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「ヴァンパイア」Part1

〇〇:ふぁ〜…眠い…

〇〇:朝ごはんはいいや、学校に行かないと…

制服の中にパーカーを着てフードを深く被り家を出た

〇〇:あ〜…暑い〜…

〇〇:太陽の光で身体が溶けてなくなる〜…

筒井:〇〇〜おはよ!

〇〇:あ、あやめおはよ…

この子は俺の幼馴染、高校1年生の筒井あやめだ。

筒井:その格好暑くないの?

〇〇:別に暑くないよ

筒井:ふーん、それならいいんだけど

〇〇:今日ってさ、学校終わるの早いよね?

筒井:うん、そうだよ?

〇〇:よっしゃ!

筒井:どうしたの?

〇〇:家に早く帰れるじゃん?

筒井:あ、そういうことか笑

〇〇:外は眩しくて嫌いなんだよ…

筒井:そう?普通じゃない?

〇〇:俺は眩しく感じるんだよ

筒井:そっか、とりあえず早く学校行こ?

〇〇:そうだね

〇〇は少し怠そうにしながら遅い足取りで筒井の隣を歩いて学校に向かって行った

ーーーーー学校ーーーーー

〇〇:教室だ、やっと座って休憩出来る…

窓際にある自分の席に座った

筒井:ってか、〇〇って肌白いよね

〇〇:まぁ、そうだね

筒井:何かしてるの?

〇〇:何かって、何を?

筒井:お肌のケアだよ!

〇〇:皆と同じことをしてるだけだよ

筒井:絶対嘘だ!

〇〇:ほんとだって!

筒井:えー、信じられない

〇〇:僕の家に来たら皆と同じだってことが分かるよ

筒井:じゃあ、信じる

〇〇:ありがとう(吸血鬼だからこんなに肌が真っ白なんだよ?なんて口が裂けても言えない…)

筒井:私も肌白くなりたいな〜

〇〇:あやめはもう十分肌白いじゃん?

筒井:私は〇〇みたいに肌を白くしたいの!

〇〇:なんで?今のままでもいいじゃん、可愛いんだし

筒井:え?///

〇〇:これ以上肌白くして可愛くなってどうするの?

筒井:…////

〇〇:ん?あやめ〜大丈夫〜?

筒井:え、あ、いや、なんでもないよ…///

〇〇:それならいいけど

筒井:うん…///

〇〇:じゃあ、放課後になったら起こしてね

筒井:え?どういうこと?

〇〇:放課後まで寝るから

筒井:さすがに嘘だよね?

〇〇:おやすみ〜

筒井:ちょっと!もう!本当に寝ちゃってる…

筒井:これで頭良いって、少しムカつく…

〇〇は授業を受けずにずっと寝ているが学年で1番頭が良くテストの点数も毎回100点を取るので教師達からは何も言われない。

筒井:はぁ…授業受けよ…

ーーーーー放課後ーーーーー

筒井:〇〇、起きて

〇〇:ん…?良く寝た

筒井:学校終わったよ

〇〇:ありがと、起こしてくれて

〇〇:さて、家に帰ろうかな

筒井:私は先に帰るね?

〇〇:うん、わかった

筒井:じゃあ、また明日

〇〇:最近ずっとあんな感じだな

〇〇:何かしてるのかな?

〇〇:まぁ、いいか、帰ろ

席を立ち鞄を持って教室を出て行った

〇〇:あ〜…太陽の光で死ぬ…

〇〇:ただいま…

〇〇:あ、ポスト確認しないと

〇〇:ん?手紙、誰からだろ…

〇〇:見てみるか

〇〇:えっと、先日は乃木坂メンバーの子を助けていただきありがとうございます

〇〇:お礼をしたいのでこの住所を書いている場所まで来てください

〇〇:乃木坂…?誰だろ…知らないんだけど

〇〇:とりあえず、来てほしいって書いてあるし行くか

〇〇:クソ…日に当たりたくないのに…

再びフードを深く被り家を出て行く

〇〇:まだ、昼間だから眩しいな…

〇〇:電車に乗るか

電車に乗るために駅に向かってると不良に絡まれている女性がいた

〇〇:ん?また誰か絡まれてる?

不良:もしかして、乃木坂の久保史緒里?

久保:そ、そうですけど…

〇〇:あれって、昨日の不良だよな?

