「ヴァンパイア」第3章 Part0
あれからどれくらい時が経ったのだろう
俺の身体はどれだけ時間が経とうとも老けることもない
心臓にナイフを刺しても死ぬ事もない、頭を撃ち抜いても死ぬ事もない
俺の身体は完全に不老不死となったみたいだ
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〇〇:ここは…どこだ…俺は普通にソファーで横になってたはず…
サタン:やっと汝に会うことが出来た
〇〇:で、デカっ!!あ、貴方は誰ですか?
サタン:我の名は、悪魔の王サタンだ
〇〇:え?サタンってあの最凶の悪魔って言われてる…
サタン:そうだ、汝に我達の力を授けよ
〇〇:あの、どうしてですか?
サタン:汝には協力をしてもらう
〇〇:協力?一体何をすれば?
サタン:いつかの日に汝らの世界には天使達が襲撃して来る
〇〇:え!?どうして!!
サタン:汝の世界は天使達が予想もしてなかったイレギュラーな事が起きているみたいだ
〇〇:イレギュラー、確かにここ何百年かで色々と変わって行った…
サタン:人類は決して持ってはいけない力を持ち始めた
〇〇:それって、魔力のこと?
サタン:正解だ、汝らの世界は魔力というのもで満ち溢れている、それは汝らの世界には存在してはいけないものだ
〇〇:じゃあ、どうすればいいんだよ
サタン:汝らの世界は何の罪もない、だから、襲撃してくる天使を倒すのだ、汝が我達の力を使って救え
〇〇:俺が…、分かりました
サタン:では、汝に我達の力を授けよ
〇〇の右手が光に包まれては中指に金色で紋様が入った指輪が付けられた
サタン:これが汝に授ける力の1つだ
〇〇:指輪、凄いな
サタン:最後にもう1つ力を授けよ
視界が真っ暗になり何も見えない状態になった瞬間に目に激痛が走った
〇〇:ぐぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!!!
サタン:その痛みに耐えよ、耐えれば汝に役立つ力が扱えるようになる
〇〇:ぐぁ゛!!っ…はぁ…はぁ…痛みが…消えた…
サタン:汝の眼に力を宿した、地球を守ってくれ〇〇
〇〇:俺の名前知ってたんですか?
サタン:もちろんだ、色々と調べさせてもらった、人間、吸血鬼、悪魔、3種族のハーフで不老不死、汝も相当イレギュラーな存在だな
〇〇:ははっ、すみません…
サタン:そろそろ去る時間だな、じゃあな〇〇、また会おう
〇〇:はい!ありがとうございます!
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〇〇:…朝か……アル、起きてるか?
アル:起きてるよ、〇〇が悪魔の王と会うとは
〇〇:まさかね、俺のびっくりだよ
アル:〇〇さ、もう神に等しい存在だよね
〇〇:…はは…っ、確かにそうだね…
〇〇:少し外に出ようかな
ソファーから立ち上がりぶかぶかのフードを被り窓から飛び出て屋上へ行った
〇〇:この街も結構変わったな…
アル:あれからずいぶん経つからな…
〇〇:あやめとの思い出の場所も消えて行ったしな…
この世界は数百年の間にAI、科学、技術が発展して行って変わって行った
もう1つ変わった点は、この世界に魔力というものが満ち溢れ、モンスターというものも現れた
魔力を使って魔法でモンスターなどを狩る仕事をする人や、魔法を使って日常生活に役立てたり自分達のお店の為に魔法を使う人達もいる
〇〇:引きこもってた間に色々と変わったんだな…
アル:まぁ…気にせずに街を見に行ってみようよ
〇〇:そうだね、行こ
走っては次々とビルに飛び移り街の方へ向かって行く
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〇〇:金ってさ…俺が持ってた金使えるかな…
アル:だいぶん前のお金だからな、使えないと思うぞ?
〇〇:ははっ…だよね~…どうしよ…
アル:お金が稼げる場所でもあるんじゃないのか?
〇〇:そうだね、ちょっと探してみようか
〇〇:ハローワークとかないかな…
アル:さぁ、この時代に何があるのはも僕にも分からないよ
〇〇:俺も全く分からない
街をぷらぷらと歩いているとボロボロの服を着た少女が騒いでいた
少女:だれか…!だれかパパとママを助けて!!パパと…ママが…死んじゃう…っ!
