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「ドーナツの価値」とは?〜顧客のホンネの見つけ方~
もしあなたが仕事で、このお題を与えられたら。
「30〜40代のビジネスマン(男性)に、
より頻繁にドーナツを買ってもらうには?」
価格を下げる、売り場を増やす、新商品を出す。
いろいろな方法は考えられるけど、
今回は、メッセージを変えることで売っていきましょう。
30〜40代サラリーマンといっても幅広いから、もう少し詳しく。
●どんな行動・認識の人に
●どう思ってもらいたくて
●どんなメッセージを投げかけるか
あなたならどんな答えを出しますか?
フルボッコにされた、僕の最初の答え
これは実際に、僕がコピーライターとして勉強していく中で、先輩から出されたお題。
まずは、どんな人だろう?とイメージしてみました。
<30~40代ビジネスマンのイメージ>
「中間管理職でストレス多そう」
「女子社員との向き合い難しそう」
「ドーナツはあれば食べるが買わなさそう」
そんなイメージから、30分ほど考えてこんな答えを出しました。
「部下との関係に悩むビジネスマンに。
部下とのコミュニケーションツールとして、
頑張ったご褒美ドーナツを買って帰ることを
推奨するメッセージを出してはどうでしょうか?」
一生懸命考えた答えは、先輩からの集中砲火を浴びてしまうことに。
「ほんとうに買って帰りそう?」
「仮に買うとして、ドーナツである理由は?」
「コンビニのスイーツじゃない理由は?」
「ほんとに会社で食べるか?」
「それが許される会社はどれくらいあるか?」
いやいや、そんな言わなくても、、、
と思ったけど、指摘は全て正しかった。
イメージで都合よく現実を解釈しても
企画は整うけど、実際に人は動かない。
たしかに僕は、無意識のうちに
自分の都合のいいように、人の気持ちを解釈していました。
本音を見つけるために、やった3つのこと
都合よくイメージしていたことが原因と分かったので
3つのことを実際にやってみました。
①ドーナツ屋に行って観察する
仕事の合間に某ドーナツチェーンに行き、訪れるビジネスマンを観察してみることにしました。
すると、あることに気づきました。
「ドーナツって手を汚さず、利き手じゃない片手でも食べれるんだな」
ドーナツを片手で、紙で掴んで食べながら、その後パソコンをやる。
右手でスマホをいじりつつ、左手でドーナツを食べる。
不可能ではないけど、ハンバーガーやサンドイッチ、もちろん弁当では難しいこと。最初は思っていなかった視点が得られました。
②実際に、商品についてターゲットに聞いてみる
ターゲットとなる30~40代のビジネスマンに時間をもらって、話を聞いてみました。
すると
「仕事の合間にドーナツ屋にはいかない。一番近いコーヒー屋に入る」
「ドーナツは、たまに買って帰る」
「子どもとよく朝食べる。」
ということが分かりました。
一番意外だったのが
「ドーナツを朝ごはんとして食べる」ということ。
朝はご飯(米)だった自分にとって、パンはまだしも、ドーナツはものすごく意外な朝ごはん。
ただ「食パンより支度が楽で、子供も喜ぶ」のだそう。
自分にとっては、新しい発見でした。
③ターゲットの、生活について聞いてみる
せっかくなので、商品だけではなく、生活で困っていること、感じていることなども聞くことに。
すると、こんな話が聞けました。
「朝は、子供にご飯を食べさせるのがとにかく大変。」
「なかなか食べてくれないから、スプーンを口元まで運ぶ。」
「食べないと遅刻するし、ついイライラしてしまうことも。」
「両手がふさがってしまい、他の準備ができない」
ここから、新しいヒントが見つかりました。
僕が題した、新たな答え
僕が3~4日かけて考え直した、ドーナツの新しい可能性。
それは、
「子育てに忙しく、朝は慌ただしい
共働きのビジネスマン夫婦の朝食において、
子どもが喜び、片手でも食べさせられるドーナツを
『自分たちに合った最適な朝食の選択肢』と
思ってもらうことで仕事帰りにドーナツを
買って帰るビジネスマンを増やす」
ということでした。
これが本当に正しいかはわかりませんが、
少なくとも
「ビジネスマンてこんな人」と妄想した時よりも、
ずっとリアルなターゲット像に即しています。
先輩が想像していた答えとは違ったようですが、
この時は指摘を受けず、さらにいい案を教えてもらいました。
ホンネを見つけに、リアルを知りに行こう
たまに人は、相手を自分の都合のいいように解釈してしまいます。
恋愛もそうかもしれませんが、ビジネスでもそうかもしれません。
そんなときは
①実際に、足を運んでみる
②実際に、その事について聞いてみる
③実際に、その人の価値観も聞いてみる
を、してみるのがいいと思います。
自分の都合に合わせるのではなく、
まっさらな気持ちで。
きっと新たな発見があるはずです。
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