「転生したので、異世界では平穏な生活をすることにします。」 Part5
〇〇は高層ビルの屋上の縁に座り夜の街並みを眺めながら夜風を浴びていた
〇〇:…(俺が造られた人間だったなんてな…あんな歳でオーラを扱えるようになるなんておかしいよな、例え前世の記憶があろうと…)
〇〇:(さて、これからどうするかな…雄馬、今の俺の父親に話を聞いて、母さんにも聞いてみるかな)
〇〇:(じゃないと、何も解決しないしな)
〇〇:はぁ…さて、帰ろう
高層ビルの屋上から飛び降りて行った
ーーーーーーーーーーーーーーーー
〇〇:ただいま、
麻衣:もう、〇〇帰ってくるのが遅いよ!!
〇〇:お母さんごめんね
麻衣:ハンターの仕事をするのは良いけど、ちゃんと夕方までには帰って来て
〇〇:うん、気をつけます
美波:〇〇〜おかえり〜
美波は〇〇を見た瞬間に抱き着いて来た
〇〇:ぅ…、美波姉…苦しい…っ
和:〇〇〜!無事に帰って来てくれてありがと〜!!
和も〇〇を見た瞬間に抱き着いた
〇〇:和姉も…苦しい〜…っ
麻衣:ほら、3人ともご飯を食べて
美.和.〇:は〜い
〇〇達は椅子に座り夜ご飯を食べた
美波:お母さんのご飯、やっぱり美味しい〜
和:うんうん!お母さんのご飯が一番だよ!
〇〇:あのさ、母さんちょっといい?
麻衣:ん?どうしたの?
〇〇:聞きたい事があるんだよね
麻衣:聞きたいこと?
〇〇:うん、後で2人で話したいんだ
麻衣:そう、分かった
ーーーーーーーー数十分後ーーーーーーーー
麻衣:それで、聞きたいことってなに?
〇〇:俺の事についてだよ、俺をどうして産んだのか
麻衣:え?それは〇〇は私の子供だからだよ?
〇〇:もう大体のことは分かってるんだ、母さんが無理矢理妊娠させられたってことも
麻衣:…もうそんなことまで知ってるのね
〇〇:ハンターしか入れないサイトでお金を払えばある程度の情報が見れるからさ
麻衣:そう…あれで見たのか…
〇〇:教えて、どうして俺を産んだのか
麻衣:最初は凄く嫌だったよ、なんでどうしてってずっと悩んでた
麻衣:でもね、時間が経って行く間にお腹の子へ愛情を持ち始めたの
麻衣:この子は私達で頑張って育てようって、この子には何の罪もないしね
麻衣:相手の勝手のせいで新しい命として、私のお腹の中に宿ったのにそれを殺めることは出来ないって思ったからよ
〇〇:母さんは凄く心が広い人だね、普通の人ならそんな考えにならないよ
麻衣:周りに私を支えてくれる人が居たからだよ、奈々未や飛鳥とか他にもたくさんの仲間のおかげだよ
〇〇:そっか、母さんの答えが聞けて良かったよ
麻衣:〇〇は唯一の男の子だよ、大切なんだからね!!
〇〇:母さん、最後に1つ聞いてもいい?
麻衣:え?どうしたの?
〇〇:もし、俺に前世の記憶があるって言ったら信じる?
麻衣:それはどうだろ?確かに、前世の記憶が少し残ってる人がいるってのは聞いた事あるけど
〇〇:俺は…前世の記憶が全部覚えてるんだ
麻衣:ん〜…なるほどね、そういうことだったか
〇〇:え?どうしたの?
麻衣:〇〇がオーラをすぐ使えるようになって普通の子供よりも賢かった原因が解決出来た
〇〇:さっきのこと、信じるの…?
麻衣:信じるよ、〇〇は今まで嘘つかなかったじゃん?
〇〇:確かにそうだけど
麻衣:真剣な目で言ってるんだから信じるよ
〇〇:ありがと、母さん
麻衣:…ねぇ、〇〇
〇〇:どうしたの?母さん
麻衣:自分の事を調べてるんだよね?
