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10周年を迎えて、これからのシンデレラ候補生がアピールするべき、いくつかのコトガラ 

~ユニボ&ベルベットローズ&ミロワールの考察と、ライラさんのこと~

前置き

(この記事は、2022年9月19日時点で書かれています)
2022年の予選Aグループが終わり、Bグループが来月に開催されるところで、予選通過に必要なことってなんだろう、って考えた。
総選挙は人気投票だ。人気があるアイドルが得票する。あたりまえ。
だが、それだけで勝てるのだろうか? それだけだったら、楓さんが1位で終りではないか。
結果は、凪や唯、聖ちゃんが入って、楓さんは3位だった。
当然、凪も人気あるアイドルである。唯だってそう。
凪を考えてみよう。久川姉妹は2019年に追加されたシンデレラ最新の追加アイドルである。独特な口調で、ある種天才肌な颯の双子の姉。キャラ付けとしてはなかなかポイントが高い。
だが、キャラ付けだけが人気の原因なのだろうか?
それは違うのではないか。凪は凪であると同時に、ミロワールの凪であり、颯の姉である。すでに、彼女にはいままでつないできた物語がある。

7人の新規アイドルの位置づけ

シンデレラのアイドルの人気は、最初は見た目だった。シンデレラガールズにはカードとしての絵しかなかったから、見た目でしか判断できるものはなかった。
だが、それぞれのアイドルにはキャラ付けがなされており、カードをたぐることでそれを知ることができた。そして、カードの追加によりいろんなエピソードを知り、アイドルを知ることができた。
2019年に登場した7人の新規アイドルは、いままでと登場が全く違う。3人のアイドルのキャラ付けは、サービススタートの7年前と違い、実装当時の世相に会うキャラ付けがなされており、4人は2人のデュオユニットで、ボイスも最初からついていた。
これはどういうことかというと、登場時に詳細なキャラ設定がすでにあった、ということであろう。それまでのアイドルが、順次エピソードを積み上げてきたのに対して、あらかじめ物語(ストーリーまたは明確なテーマ)が作られていた。
登場時では、この7人についてあれこれ、特にデュオの4人については不満を持つPもいた。だが次第に彼女らは受け入れられていき、いまでは仮称#ユニボ、ベルベットローズ、ミロワールは周知されたユニットである。
ここから考えられるのは、いまのシンデレラの「アイドル人気」というものは、
キャラ付け」と「テーマ性もしくはストーリー性」
この2つからなっている部分がかなり大きいのではないか? という仮定である。

(実は、それ以外にもライブでのパフォーマンスってのがあるんだが、今は話題にはあげないでおく。また、総選挙の順位を取ることを考えると、広く人気があるアイドルが順位が高くなる、ということがあるが、人気を取るためには人気をとれ、となりかねない循環論法になるので触れない)

「キャラ付け」と「テーマ性もしくはストーリー性」

始め、シンデレラの人気は、「キャラ付け」に依存していた。(容姿を含む)
アタリマエだが、容姿とちょっとした会話しかないのだから、それ以外なにがあるのかと。
実際、第一回シンデレラガールの十時愛梨は、口の悪い一部からは「胸がデカいだけ」と言われるほどだった。(なぜかすぐ脱ぎたがるというヘンな癖とともに) もちろんそれで終わらずに、以後も人気アイドルのひとりではある。
キャラ付けが強いアイドルは強い。第二回シンデレラガール神崎蘭子がそうである。ただ、だんだんそれだけではなくなってゆく。
変化は、第五回シンデレラガール島村卯月からであろう。2016年の第五回は、前年のシンデレラガールズのTVアニメの翌年である。卯月はその主人公のひとりなのである。
アイマスの信号機トリオとしてセンターにいながら、個性がないのが個性のような立ち位置で、人気はそこそこ高いが、シンデレラガールにはなれていなかった。しかし、アニメで彼女の立ち位置、そしてアイドルをひたむきに目指すその姿勢が描かれ、広く共有されることとなった。これが総選挙を後押ししたことは明らかだろう。
また、第七回の安部菜々は、7回でナナという語呂合わせであるが、それは、「メイド喫茶で働きながらも目が出なかったアイドルにあこがれる娘が、ようやく掴んだトップの地位」という、サクセス「ストーリー」を体現するものだったはずである。
キャラ付けと、それに付随する、「テーマ性もしくはストーリー性」、これは今の人気にはかなりの部分を占めているのではないだろうか。

