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「ヴァンパイア」Part19

〇父:あ、悪魔だと…!?

〇〇:本当はこれを使いたくなかったんだけどな…

梅澤:ねぇ、悪魔ってどういうこと?

アル:〇〇は僕と契約をしたことによって悪魔になったんだ

筒井:〇〇が…悪魔に…

賀喜:契約して悪魔になったって事は君は悪魔なの?

アル:そうだよ、僕は〇〇の中で作られた存在の悪魔なんだ

白石:〇〇くんの中で作られた悪魔…

アル:僕はいつの間にか〇〇の中に存在してたんだ

飛鳥:どうして、今まで出てこれなかったの?

アル:それは今まで〇〇が人間の血を吸わなかったからだよ

遠藤:え?どういうこと?

アル:〇〇は今まで吸血鬼としての自分を嫌っていた

アル:君達は〇〇の事を吸血鬼と知って嫌ったりしなかったでしょ?

アル:それに、〇〇は君達を守る為に自ら血を飲んだ

アル:〇〇は大切にしてくれる君達のおかげで自分を少しずつ認めれた

アル:それで僕は〇〇の前に現れることが出来たんだ

遠藤:でも…それって関係あるの?

アル:関係はあるよ、吸血鬼としての自分を嫌って認めれていないのに、突然僕が悪魔ですって名乗って現れたら精神的にダメージを与えて追い込むことになってしまうから

賀喜:確かに…そうだね

アル:でも、〇〇がまさか吸血鬼と悪魔の力を同時に使うなんて…

白石:何か問題でもあるの?

アル:同時に力を使うと身体に相当な負担が掛かるんだよ

筒井:それって…!

アル:もし勝てたとしても、〇〇は死ぬ可能性があるってことだよ

遠藤:え!じゃあ…今すぐにでも止めさせないと…っ!!

アル:それはダメだよ!

筒井:どうして!

アル:〇〇は今、君達を守る為に命を懸けて戦っているんだ…それを妨害する事は許さないよ

アル:同時に使うのは相当な覚悟が必要だ

アル:〇〇は自分の身を犠牲にして死ぬ覚悟であの場に立ってる…

アル:だから、大人しくここに居るんだ

アル:わかったか?

乃木:……

〇父:あははっ!そういうことか!!

〇〇:なんだ…急に…

〇父:なるほどな…あの話は本当だったか…お前の中に悪魔がいたとはな!

〇〇:あぁ、そうだ

〇父:面白い…面白いぞ!

〇〇:さっきからうるせぇな!

脚に力を入れ〇父に向かって勢い良く飛んで行き顔面を思いっきり殴り飛ばした

〇父:グハッ…!!

〇〇:こっちは喋ってる時間がないんだよ!

〇父:くくっ…中々いいパンチだ…

〇〇:化け物野郎が…

〇父:もっと我に見せてみろ!!

〇〇:うぁぁぁぁぁあ!!!

〇父の方へ物凄い速度で飛んで行き次々と殴る蹴るの攻撃を仕掛ける

〇父:どうした?お前の力はこんなものなのか?

攻撃を全て防がれ〇〇の顔面を思いっきり殴っては鳩尾に蹴りを入れた

〇〇:グハッ…!!(強すぎる…っ、どうすれば……)

〇〇は吹っ飛んで物凄い勢いで地面を転がって行った

〇父:楽しませてくれよ、お前の大切なもの奪うぞ?

〇〇:絶対に…奪わせない…っ

ボロボロな身体を無理矢理動かしその場に立った

〇〇:お前が…俺の大切なものに手を出すなら…俺は…何度でもお前を殺す…永遠にな…

〇〇:来い…「黒刀」

右手に黒い刀が現れた刀を持って構えた

〇父:お?次は何を見せてくれるんだ?

〇〇:お前がどんな目的があってここに来たのか知らないが…今はもうどうでもいい…

〇父:さぁ!早くやってみろ!!

〇〇:これで確実に殺す…はぁ…

呼吸を整え身体の中心に力を溜め圧縮していく

〇父:すごい…すごいぞ!とてつもない力を感じるぞ!!

〇〇:「闇魔・鬼呪黒刀」

圧縮した力を一気に解放し身体全身に駆け巡らせ〇父に向かって飛んで行き光の速度で移動し一瞬で真っ二つに斬った

〇父:どこに行った!?

〇〇:俺の勝ちだ

〇父:グハッ!!腹から…血が出て…何が起き…た…っ

大量の血を出しながら〇父は倒れ死んで行った

〇〇:っ…はぁ…はぁ…力を使い過ぎた…

〇〇は力の反動により目と耳と身体全身から血を流し口から血を吐き出しながらその場に倒れ元の姿に戻る

〇〇:これは…ヤバいかも…身体が力に耐えれなかった…

〇〇:ゴホッ…ゴホッゴホッ…

筒井:〇〇!!

メンバー全員が〇〇の元へ駆け寄って行く

賀喜:どうして…こんな無茶を…

〇〇:ごめん…あやめ…俺はもう死ぬ…

筒井:どうして…!死なないでよ…っ!!

〇〇:無理だ…血を流し過ぎてる…

遠藤:じゃ…じゃあ!皆の血を吸ってよ…っ!!

賀喜:そうだよ!ここに皆がいるんだから足りるでしょ!?

〇〇:今から…皆の血を吸ったとしても…

〇〇:俺は…助かる事はない…血が足りないから…

〇〇:ブハ…ッ!

また大量に血を吐き出した

筒井:〇〇…!!

〇〇:あやめ…っ

頬にそっと手を添えてはあやめを見詰め優しく口付け交わした

〇〇:ごめんね…あやめ好きだよ…

最後にそう呟き〇〇は目を瞑り亡くなった

筒井:なんで…どうして…っ

筒井:やだ…っ、嫌だよ…!

筒井:置いて行かないでよ…っ!!

あやめは〇〇の手を強く握り大粒の涙を流し頬を伝って行く

遠藤:あやめん…

賀喜:…あやめん

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あれから1年が経ち乃木坂の皆は普通の日常を送っていた

遠藤:あやめん!

筒井:どうしたの?

賀喜:今日さ、どっか行こうよ

筒井:今日は〇〇のお墓参りに行くんだ、ごめんね?

遠藤:あ、今日って〇〇くんの…命日…

賀喜:じゃあ、私達も一緒に行ってもいい?

筒井:うん、いいよ

筒井:きっと〇〇もさくとかっきーに来てもらったら喜ぶと思うから

あやめ達はお花を持って〇〇のお墓参りに向かって行った

筒井:〇〇、来たよ

遠藤:私達も来たよ!〇〇くん!

賀喜:今は何事もなく平和だよ、あやめんも元気だし心配しなくて大丈夫だよ

そう言って3人はお墓の前で手を合わせた

筒井:じゃあ、また来るね

遠藤:私達もまたあやめんと一緒に来るからね

賀喜:じゃあね、〇〇くん

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??:皆、元気そうで良かった

??:ねぇ、どうしてあんな事をしたの?

??:いいだろ、別に

??:いや、良くないから!

??:あの場はああするしかなかったんだよ

??:それでも、皆めっちゃ泣いてたんだよ!?

??:うわ〜…悪いことしちゃったな…合わせる顔がない…

??:もっと反省しなさい!!

??:ごめんごめん

??:本当に…

??:じゃあ、また今度来ます

??:わかったよ

??は??と離れ何処かに去って行った

end……

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