〇〇:うん、嫌な予感がするんだ、この事を調べておかないといけない気がする
麻衣:そう、それならハンター協会に行きなさい
〇〇:ハンター協会に?
麻衣:うん、雄馬がそろそろ帰ってくると思うから
〇〇:父さんに聞けってこと?
麻衣:そう、あの人から全部教えてもらって?
〇〇:わかった、明日ハンター協会に行って来る
ーーーーーーーー翌日ーーーーーーーー
〇〇:すみません、ちょっといいですか?
受付:どうなされましたか?
〇〇:白石雄馬に会わせて下さい
受付:その予定はご本人様とお約束なされてますか?
〇〇:いえ、してません
受付:そうなりますと…お会いすることは出来ません
〇〇:じゃあ、白石雄馬にお前の息子白石〇〇が来たぞって伝えてくれませんか?
受付:…分かりました、そうお伝えしますね
〇〇:はい
近くにある椅子に腰を掛けて返事が来るのを待った
〇〇:(どんな人なんだろうか…そういえば、ハンター協会のこと何も調べてなかったな…)
〇〇:(和姉と美波姉はハンターランクAくらいかな、それで飛鳥さんに奈々未さんはハンターランクSだけどそれ以上の強さを持ってると思う、和姉と美波姉もA以上の強さだよね)
〇〇:(俺はもっともっと強くならないと、じゃあないと守れるものも守れない…)
受付:〇〇様
〇〇:あ、はい
受付:雄馬様から許可が出ましたので、雄馬様が居るお部屋へ案内します
〇〇:ありがとうございます
〇〇は受付の人へ雄馬の居る部屋へ案内してもらった
ーーーーーーーーーーーーーーーー
受付:ここが雄馬様の居るお部屋になります
〇〇:分かりました、ありがとうございます
〇〇:はぁ…(ここに入れば色々と知れる、俺を造った奴のことも…)
ノックを3回しドアを開けて部屋に入った
雄馬:来たか…〇〇…
嫌悪感の抱いた表情で名前を呟きながら〇〇と対面した
〇〇:あんたに聞きたい事があってここに来た
雄馬:聞きたいことか…なにが聞きたい
〇〇:俺の事についてだ、知ってること全部話してもらう
雄馬:お前はそれを聞く覚悟があるんだな
〇〇:ちょこっとくらいは自分のことについて調べて知ってるんだよ
雄馬:そうか、わかった…お前のことについて全て話してやろ
雄馬:お前を造った組織についてもな
ーーーーーーーー12年前ーーーーーーーー
雄馬:おい!麻衣が誰かに拐われたってどういう事だよ!!
橋本:分からない…さっきハンター協会に拐った本人から連絡が来た…
飛鳥:とりあえず、私達は別々で行動して行こ
橋本:今日の夜にハンター協会に集合して情報共有しよ
雄馬:クソ!絶対に探して犯人を捕まえてやる!!
飛鳥:雄馬、感情は抑えて冷静にならないと探せるものも探せなくなるよ
雄馬:…わかってる、なるべく冷静になる努力をするよ
雄馬達はハンター協会から出て行き麻衣の情報を集めに行った
飛鳥:まいやんを必ず助けなきゃ…っ
橋本:情報をどうやって集めようか…どこかの犯罪組織だったら…裏社会の人間に聞けば何か手掛かりが掴めるかも
雄馬:1回気持ちを抑えろ…冷静にならなきゃ見える物も見えなくなる…
ーーーーーーーー数ヶ月後ーーーーーーーー
雄馬達は色々な場所を走り回って情報を集めた結果、麻衣の情報と麻衣を拐ったその組織の情報も手に入れた
橋本:情報は皆結構集まった?
飛鳥:うん、集まったよ
雄馬:俺もだ、麻衣の居場所まで突き止めた
橋本:じゃあ、少し話し合いをしようか
飛鳥:私から話すよ、まずまいやんが拐われた理由は、ある実験をする為に拐われたみたい
橋本:やっぱり…拐った組織は医療とか科学を違法実験してる大きい組織みたいだよ
雄馬:その実験内容までは知れなかった…だから犯人をぶん殴って全て吐かせてやる
飛鳥:じゃあ、そいつらのアジトに行こ
橋本:そうね、でも作戦は?