ミロワールとベルベットローズ

この4人には、明確な過去がある。姉妹という立場で言えば城ケ崎姉妹がいるが、単にカリスマギャルとお姉ちゃんにあこがれる妹というだけの言ってみれば「キャラ付け」としての姉妹であった。
もちろん、長年の歴史において、城ケ崎姉妹二人の関係がだんだん発展していく物語が紡がれていくわけだが、久川姉妹は、それをすでにふたりのテーマとして内包している。オクリモノ、14平米、Her Favorite、そしてサマーサイダーと、コミュをたどれば、ふたりのストーリーが明確に続いていることがわかる。
同じことが、ベルベットローズにも言える。 Fascinateから Beat of the Night で、ちとせ側の物語が語られた。つぎは、千夜側の物語が、ソロ曲コミュで語られるはずである。(一部は、ドラスティックメロディで明かされている)
「キャラ付けが強いアイドル」は、それだけで強い。蘭子などははっきり言ってキャラ付け以上の説明不要なアイドルである。
だが、キャラ付けだけで光り続けることができないのが、190人のシンデレラの世界である。あとから来るアイドルにとっては、強力なキャラ付け、加えて、それを補強する「テーマ性もしくはストーリー性」が必要であったのではないか。だって、絶対に失敗できないアップデートなのだから。
この点は、7人の内、りあむ、が最初にブレイクしたアイドルであることからも逆説的にわかる。りあむには、地下アイドルオタクという強烈なキャラ付けがなされており、彼女のストーリーやテーマなどは、後からついてくるものなのである。そして,#ユニ募(同期3人組)というストーリーに引きづられて、あかり、あきらがブレイクする。だが、りあむの設定が「アイドルオタク」で止まってるとは言えない可能性がある。
これはふんわりとしたハナシだが、シンデレラのアイドルには、エピソードはたくさんあるのだが、明確なテーマやストーリーがない子が多い。
だが、明確にテーマを持つアイドルは人気を勝ち取りやすいように思う。
遅れて総選挙で勝ち上がってボイスがついた、たとえば関ちゃん(目つきが悪いことを成長に変えていくシンデレラストーリー)、ほたる(不幸体質を自分自身のものとして受け入れるストーリー)、ほたると対比される茄子さん(幸運体質だけでアイドルやっていいのか、というテーマ)などなど。
これから戦うアイドルにとって、キャラ付け以外の要素、テーマ、ストーリーは必須でないか。

<余談>これを書いている途中で、ユニボのストーリーが来た。ひとつ、前のあかりのソロ曲コミュで気になっていたことがあって、それは「あかりがアイドルを続ける意味」だったんだけど、そこに片足つっこんできたようだ。これは、先に書いたように、「7人の設定は全部できていて、描く時期を待っているだけ」という憶測と一致する。

これからのシンデレラガール

最初のハナシに戻ろう。
10周年の記念アニメは、実際のところ、かなりの問題作であった。(だいたい、ちひろさんて何者なんですかね?)
あのアニメで描かれたものは、モバマス、デレステの過去だけでなく、それの二次創作のような続編、まったく新しい設定での物語、いろいろなガジェット。
そして一番重要なことは、シンデレラガール時空が多次元並列世界であるという事実であろう。
これは、ぶっちゃけると、Pの妄想である二次創作ですら、取り込もうとする運営の貪欲な意思である。
最近、運営はドリームユニット選手権などによって、Pが考えたアイドルの関係性を取り込もうとしており、実際にモバマスでは非公式ユニットに名前がついている。
だとすれば、これからのアイドルは、「キャラ付け」や「テーマ性もしくはストーリー性」を、積極的に展開していくよう、運営に提案し続けることも必要ではないか? と考えるわけである。
「このアイドルのこんな側面が見てみたい、別の環境に入ったらどうする、あのアイドルの因縁話を清算してほしい」など。
二次創作で作られた自分たちの中にしかない物語に対して、
「自分らの世界ではこうなんだけど、じゃぁ、運営側はどういう物語を考えてるんだ? 教えてくれ」と。
あのアイドルは実はこんな側面が、とかは、ときどきはシン劇とかで明かされているが、それを無理のない形でドンドン拡張していってほしい。
あのアイドルが持つ過去の物語と、その解決を見てみたい。(ミロワールでも、颯の「秀才であることの絶望」が描かれたのだから、次は凪の「天才だけが持つ苦悩」が描かれるはずである)

そして、たとえばライラさんの「パパとの和解の物語」を。

ようやく本題にたどり着いた(笑)。

自分の担当のアイドルが、こんなにかわいいです、かっこいいです、こんな趣味です、こんなことしてます。だけでなく、背景、テーマ、ストーリーにまで踏み込んだプレゼンテーションが、今後のシンデレラガール総選挙の選挙戦で試される担当Pの活動なんじゃないだろうか、ってのがとりあえずの結論です。
まあ、すでにやってる人も多々いますが、あえて念押しに。
キャラ立ち、だけでは、りあむに勝てないですよね?(苦笑)

余談 「ライラさんの物語」

担当はよく知ってますが、ライラさんは、ドバイの裕福な家庭の子女です。でも、パパの持ってくる縁談話に嫌気がさして日本に移住しました。もちろん外国人がひとりでは何もできないので、メイドさんがいっしょについています。おそらく後見人が彼女で、日本語を教えたのも彼女ではないかと考えられています。(ママが手配をしたとも言われている)
当然、アイドルとして大々的に売れ出してしまうと、ドバイのパパに見つかってしまうわけで、そうなったらどうすんの? って大問題があります。
で、これ、二次創作とかではさんざん語られたハナシなんですが、
「だったら、運営はどう考えてるんだよ」と、いま言いたいわけで。
正式にこれを解決するためには、ぶっちゃけ、ひとつのストーリーエピソードをついやさないと解決しそうにないわけです。(SSRカード1枚で終わらせるハナシではない)
ここで問題です。ストーリーエピソードをデレステで描いてもらうためには何が必要でしょうか? イベントユニット曲のストーリーか、ソロ曲のストーリーをもらうためにはなにをするべきか?
ソル・カマルの2人が、ブラジルとドバイを訪れる未来は果たしてあるのか?
ということで、「 #ライラさんにアイスとボイスを 」というわけです。

                     <プロデュースは続く>





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