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「突然、僕に姉が出来ました。」 Part8

〇〇:皆さん、食べ終わりましたか?

梅澤:うん、食べ終わったよ?

〇〇:じゃ…話します…僕の過去を…

ーーーーーーーー〇〇の過去ーーーーーーーー

僕は保育園児の頃からいじめに遭っていた

〇〇:積み木楽しいな〜、いろんな形作れるし!

そう…この頃はまだ友達と呼べる存在はいなかった

ずっと、ずっと…1人で遊んでいた…

仲間外れにされ、遊び相手は誰も居なかった

だから、いつも隅の方で塗り絵をしたり、絵を描いたりした

小学生になっても、いじめという呪いからは解放されなかった

いつの間にか、いじめに遭っていた

ずっと陰口を言われ、周りから嫌な目で見られる

「うわ!近付いてくんじゃねぇよ!」

「お前が近付いたら菌が移るだろ!!」

「お前となんか遊ばないからな!」

小2の頃はこんな感じだった

僕はそれが耐えれなくて不登校気味になった

高学年になると僕はクラスで孤立していたと言うか同学年の皆に嫌われているから浮いた存在だった

「なんでアイツ来てるんだろうね」

「確かにアイツたまにしか来ないから来なくていいじゃん」

「アイツズル休みしてるの?」

「知らない、毎回遅刻してくるし」

「何様なんだろうね、ほんとに」

「消えればいいのに」

陰口を言っている本人達は僕に聴こえていないと思っているんだろうな

僕は普通に耳が良いから言われている全ての陰口が聴こえている

僕のクラスには問題児が結構いたから女性の担任が授業の時間になっても来なかった時があった

僕の担任の人は妊娠中で心が不安定で不安要素が色々と渦巻いてたと思うそれで心が折れて泣きながら職員室にいたみたいだ

それについて、隣のクラスの男性担任が怒鳴っていた

クラスの数名は怒らて泣いてた奴もいた、でも僕は何とも思わなかった、こいつなに怒ってんだろって感じだった

その頃の僕は心が壊れて笑う事もなかった、ずっとぼーっとして生活していたと思う、記憶があまりない

小6の頃に中学生なっても何も変わらないなら、もう死んでやろうって決めてた

小学校を卒業して中学生になってもいじめは続いた

学校に行くのは諦めて家に引きこもった

中学生の頃に僕は乃木坂と出会った

乃木坂に興味を持った、もう少し生きてみようと思った

中学校には一切行かず引きこもって音楽を聴いた

乃木坂の音楽を聴くようになってからは

ボーカロイドと歌い手と言う存在を知った

それからは、ボカロと歌い手さんの曲を聴くようになった

ーーーーーーーーーーーーーーーー

〇〇:僕の過去は…こんな感じです…

蓮加:じゃあ、乃木坂をきっかけに音楽に興味を持ったの?

〇〇:そうだよ

梅澤:それで歌い手になったの?

〇〇:はい、乃木坂のおかげで音楽を好きになって、歌い手なら何も気にしないで好きに出来るかなって思って

久保:ねぇ、今でも外に出るの無理なの?

〇〇:はい、無理です、周りの視線が怖いし…周りにどう思われてるのか…自分の悪口言われてるような気がして…

〇〇:皆さんはHSPって知ってますか?

与田:HSPってなに?

〇〇:場の空気や人の感情を深読みしたり

〇〇:音や匂いや光や人の感情に敏感なんです

〇〇:あ〜、今自分の悪口言われてるかもとか、笑いながらこそこそ話して自分の方を見られると尚更今悪口言われてる、最悪だって思っちゃうんですよね…

美月:そうなんだ…

久保:もしかして、〇〇くんはHSPなの?

〇〇:はい、そうですよ

〇〇:だから、場の空気とか人の感情深読みしちゃって、結構気を使っちゃって…

梅澤:それって、結構疲れるよね?

〇〇:疲れますよ、もちろん

〇〇:人の目や顔の表情で自分が嫌われてるとか嘘つかれてるって分かりますし

〇〇:僕が悪いんだって、自分を責めて

〇〇:自己肯定感凄く低いし…

蓮加:じゃあ、自分が悪くなくても自分を責めるってこと?

〇〇:そうだよ、自分が悪くなくても自分を責めてる

〇〇:それで、ネガティブだし、僕

与田:大変だね

〇〇:そうですね

〇〇:じゃあ、帰りましょうか

蓮加:そうだね

〇〇達は支払いお店を出た

梅澤:今日は楽しかったよ

久保:そうだね

与田:〇〇くんの事も知れたし、満足

美月:またね!バイバイ!

〇〇:じゃあ、僕達も帰ろう

蓮加:そうだね

〇〇:……

蓮加:……

蓮加:ねぇ、今でも生きずらいとか死にたいって思うの?

〇〇:ずっと生きずらいって思ってるよ

〇〇:引きこもってる方が楽だよ

〇〇:周りの視線を気にしなくていいし、その場の空気とか人の感情を読み取らなくて済むから

蓮加:そっか…

〇〇:たまに死にたいって思うし

〇〇:色々考えて、このまま生きてて良いのかなって思うし

〇〇:自分が消えても悲しむ人はいるのかなって

〇〇:そんなことを考えてる時もあるし

〇〇:ずっとずっと深く暗い海の底に溺れてる感じだよ

蓮加:〇〇が消えたら悲しむよ

〇〇:それは、歌い手としての〇〇をでしょ?

蓮加:〇〇として、私が悲しむよ

〇〇:…

蓮加:まだ、〇〇とは一緒に居てそこまで時間は経ってないけど…

蓮加:私は…悲しいよ…〇〇……

今にも消え入りそうな声で呟き目にはいっぱいの涙を溜めて溢れそうになっていた

〇〇:蓮加…

蓮加:だから…お願い…消えないで…

目から涙が溢れ頬に伝って行きポツリと落ちた

〇〇:ごめんね、蓮加

蓮加:辛くなったら、私を頼って…?

〇〇:うん、蓮加のことを頼るよ

蓮加:約束だからね?

〇〇:約束するよ

そう言って蓮加の頬に手を添えて涙を拭った

〇〇:ごめん…泣かせて…

〇〇:最低だよね…

蓮加:もう!!自分を責めないの!!

〇〇:あ、ごめん…

蓮加:じゃあ、泣かせた罰として、ん!

そう言って〇〇の目の前に右手を出した

〇〇:ん?

蓮加:分かってるでしょ!

〇〇:分かってるよ

目の前に出された蓮加の右手をそっと握り手を繋いだ

蓮加:じゃあ、帰ろ!

〇〇:そうだね

to be continued……

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