雄馬:飛鳥と奈々未は一緒に行動して、俺は単独で麻衣の事を探す
橋本:わかった、ミスとかしないでよ
雄馬:大丈夫、今はとても頭の中がスッキリしてるんだ
飛鳥:ふ〜ん、そうなんだ
雄馬:めちゃくちゃ冴えてるから、今日はいつもより動けるかも
橋本:じゃあ、アジトに乗り込もうか
雄馬:俺の後を着いて来て
飛.橋:了解
雄馬達は物凄い速さで走ってアジトに向かって行った
ーーーーーーーーーーーーーーーー
雄馬達は1度も休まず走り続け廃墟が多くある場所に着いた
橋本:ここ、廃墟ばっかりじゃない
雄馬:ここは昔賑わっていた町だったんだよ、でも廃れてしまった
飛鳥:で、この廃墟のどこか1つに犯人とまいやんがいるんでしょ?どう探すの?
雄馬:大丈夫、ここくらい町なら俺のオーラで囲えるはずだから
橋本:もしかして、この町全体をオーラで囲って探す気!?
雄馬:そうだよ、俺のオーラ量なら問題なくいけるし、麻衣のオーラの特徴は掴んでるからわかる
飛鳥:時間が無くなっていくから、早くしよ
雄馬:わかった、この町の中心地に行こ
雄馬達は町の中心地へ向かって行く
橋本:まぁ、大体ここら辺だと思うけど
雄馬:そうだな、じゃあやりますか
自分を中心にオーラを出して町全体を囲った
飛鳥:この町全体を本当にオーラで囲った…
雄馬:あまり長くは持たないから、このまま麻衣のオーラを探すから
橋本:わかった、麻衣を探すのに集中して雄馬は
雄馬:うん、わかった
雄馬:(麻衣は…どこだ…必ず助ける…)
目を瞑り精神を研ぎ澄ませて麻衣のオーラを探った
雄馬:…いた、麻衣!
物凄い勢いで麻衣の元へ向かって行った
橋本:ちょ!雄馬!!
飛鳥:ついて行こ!!
ーーーーーーーーーーーーーーーー
雄馬:ここは、病院が廃墟になったのか
橋本:はぁ…急に走らないでよ
雄馬:ごめん、早く中に入ろ
建物内に入り部屋全てを調べ始めた
飛鳥:雄馬、まいやんのオーラは位置的にどこら辺で感じたのかとか分からないの?
雄馬:感覚的には、ここの地下だと思う
橋本:じゃあ、地下に行く階段を探そ
雄馬:いや、地面をぶち抜いて地下に行く
飛鳥:は!?アンタ何言ってんの!?
雄馬:これ以上時間を無駄には出来ない!!
全てのオーラを右手に集中させ地面を思いっきり殴り破壊しそのまま落下し地下に着いた
橋本:アンタ何やってんのよ~!!!
雄馬:このまま真っ直ぐ行けば麻衣が居る!
飛鳥:あいつ、もう理性の抑えが効いてないかも
橋本:はぁ…めんどうなことは起きないで欲しいんだけど
雄馬の後を追う為に橋本達は急いで走って行く
ーーーーーーーーーーーーーーーー
雄馬は一足先に麻衣のいる部屋に着いた
雄馬:麻衣!
ドアノブを強く握り勢い良く開けて部屋の中に入った
麻衣:え…?ゆ、雄馬…?
雄馬:え?ちょ…ど…え?
飛鳥:雄馬何してんのよ!
橋本:何が起きるか分からないんだから!って…麻衣…そのお腹…
麻衣のお腹は妊婦のように大きく膨らんでいた
麻衣:あ、その…私実験体の為に拐われて…なにか造る為に…連れてこられたみたいなの…
雄馬:…ここのアジトの奴探してくる…
飛鳥:奈々未が雄馬について行って!
橋本:わかった!とりあえず、麻衣のこと頼むよ!
橋本は雄馬の止める為に後をついて行った
飛鳥:その子、どうやって妊娠させられたの?
