「突然、僕に姉が出来ました。」 Part17
〇〇の過去話を聞いてから数ヶ月が経った
〇〇は突然ある人物から呼び出されていた
ーーーーー事務所ーーーーー
〇〇:あの…大事な話があるってなんですか?秋元さん
秋元:君にね、乃木坂のライブにでも出てもらおうかなって思ってね
〇〇:え…?な、何言ってるんですか!?
秋元:乃木坂のファン達からまあまあ人気じゃないか、大丈夫だよ
〇〇:いや…でも…
秋元:君は歌は人を惹きつける才能がある、感動を与える才能がある、大丈夫だよ
〇〇:……
秋元:乃木坂メンバーにも言わずにサプライズ登場させようと思ってるけどどうかな?〇〇くん
秋元:君の知名度が上がり、更に有名になって活動しやすいと思うんだけどな
〇〇:…分かりました、ライブはいつかしたいと思っていたので、ライブに出させてもらいます
秋元:君ならそう言ってくれると思ったよ、ありがとう
〇〇:あの、打ち合わせとかはいつしますか?
秋元:明後日にスタッフ達と打ち合わせだよ
〇〇:分かりました
秋元:蓮加さんにバレないようにね
〇〇:はい、隠す事は上手いので大丈夫ですよ
少し不気味な笑みを浮かべながらそう呟いた
秋元:…君はやっぱり才能の塊かもしれないな……
〇〇:え?な、何か言いましたか?
秋元:気にしないで、明後日打ち合わせだから忘れないようにね
〇〇:分かりました、失礼します
お辞儀をして部屋を出て行った
〇〇:はぁ…疲れた…人と話すのは嫌いだな…
〇〇:サプライズ登場か…何歌うのかとか考えないとな…ライブに合うボカロ曲…なにかあるかな…
ライブの事を考えてブツブツと呟きながら少し下見て歩いていた
〇〇:はぁ…どうしよう…何も考えずにライブ出るって言っちゃったな…
蓮加:あ、〇〇どうしたの?ブツブツ言って何か悩んでるの?
〇〇:蓮加か、いや今度の歌ってみたはどんな曲にしようかなって考えててさ
蓮加:そうなの?どんな曲にしようと思ってるの?
〇〇:んー、盛り上がる曲とか?感動系とかでもいいかな?
蓮加:バラード系か、〇〇の歌声なら合うね
〇〇:やっぱり、バラード系だよね
蓮加:そうだね、1番〇〇の歌声が活かされてるよ
〇〇:だよね、よしあの曲にしよかな
蓮加:もう決まったの?教えて!
〇〇:それは秘密だよ、お楽しみだよ
蓮加:むぅー、けちっ!
〇〇:けちじゃありません
蓮加:〇〇はけちー!
〇〇:子供みたいな事言わないで皆の所に行かなくていいの?
蓮加:子供じゃないし!あ、〇〇も皆と会う?久しぶりに顔でも見せに行きなよ
〇〇:んー、そうだね。この後は予定ないし大丈夫だよ
蓮加:じゃあ、一緒に行こ!
〇〇は蓮加の後ろをついて行き皆がいる部屋へ向かって行った
ーーーーーーーーーー
梅澤:蓮加遅かったじゃんって、〇〇くん!?
蓮加:たまたま廊下歩いてたら会ったから連れて来た!
〇〇:お久しぶりです、梅澤さん
梅澤:久しぶり、〇〇くん
久保:あ!〇〇くんだ!!
〇〇:久保さんお久しぶりです、元気そうで良かったです
久保:私は元気だよ!いつも全力でお仕事してるからね!
〇〇:あんまり頑張り過ぎないで下さいね?体調とか崩して何かあったら嫌なので
久保:推しに心配されてる…嬉しい…
梅澤:とりあえず、久保は無視して〇〇くんはどうしてここに居たの?
蓮加:あ、確かにどうしたの?
〇〇:まぁ、秋元さんに呼ばれまして…
美月:さては、悪い事したな〜?
少し悪戯っぽく笑みを浮かべながら言ってきた
〇〇:悪い事なんてしてませんよ、これからの事で話をしてきただけです
梅澤:これからの活動ってこと?
〇〇:そんな感じです、これからどんな事したいのかとか、こういう事をこれからするからなみたいな話ですよ
蓮加:なんか、凄く真面目な話をしてきたんだね
〇〇:僕、そんなにお馬鹿さんじゃないよ?色々先のこと考えて行動してるからね?
美月:ほんとに〜?
〇〇:疑いの目でこっち見るのやめてくれませんか?山下さん
美月:だって、高校生でしょ?
