【『Derby Queen』を読んでみた】芦原妃名子先生リスペクト企画!!
この記事の要点を短くまとめると…
1999年発表の芦原先生作「Derby Queen」を読んでみた。
古い作品ですが、とある作品と比較するためにも読みました。
当時からとても完成されていて、他の作品も読んでみよう、いや、絶対に読む!という気になった。
特にお気に入りの絵が(ヘッダー画、乗馬スタイルの帽子とゴーグルがキュート!)
といった内容です。
芦原先生の「Derby Queen」を読んでみて
芦原先生は1999年に「Derby Queen」という作品を描いています。
「競馬まんが」とはニッチですが、芦原先生はちゃんとニッチだとわかって描いているそうです。
こちらはKindleで読みましたが、全3巻とは思えない読み応えがあります。主人公緋芽(ひめ)が亡き父の意思を継ぎジョッキーになる話で、少女漫画らしい青春恋愛要素もいれつつ、しっかり地に足のついた競馬漫画でした。遠くまで取材をした様子も随所に伺えます。馬が活き活きと描かれていて、主人公たちと馬との関係に感動するシーンが多かったです。恋愛要素では、良平と仁という二人の男キャラを対立軸として描き、私はおっさんですが、読んでいてだんだん二人を好きになってしまった。それに緋芽のキャラクターデザインもとても素晴らしい。もっとも目を惹いた絵はこの記事のヘッダーにした1コマです。真剣な眼差しで緋芽が馬に乗る躍動感とスピードを感じる素晴らし絵だと思いました。(Tシャツにしたい)
ゴールする一瞬を切り取る表現や、スローモーションのように感じる高い技術とか、すでに完成されてるという印象で、大吉でした。
残念ながら、この作品は3巻で打ち切りとなります。
芦原先生はこの漫画の中で、「もっと描きたかった」と仰っていました。
「Derby Queen」のその後
Derby Queen打ち切りから約6年後、さらに4作品を発表した後の2005年に、芦原先生は、累計発行部数700万部を超える「砂時計」で、第50回小学館漫画賞少女向け部門を受賞します!!少女漫画は読者が少ないので700万は凄い数字になります。これが初受賞作品となるようです。数えてみるとデビュー以来、打ち切りと思われる短編や読切を13作品積み上げての受賞になります。絶対嬉しかったでしょうね。
さらに2013年「Piece」で2度目の小学館漫画賞を受賞しています。
素晴らしい功績を残されています。
このような素晴らしい方が亡くなってしまわれたとは本当に残念でなりませんね。
おわり。
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