麻衣:人工授精だよ…実験によって特別に作られたのを、私の体内に注入して妊娠させられたの
飛鳥:なるほどね、とりあえずここから出よ、支えるから
麻衣:ありがと、飛鳥
飛鳥:いいよ、大切な親友なんだからさ、当たり前じゃん
麻衣:…飛鳥、ふふっ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
雄馬:いた、まずはお前からだ
1人目を見付けた瞬間に顔面を思いっきり鷲掴み持ち上げた
男1:ぐっ゛…ぁ゛あ゛!!
雄馬:おい、麻衣を妊娠させたのはどういう事だ
男1:くっ…俺が答えると思うのか?
雄馬:答えないと言うなら…俺はお前を殺して違う奴に聞くまでだ
顔面を掴んでいる手に更に力を入れていった
男1:ぁ゛ぁ゛あ゛!!わ、わかった…俺が…知ってる事を全て言うから…っ!
雄馬:じゃあ、答えろ、今すぐにだ
男1:あれは、遺伝子組み換えをして戦闘に特化した身体で産まれるように作られたやつなんだよ
雄馬:なぜそんなものを作ったんだお前たちは
男1:それはある目標を達成する為にだよ、その為にS級ハンターよりも上の強さを簡単に手に入る存在が必要なんだよ
雄馬:お前、もしかして…戦争でも起こす気か?
男1:戦争?ははっ、違うさ、この日本を支配するんだよ、俺達の国にする為にな!!
雄馬:チッ…そんなことで麻衣を利用したのか…
男1:あいつを実験体にするのは今回限りだよ、ほら、話したぜ?
雄馬:そうだな、お前は用済みだ
橋本:雄馬、殺すのはだめだからね
雄馬:どうして?こいつは麻衣に酷いことしたんだぞ?
橋本:それでも、人を殺めるのはだめ、私達の仕事じゃないから
雄馬:チッ…わかったよ
橋本と雄馬はその場を離れて飛鳥達と合流しに行った
ーーーーーーーーーーーーーーーー
橋本:それでさ、麻衣はこれからどうするの?
麻衣:ん?ん~この子を産むよ、それでハンターの仕事は辞めて専業主婦になるよ
雄馬:ほんとに産むつもりなの?
麻衣:うん、この子には何も罪はないんだよ?可哀想じゃん
雄馬:…わかった
飛鳥:じゃあ、その子にはこの事は秘密にしてよ
麻衣:そうだね、もしかしたら傷ついちゃうし
橋本:私達で沢山の愛を注いであげよ、その子が産まれてきて良かったって思えるように
麻衣:ふふっ、そうだね
ーーーーーーーー現在ーーーーーーーー
雄馬:まぁ、こんな感じだ、
雄馬:お前を造った奴等は兵器として使おうとしている
雄馬:お前は人を殺す為の道具なんだよ
雄馬:麻衣がお前を産むと言ったから俺は何も言わなかった
雄馬:だが、お前は麻衣を苦しめた原因だ
雄馬:お前を造った奴もお前も同罪だ
雄馬:俺はお前の事がこの世で1番嫌いだ
雄馬:話は終わりだ、さっさと消え失せろ
雄馬:お前を造った奴等に関しての情報は集めてる段階だ、知りたければ自分で調べろよ
〇〇:…そういうことか、なるほど
〇〇:俺はお前の事を何とも思ってない
〇〇:お前がそういう気持ちを持つ事も理解出来る
〇〇:話しててお前の事がよく分かったよ
〇〇:母さんもよくこんな奴と結婚なんてしたな
雄馬:は!?お前何が言いたいんだ!!
〇〇:お前は醜いよ、ほんとに
〇〇:大人の容姿をした、ただのガキだな
〇〇:俺は望ん造られた存在じゃない
〇〇:大人の都合によって造られたんだ
〇〇:命の大切さも命の重さも分からないやつは全員俺がこの手で1人ずつ殺して行く
〇〇:じゃあな、俺の邪魔だけはするなよ
〇〇は言葉を吐き捨てて部屋を出て行った
雄馬:チッ…ムカつくガキだ…
to be continued……。
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