理想郷はゴミ袋に


ドラえもんと空の理想郷を見た。
メッセージ性が強く、いい意味でも悪い意味でも現代的だと思った。

少し説教臭かったけど、「パーフェクトになんかならなくていい、これが僕だからだ」というドラえもんのセリフがすべてだと思った。人にはそれぞれ、いいところもあれば悪いところもありしかしダメなところもその人の個性で「らしさ」なのだから、淘汰するべきではない、と。

この映画は一貫して同じことを述べ、最初からその伏線を貼っていた。作品として、制作は上手いと感じたが、その意図が強すぎるがあまり、ドラえもんのキャラクターたちが死んでいる節は感じた。そのセリフが、きちんとそのキャラのセリフに聞こえず透けて制作側の顔が見えてしまうのだ。しんちゃんはキャラが濃いため、しんちゃんに言わせるセリフに「しんちゃんらしさ」を宿さなければならないから、なかなかこういうことを感じたことはないが。

いらないもの、ガラクタをゴミ袋に入れている冒頭から最後には完璧な理想郷こそいらないものとしてゴミ袋に入れる演出、良かったなあ。
のび太が言った「失敗しない人なんかいるもんか」というセリフ、失敗しないことこそ、完璧こそが間違いだという考え、うん、、となりましたとさ。

説教臭いと書いたけれど、私は案外説教臭い作品好きなんだなあ

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