男:獣人族か、別にどうでもいいな
女:獣人なんて穢らわしい存在だわ
男:勝手に死んどけって感じだな
女:はぁ、無駄に騒がないで欲しいわ、ほんとに
〇〇:獣人族…まじか、凄いな
アル:差別されてるな、〇〇助けに行こ
少女の前に行きしゃがみこんで目線を合わせた
〇〇:君、ぱぱとままはどこにいるの?
少女:家にいるの、早く来て!
〇〇:わかった、案内してくれる?
少女:うん、わかった!
〇〇は少女に家まで案内してもらった
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少女:パパ、ママ!
パパ:どこに…行ってたんだ…っ
ママ:勝手に…外に出たら…危ないわよ…
少女:パパとママ…治らない病気になってるの…でも…パパとママを助けたいの…
〇〇:わかった(悪魔の力を使えばいけるかな?)
アル:(いけると思うよ、やってみよ)
〇〇:「鑑定」(状態異常は高熱に嘔吐に下痢に発疹に多臓器不全に吐血なんの病気だよ、病名はエボラ出血熱ってめっちゃやばい病気じゃん!)
〇〇:汝の力で彼の者等を癒せ「ソロモン72柱 ブエル」
少女の両親に手をかざし詠唱を唱えると魔法陣が現れ黒髪で紫のメッシュ入ったツインテールの少女が召喚された
〇〇:うぇ!?お、女の子!?
ブエル:なんじゃ、妾を呼んだのはお主か?
〇〇:そうですけど、あの子の両親を助けて下さい
ブエル:お主は自分の使い魔にお願いするとはおかしな奴じゃの
〇〇:あ、確かにそうですね…
ブエル:治す代償にお主の魔力を頂くからな
〇〇:はい、いいですよ
ブエル:早速、治癒をかけよう
詠唱を唱え少女の両親が寝ているベッドに魔法陣が現れ光に包まれた
ブエル:これで治ったぞ、治癒で使った分の魔力を頂く
〇〇:あ、どうぞ
ブエルは〇〇に触れ魔力を魔力を吸った
〇〇:「鑑定」(状態異常が全部消えている、完璧に治ってる)
少女:パパとママ治った?
〇〇:うん、治ったよ
少女:良かったー!
パパ:あの、ありがとうございます…!
ママ:なんとお礼を言えば良いのか…っ
〇〇:お礼なんていいですよ、治って良かったです
少女:お兄ちゃんありがとう!!
〇〇:元気でね
ブエルと共に少女の家を出て行った
ブエル:お主お礼貰えば良かったのに
〇〇:いいんだよ、それでブエルはいつ戻るんだ?
ブエル:んー、妾は戻らない!久しぶりに現世に来れたからの、楽しみたいのじゃ!
〇〇:え~…ブエルさん、自由すぎますよ
ブエル:大丈夫じゃ!お主には迷惑などかけんからの!
〇〇:てか、働くこと探したいんだけど…
ブエル:お主が働くのか?
〇〇:お金がないと色々と困るし…
ブエル:妾の治癒を使ってがっぽりと金を貰うかの!
〇〇:それはだめ、俺が許さない
ブエル:何故ダメなのじゃ?
〇〇:当たり前だろ、どんな病気でも治せるブエルがそんなことしたら他の人達が稼げなくなる
ブエル:確かにそうじゃの、冒険者ギルドみたいなのがあるんじゃないのか?
〇〇:ん〜そうだね、聞いてみよ
男1:おい!あっちに逃げて行ったぞ!
男2:逃げんな!獣人のガキ!!
??:はぁ…はぁ…っ、んわぁ!
〇〇:おっと、君大丈夫?(獣人族の少女か、見覚えのある顔だな…)
??:お願い!私のことを助けて!
ブエル:獣人族の小娘か、手錠に足枷がされてるみたいじゃの、獣人族は奴隷として高値で売れるからの
??:おねがい…酷いことされちゃう…
震える手で服を握り涙目で〇〇を見ていた
〇〇:わかった、俺が君を助けるよ
to be continued……。
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