〇〇:高校生でも、ちゃんとそれくらいの事は理解出来ますし、分かってますから
美月:それなら安心!
梅澤:じゃあ、これからの活動で乃木坂と一緒にお仕事するかもね?
〇〇:その可能性は1番高いと思いますよ、乃木坂さんと同じ事務所ですし
久保:一緒にお仕事…やったー!
蓮加:久保!あんまり騒がない!!
〇〇:あはは、相変わらず賑やかですね
梅澤:いつも騒がしいよ、楽屋は
〇〇:それじゃ、僕は帰りますね
祐希:もう帰っちゃうの?
〇〇:あ、与田さん、すみません、ちょっとする事を思い出したので
祐希:そっか〜、また遊びに来てね?〇〇くんなら大歓迎だよ?
〇〇:ありがとうございます
美月:そうだよ、いつでも蓮加と一緒に来てね?
〇〇:はい、失礼しました
静かにドアを開けて部屋から出て廊下を歩いて行った
〇〇:家に帰ったら早速歌の練習をしないと
〇〇:音程をミスったり声が出なかったりした嫌だし
〇〇:頑張って練習しよ
ーーーーーライブ会場ーーーーー
あの日から1ヶ月が経ち、乃木坂のライブ当日になった
〇〇:歌はたくさん練習したし、リハも上手くいったから大丈夫だ…大丈夫…
設楽:お、〇〇くん久しぶり
日村:久しぶり、大丈夫?
〇〇:あ、設楽さんに日村さん、見に来たんですか?
設楽:そうだよ、〇〇くんは?
〇〇:サプライズ登場するので僕は…
日村:だから、緊張してるのか
〇〇:はい
設楽:緊張なんてしなくていいよ、いつも通りで無理に頑張ろうとしなくていい、自分の思いを歌に乗せて伝えれば良いんだから
〇〇:ありがとうございます、設楽さん
日村:設楽さんさすが!いい事言うね〜?
設楽:いじんなよ
〇〇:設楽さん日村さんライブ楽しんで下さいね
設楽:毎回、全力で楽しんでるよ
日村:そうだよ!俺なんて踊ってるし
〇〇:ははっ、知ってますよ
設楽:じゃあ、席に行ってくるよ
日村:頑張って、〇〇!
〇〇:はい、ありがとうございます
〇〇:スタッフさんに最終確認する為に色々聞かないとな
その場を離れて〇〇はスタッフの元へ行った
ーーーーー楽屋ーーーーー
蓮加:ふぅ…本番か、頑張ろ!
美月:それは、〇〇くんの為かな〜?
蓮加:え!///いや…まぁ…そう…だけど…っ//
少し頬を赤く染めては俯きもじもじとしながら呟いた
美月:蓮加かわい〜っ!
蓮加:う、うるさい!!
梅澤:何してるの!2人とも!
美月:蓮加がね!〇〇くんの為に頑張るって照れながら言ったんだよ!
梅澤:へぇ〜、〇〇くん今日見に来てるの?
蓮加:うん、設楽さん達と同じ席で見てるって言ってたよ
久保:そうなんだ!よし、もっと頑張ろ!
梅澤:久保は頑張り過ぎたらだめです!
久保:え!どうして!!
梅澤:ダメなものはダメです!
久保:え〜!!
ーーーーー関係者席ーーーーー
〇〇:最終確認は出来たし、僕の番になるまで乃木坂のライブを楽しもうかな
〇〇:関係者席は〜…っと、ここか、
ドア開けて関係者席に向かい椅子に腰をかけた
設楽:お、〇〇くんも見るの?
〇〇:はい、途中まで見ます
日村:サプライズ登場楽しみにしてるからね?
〇〇:頑張ります、期待してて下さい
設楽:お、始まるぞ
会場にアナウンスが流れゆっくりと暗くなり音楽が流れ始めライブが始まった
ーーーーーーーーーー
〇〇:そろそろ僕は行きますね
日村:お、ついに〇〇くんの出番?
〇〇:はい、この次に僕の出番です
設楽:じゃあ、頑張って来いよ
〇〇:ありがとうございます
椅子から立ち上がり軽くお辞儀をしてステージ裏へ向かって行った
ーーーーーステージ裏ーーーーー
スタッフ:〇〇さん、準備出来ましたか?
〇〇:はい、大丈夫ですよ
スタッフ:分かりました、ステージに上がる所まで案内しますので着いてきてください
〇〇:分かりました、お願いします
スタッフの後ろをついて行きステージの傍まで行った
ーーーーーステージーーーーー
梅澤:皆さん盛り上がってますかー!
