。

[メイン] 女子 : ありがとうございます。捜査頑張ってください!

[メイン] 宇佐見 海凛 : えぇ。ご協力ありがとうございます。

[メイン] KP : 彼女は「それじゃあ私は」とスクールバッグの肩紐を握り、会釈をして去って行った。

情報整理

[メイン] KP : 冬の日没は早い。気が付けば日は沈みかけていた。
辺りが暗くなり、より一層冷え込んでいく。
今日の捜査はこの辺りで署に戻り得た情報を整理するのがいいだろう。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …今日のところはこのくらいでしょう。伽々里、帰りますよ。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ん。了解

[メイン] KP : 警視署、貴方のために用意されたデスクに戻ってくる。
犯人に直接繋がる様な手がかりはあっただろうか。
捜査中にメモをした手帳を開いた。

[メイン] KP : 【アイデア】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 43 > 成功

[メイン] KP : 3件目の一家はあの住宅街に住むには些か収入が足りないようにも感じる。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈3件目だけ、少々収入がすくないように感じますが…なにか、当てがあってのことなのでしょうか。〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈…実家、もしくはこれまでの貯金…それか収入が……。〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈奥さんはパートタイム勤務ではありますが、それでもあの住宅街で暮らすには苦しいのでは?〉

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈…3件目のお宅について、もう少し調べたほうが良いかもしれませんね。〉

KPCの行方

[メイン] KP : 他書類仕事などを片付けていると、既に時計の針は午後10時を過ぎていた。
同時に捜査本部長から伽々里の動向についても気を付けてくれと言われていた件を思い出す。
彼はまだ署内にいるだろうか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……全く、伽々里はどこに行ってしまったんでしょうか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 勝手に動かれると困るとあれほど…(探しに行く)

[メイン] KP : 伽々里を探せば、ちょうど警視庁から外に出ていく姿を見つける。
その目は鋭く、異様な気迫さえ感じられた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 〈…伽々里?〉(後を追う)

[メイン] KP : 伽々里の後をつければ、シナガワ区方面へと向かっていく。
路地を進み街灯も人気も少ない裏路地へと入って行った。

【裏路地】

[メイン] KP : 周囲を確認すれば、古びた商店街だった場所のようだ。
どの店舗もシャッターが下りきって久しいのだろう、閉店しますと手書きで書かれた張り紙も色が褪せたり所々で破れてしまっていた。

[メイン] KP : ギィ、とどこかで錆びた扉が開く音がする。
音のする方へ向かえば、廃墟になっている小さなビルがあった。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …何をしているんですか、伽々里。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …(中に入る)

【廃ビル】

[メイン] KP : 電気は通っていないようだ。
エレベーターは使えず、上階に上がるには階段を使うことになる。

[メイン] KP : ◆探索可能箇所:1階、2階、3階

[メイン] 宇佐見 海凛 : 一体伽々里が、何をしでかそうとしているのか見て差し上げようじゃないですか。

◇1階

[メイン] KP :複数のガラスケースに棚、レジのようなものがある。
ガラスケース内にはボロボロになった布切れが敷かれていた。
棚に置かれていた首輪からおそらくここがペットショップだっただろうことが分かる。レジには無理やりにこじ開けられた跡があった。

[メイン] KP : 【聞き耳】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=80 【聞き耳】 (1D100<=80) > 55 > 成功

[メイン] KP : どこからか獣臭いような鉄臭いような臭いがしている。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …獣と鉄の臭い……?もしかして伽々里でしょうか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : それとも他の何か。…神的生命体とか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……まさか、それに伽々里が関わっている?何と愚かなことを。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 早く言及しなければなりませんね。(二階へ向かう)

◇2階

[メイン] KP : 階段を上がり2階へと足を進める。
ここは何のテナントが入っていたか分からない程に廃れていた。
かろうじて人がまだ座れそうなソファがあるのみだった。

[メイン] KP : 【目星】と【聞き耳】を振って下さい。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 18 > 成功

[メイン] KP : 何かを繋ぎとめるためだろうか、鎖があちこちにありその周囲には床を引っ掻いた様な跡が付いていた。
さらによく見れば周囲に少量だが血痕も残されている。
随分時間が経っているのだろう血痕は錆びて黒く澱んでいた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …何か捕縛していたのでしょうか。