〇〇:はぁ、アイツは懲りねぇ奴だな(また女性だから嫌だけど…可哀想だし助けよ)

〇〇:おい、お前何してんだよ

不良:お前には関係ねぇ…っ、なんで…お前が…!

〇〇:それはこっちのセリフな?

〇〇:この子怖がってるだろ、やめろよ

不良:す、すみませんでしたー!!

不良は〇〇に怯えて逃げて行った

〇〇:はぁ…早く行かないと…

久保:あの、ありがとうございます…!

〇〇:いえ、僕は用事があるのでそれじゃあ

久保:あ、行っちゃった…お礼したかったのに

久保:あの人、いい人そうだったな

久保:あ!私も早く行かないと!

ーーーーーーーーーー

〇〇:はぁ…きつい…

〇〇:場所はここであってるよね

〇〇:もしかして、このビルかな?

目の前には凄く大きいビルが建っていた

〇〇:とりあえず、中に入ってみよ

ビルの中に入り周りを見渡した

〇〇:広すぎる、どこに行けばいいんだよ

??:貴方が橘〇〇くん?

〇〇:そうですけど…(誰だろこの人…綺麗な人だな…)

??:私は乃木坂のマネージャー橋本奈々未よろしくね

〇〇:あ、はい、よろしくお願いします

橋本:じゃあ、案内するからついて来て

〇〇:あの、乃木坂って何ですか?

橋本:え!乃木坂を知らないの!?

〇〇:すみません…テレビとか見なくて…

橋本:それでもスマホで乃木坂のこと出てくるでしょ?

〇〇:スマホでは歌い手とかしか調べたり見たりしてないので…

橋本:それなら後で乃木坂のこと調べてみて

〇〇:はい、調べてみます

〇〇は橋本と少し会話しながらある部屋まで案内されドアの前に着いた

橋本:じゃあ、この部屋に入るよ

〇〇:わかりました

ドアをノックし〇〇は橋本の後ろを着いて行き一緒に部屋に入った

〇〇:失礼します

橋本:秋元さん、連れて来ました

秋元:ありがとう、よく来てくれたね〇〇くん

〇〇:あの、どうやって僕のことを知ったんですか

秋元:まぁ、それは秘密だよ

〇〇:秘密…ですか(探偵かなにか使って調べたのか)

秋元:君は先日女の子を助けただろ?

〇〇:まぁ、はい、助けましたよ

秋元:手紙に書いてた通りで乃木坂のメンバーなんだ

〇〇:はぁ…すみません、僕、乃木坂のこと知らないんですよ

秋元:そうなのか、じゃあ、なんで助けたんだ?

〇〇:そんな簡単な事ですよ、困ってる人がいるなら助けるのが当たり前だからですよ

〇〇:面倒な事は正直嫌いですけど、困ってる人助けを求めてる人には手を差し伸べてあげるべきだと思います

〇〇:偽善だのなんだの言われますけど、助けようとしない奴がグチグチ何言ってんだよって思ってます

秋元:ふふ、君は中々いい男だね

〇〇:いや、こんな髪白くてフード深く被ってる奴がいい男な訳ないじゃないですか

秋元:〇〇くん、マネージャーとして働かないかい?

〇〇:僕がですか?

橋本:秋元さん!それはダメですよ!!

秋元:わかってるよ、言いたい事は

橋本:じゃあなんで!

秋元:大丈夫だよ、〇〇くんやってもらえないか?

〇〇:まぁ…僕でいいならしますけど

秋元:ありがとう、これからよろしく頼むよ

〇〇:はい、これからどうしたらいいんですか?

秋元:橋本さん、メンバーに会わせて

橋本:はぁ…わかりました

〇〇と橋本は部屋を出てメンバーの居る楽屋へ向かって行く

〇〇:あの、橋本さん

橋本:どうしたの?

〇〇:僕みたいな見た目の奴が楽屋に入ったら、皆さん怖がりますよね?

橋本:そうね、前に色々あったから

〇〇:さっき、僕をマネージャーにするのを反対してた理由もそれですか?

橋本:うん、前のマネージャーがね、男の人だったの

〇〇:それでなにがあったんですか?

橋本:メンバーを襲おうとしたの

〇〇:メンバーを…酷いですね

橋本:私がすぐ見つけて通報したから、未遂で終わったけどね

〇〇:その人は今どうしてるんですか?