梅澤:ライブはもう後半になってます
梅澤:ここでなんとサプライズがあるそうです!
久保:え!?サプライズ?私達なにも聞いてないよ?
梅澤:私達メンバーも何も知らせれてません
蓮加:めっちゃ気になる!
梅澤:じゃあ、登場してもらいましょう、お願いします!!
会場の照明が消える瞬間に全身真っ黒の服装をし帽子を深く被った男がステージに現れた
久保:これが、サプライズ…?
梅澤:何が起きるんでしょうか?
全身真っ黒の男は蓮加の目の前に行き一瞬で背後に周り首元にナイフを当てた
蓮加:え…?
男:くくっ…やっと見つけた…
久保:きゃあああ!!
梅澤:蓮加!!
男:お前ら!そこから1歩も動くなよ?少しでも動けばこいつの首が切れるぞ?
ーーーーーステージ裏ーーーーー
スタッフ:叫び声?何かあったんですかね?
〇〇:さっきの声、久保さんだ、しかも男の人の声も…
〇〇は急いで階段を駆け上りステージの上に行った
〇〇:これは…どういう…
梅澤:〇〇くん…蓮加が…っ、
男:お前が〇〇か…お前の事については調べたからな
〇〇:僕のことを…?貴方は一体誰なんですか?
男:あ〜…、お前は俺のこと覚えてないのか
〇〇:え…?
男:酷いな〜!俺はお前だって気づけたのによ!!
〇〇:どういうこと…だよ…っ、
男は被っていた帽子を外した
男:この顔見ても覚えてないのか?
不敵な笑みを浮かべて〇〇の顔見詰めていた
〇〇:お前は…、あの時の…っ、
胸の鼓動が早く呼吸が荒くなり身体全身が熱くなっていく感覚がわかる
男:お前だけずるいよな?再婚して乃木坂メンバーが姉になるなんてよ!
〇〇:はぁ…はぁ…っ、
梅澤:〇〇…くん?大丈夫…?
蓮加:ふぅ…〇〇!!落ち着いて!!
〇〇:…っ、蓮加…
梅澤:〇〇くん大丈夫…?
〇〇:はい…梅澤さん、スタッフさん達にこの状況を説明してください、それでお客さん達を避難させて下さい、久保さん連れて早く行って下さい
梅澤:分かった、〇〇くん、蓮加のことお願い
〇〇:はい、大丈夫です
梅澤:史緒里行くよ
久保:でも、蓮加が…
梅澤:大丈夫、〇〇くんが助けてくれるから
久保:…うん、
梅澤は久保を連れてステージを降りた
男:また、お前から大切なもの奪ってやるよ!
〇〇:大切なもの奪う…?
男:莉奈を車で轢いたのは俺の兄貴なんだよ!
〇〇:…は?
男:また、お前の絶望する顔見せてくれよ!!
〇〇:…お前だけは許さない…
〇〇は無表情のままゆっくりと歩いて男に近づいて行く
男:これ以上近づいたらこの女の首が切れるぞ!!
〇〇:黙れ、お前だけは絶対に許さない!
ものすごい形相で男を睨み付けて殺気を放っていた
男:っ…!!
〇〇:蓮加から離れろ!
ナイフを握っている手首を掴んでは思いっきり捻り蓮加を抱き寄せ男の腹目掛けて蹴りを入れた
男:い゛っ!ガハッ!!
〇〇:蓮加、大丈夫?
蓮加:うん、大丈夫だよ、ありがとう
〇〇:蓮加はここで大人しくしてて
蓮加:え、わ、分かった
男:はぁ…クソ痛てぇ…っ
〇〇:なぁ、お前がさっき話したことはほんとか?
男:嗚呼、ほんとだぜ?
〇〇:そうか…じゃあ、死ね
男:死ぬのはお前の方だ!
〇〇:はぁ…
溜息を零しては体勢を一気に低くし脚を蹴り男の体勢を崩した
男:うわ!!
〇〇はその体勢のまま男の顔を目掛けて回し蹴りを入れた
男:グハッ!!
〇〇:ナイフ持ってるくせに弱いな
〇〇:って、気絶してるのか
男は気絶して倒れていた
〇〇:チッ…ほんとは殺してやりたいけど、蓮加に迷惑かけるからやめよ
蓮加:〇〇…もう大丈夫なの?
〇〇:うん、大丈夫…
〇〇は男を拘束して男を連れて蓮加と一緒にステージを降りて行った
to be continued……。
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