[メイン] 宇佐見 海凛 : CCB<=80 【聞き耳】 (1D100<=80) > 88 > 失敗

◇3階

[メイン] KP :光源がないため周囲に何があるかは分からないが、この場が異常であることだけは理解できた。

[メイン] KP : 言葉で表現するのであれば空気が異様に重いのだ。

[メイン] KP : 澱んだどす黒い何かが渦巻いている。

[メイン] KP : 1階、2階でしていた臭いはより酷くなり、吐き気を催す程だ。

[メイン] KP : 一歩足を踏み出した時、貴方の足に何かが当たった。
目を見開き苦悶の表情を浮かべた大型犬のような首が転がっていた。

[メイン] KP : 貴方の足が当たったことでその首はぐるり向きを変え、生気の失った目で貴方を見つめていた。
<SANc 0/1d3>

[メイン] 宇佐見 海凛 : 1d100<=71 【SAN値チェック】 (1D100<=71) > 61 > 成功

[メイン] KP : 重い物とさら引き摺っているような嫌な音が響く。
ズル、ズルズル……。

邂逅

[メイン] KP : そこに突如、甲高い声が響いた。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …っ、なんです

[メイン] ?? : た、助けて!そこにいる人!何でもいいから!誰でもいいから!お願い!

[メイン] KP : 見やれば腕と足を拘束された制服姿の女性が床を這って貴方に近付こうとしていた。顔をよく見れば3件目の被害者、シキヤ家の長女の彩だ。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …アナタは……。(近寄る)

[メイン] ? : おい、気を付けろよ。そいつは人を食う化け物だぜ

[メイン] KP : 聞き馴染みのある声がする。

[メイン] KP : 視線を上げれば太い荒縄を持ち、女の様な者の髪を掴んで引き摺る伽々里がそこにいた。

四木屋家の正体

[メイン] 宇佐見 海凛 : …何してるんです、伽々里。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …バケモン退治ってとこか?

[メイン] 宇佐見 海凛 : 「アナタ」が?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : っは、それもそうだな

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …食屍鬼って知ってるか?

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……グールですか?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : そうだ

[メイン] 宇佐見 海凛 : その方々がそうだと?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : あぁ、そうだ

[メイン] 狗嵜 伽々里 : シナガワ区で起きた一家失踪事件、その犯人が食屍鬼でありシキヤ一家だ

[メイン] 狗嵜 伽々里 : こいつらは人を食うために一家を攫っていた

[メイン] 宇佐見 海凛 : なぜそれを言わなかったんです。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …まァ、それはいいとして。なぜ、アナタが退治をしようとしているのか。それが問題です。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …こいつらは人間じゃ制御しきれないからな

[メイン] 宇佐見 海凛 : だからアナタ自ら手を下そうと?くだらない。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …勝手に言ってろ

[メイン] KP : そう言うと片手で掴んでいた女を床に投げ捨てる。

[メイン] KP : 女だと思っていたそれは長い髪にゴムのような皮膚の犬顔をした、人間ではない何かだった。
それに既に足はなく、嗚咽を上げながら謝罪を繰り返している。
そして、だんだんと暗闇に慣れてきた目が異常だと感じていたその原因を語り始めた。

[メイン] KP : 無数の骨があった。
頭部の骨、胸部の骨、腕部の骨、脚部の骨。
見ただけでは数えきれない程の数だった。

[メイン] KP : また、骨だけではない。

[メイン] KP : 打ち捨てられた肉は異臭を放ち、腐っていた。
頬を齧られただけで頬り出された壮年の男性の首、胸を引き裂き遊ばれただけの男性の胸部、何か用途があったのか肉の付いたままのいくつか女性の下半身は腐り落ち、泥まみれの床に黒に染みを作っていた。