橋本:さぁ、何してるんだろうね、分からない

〇〇:そうですか

橋本:〇〇くんのその髪色は生まれつきなの?

〇〇:はい、生まれた時から真っ白だったんですよ

橋本:大変だね

〇〇:そうですね

ーーーーーーーーーー

久保:さくちゃん〜

遠藤:どうしたの?

久保:ここに来る前に不良の人に絡まれてさ

賀喜:大丈夫だったの?

久保:うん、フードを被った人が助けてくれた

遠藤:その人どんな見た目してた?

久保:髪が真っ白だったよ?

遠藤:え!私も昨日その人に助けてもらったかも

賀喜:あ、夜中に不良の人に絡まれて助けてもらったって言ってた話?

遠藤:そう!

久保:もしかしたら、同じ人かもね

遠藤:そうだね

賀喜:その人強かったの?

遠藤:一瞬で不良の人を倒してたよ

賀喜:え、凄く強いじゃん

久保:私の時は不良の人がその人見た瞬間に怖がって逃げたよ

賀喜:え、どうして?

久保:その人がまたお前かみたいな事言ってたような〜…

賀喜:なら、さくに絡んだ不良の人ってこと?

久保:かもしれない

賀喜:その人がメンバーを2人助けるとは

遠藤:すごいね

久保:その不良の人もね

賀喜:確かにそうだね

ーーーーーーーーーー

〇〇:くしゅんっ!誰か噂してる…?

橋本:気のせいじゃない?

〇〇:そうだといいですけど

橋本:ここがメンバーがいる楽屋だよ

〇〇:ここが…わかりました

ドアノブ握りガチャっとドアを開けて橋本と〇〇は部屋に入って行った

飛鳥:あ!奈々未〜って…なんで男の人がいるの…

橋本:それは今から説明するから

〇〇:(これは…結構やばいな…)

白石:なんで男がいるの!!

橋本:はい!皆静かに!

〇〇:(やばい…皆の目線が怖い…)

橋本:この人は乃木坂のマネージャーをする事になりました!

生田:ねぇ、前にあんなことがあったのになんでなの?

橋本:それは、秋元さんが決めたから

遠.久:あ!その人!

〇〇:(体調が悪くなってきた…)

橋本:どうしたの?

遠藤:その人に昨日、不良の人に絡まれてる所を助けてもらいました

久保:私もです、駅前で絡まれてる所を助けてもらいました

橋本:そうなの?〇〇くん

〇〇:すみません…一旦部屋出ます…っ

〇〇は口元を手で抑えて走って部屋を出て行った

筒井:やっぱり〇〇だ

遠藤:知り合いなの?

筒井:幼馴染だよ

遠藤:え!そうなの?

橋本:急にどうしたんだろ

筒井:もしかしたら、〇〇体調が悪くなったのかもしれません

橋本:え?〇〇くんと知り合いなの?

筒井:はい、幼馴染なんです

橋本:そうなんだ、〇〇くんはなんで体調悪くなったの?

筒井:昔からなんか外に出ると体調を崩すんですよ

橋本:え、どうして?

筒井:人の視線とか人がいっぱい居る場所に行くと体調を崩すみたいで

橋本:そうなんだ

筒井:〇〇、まだ治ってなかったんだ…

飛鳥:ねぇ、あやめアイツを信用できるの?

筒井:信用できますよ

筒井:〇〇は優しくて、自分の事は二の次で人を助ける選択を取る人です

白石:そうなの?

筒井:はい、それなのに〇〇は辛い思いしかしてないんです

橋本:どういうこと?

筒井:〇〇は普通の人よりも優しすぎるからです

筒井:優しい人ほど損をする世の中なんです

筒井:困ってる人助けを求める人怪我をしてる人

筒井:その人達を助けただけで、この世の中は偽善だって文句言う人がいるせいで優しい人といい人はどんどん損をするんですよ

飛鳥:優しい人ほど損をする…か…

橋本:〇〇くんには色々抱えてるものがあるみたいだね

筒井:はい

ーーーーーーーーーー

〇〇:おえぇ゛…っ゛はぁ…はぁ…

〇〇:やっぱりこうなるか…

〇〇:早く戻らないと…

to be continued……。

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