安田記念

初夏。
梅雨の季節。
深緑の草木が赤いトマトや橙色の琵琶で美しく飾る。
人間や動物はこれから来る真夏の暑さを分かっていながら、恨めしそうに降り続く雨を眺める季節が来る。

最近は春や秋が短くなり、夏の暑さや冬の寒さが際立つような気がする。

日本の四季にも地球の気候変動の影響が出て、小春日和や三寒四温のような日本人が感じてきた微かな季節感が失われていくのかもしれないと思うと寂しい。

サラブレッドは人間の10倍ほどのスピードで世代交代していく。

我々人間よりも早く気候の変化にも対応する進化を遂げているのだろうか。

初夏の候、赤く実を染めるトマトのような枠に入ったホウオウが輸送という変化に対応し、府中の直線の中央に美しい歌声を響かせながら先頭でゴールする姿を期待する。


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