[メイン] KP : 食屍鬼が人を食らう化け物だとすれば、ここが彼らの食事場だったのだろう。
いくつもの人間の死と悪意がここにはあった。

[メイン] KP : 食屍鬼を見たことによるSANチェック
<SANc 0/1d6>
多くの人間の死体を見たとこによるSANチェック
<SANc 1/1d6>

[メイン] 宇佐見 海凛 : 1d100<=71 【SAN値チェック】 (1D100<=71) > 19 > 成功

[メイン] 宇佐見 海凛 : 1d100<=71 【SAN値チェック】 (1D100<=71) > 90 > 失敗

[メイン] 宇佐見 海凛 : 1d6 (1D6) > 4

[メイン] system : [ 宇佐見 海凛 ] SAN : 71 → 67

[メイン] KP : 周囲の様子を認識し、無意識に一歩引いた貴方を見た少女が声を上げた。

[メイン] 少女? : だって!!人間共がさァ!馬鹿なのが悪いんじゃん!

[メイン] 少女? : どいつもこいつも女子高生が声かけたらホイホイ付いてくんの!マジウケる!

[メイン] 少女? : あの子らもね、困ってるから助けてって言ったら家族みんなで釣れてやがんの!食われる方が悪いよね?頭悪い方が悪いんだもんね?!

[メイン] 少女? : ねぇ、お兄さんもそう思うでしょ

[メイン] 宇佐見 海凛 : ……一理あります。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ですが、完全に理解することは出来ません。

[メイン] 少女? : はぁ!?どうして!?

[メイン] 宇佐見 海凛 : どうしてと言われましても、アナタとワタシは違います。アナタの言うことはワタシの思考に当てはまらなかった、それだけです。

[メイン] KP : 少女幼さの残る顔だちは一変し、ゴムのような皮膚を持つ犬の顔になっていた。
手足を拘束されていなければ今にも襲い掛かってきそうな気迫だった。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …ハァ、分かり合えなかったから殺すといったような考えはおやめになったほうがよろしいですよ。

[メイン] KP : 伽々里はそれ見たことかと貴方に声をかける。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …ま、そういうことだ。これだから低能は(少女を見ながら)

[メイン] 宇佐見 海凛 : …………ハァ。もう意味が分かりません。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 刑事らしく助けて差し上げようかとも思っていたんですがね、やはり伽々里の言うように退治したほうが良いのかもしれません。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : お、やるか?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : 父親の方はもう殺してある。こいつは今から殺す

[メイン] 宇佐見 海凛 : いえ、ワタシはしませんが。

[メイン] 宇佐見 海凛 : ワタシが非力なのは分かるでしょう?

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …はぁ……そうだったな

[メイン] 宇佐見 海凛 : 銃も持っておりません、ただの丸腰です。

[メイン] 宇佐見 海凛 : …目の前で、アナタが殺しを行うところを見て差し上げようじゃありませんか。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …悪趣味だな

[メイン] 狗嵜 伽々里 : ま、いいけどよ

[メイン] 宇佐見 海凛 : 今更でしょう。

[メイン] 宇佐見 海凛 : 人間でないのであれば徹底的に。宜しくお願いいたしますよ、伽々里。

[メイン] 狗嵜 伽々里 : …へいへい

エンディング

[メイン] KP : 見守る、と口に出す。
それが貴方にとっての刑事としての在り方だったのだろうか。
きっと正しかったのだろう。
貴方が今この場に立っていることがそれを証明していた。

[メイン] KP : 彼は投げ捨てた女に乗り上げ、その首を素手で捩じ上げ折った。

[メイン] KP : 見れば絶望に染まった表情の少女がそこにいた。
いや、少女ではない。

[メイン] KP : あれはただの人を食らう化け物だったのだ。
抵抗の出来ないそれの首に彼は縄を掛けた。

[メイン] KP : 絞首台に掛けられていた首は食屍鬼のものだったのだ。
これ以降、事件が起こることはない。
冷たいはずの風が不思議と心地よく感じた。

[メイン] KP : エンドC お疲れ様でした。

生還報酬

[メイン] KP : クリア報酬:SAN値回復1d6
晴れやかな気持ちならさらにSAN値回復+1d6

[メイン] 宇佐見 海凛 : 1d6 (1D6) > 5

[メイン] system : [ 宇佐見 海凛 ] SAN : 67 → 72

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