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Global Shapers Community APAC 2023 @Bangkok に参加して

バンコクで開催されたGSC Shape APACに参加したので、感想・思ったことをメモとしてまとめる。以下は主にGSCメンバーに向けて共有することを目的に書いている点、あらかじめご了承ください。

GSC APACの概要

2023/9/22(金)-24(日)の3日間にわたって開催。20カ国程度から200人程参加。会場はQSNCという大きな施設の会議室を貸し切って行われた。

QSNCCという施設は昨年オープンしたばかりらしくとても綺麗でした!

イベント内容

全体として、レジリエンスをテーマにした構成。
1日目は、専門家やシェイパーを交えたパネルディスカッションがメイン。
2日目は参加者が興味に従って選んだトラックに分かれ、関連したフィールドトリップを実施した。
私はEnergy & Food Securityを選択したので、下記のようなコース。

フィールドトリップ(Energy Security)

サイアム・セメント・グループ(SCG)
タイを代表するセメント企業。王族が100年以上前に創設した企業らしく政府とも繋がりが深そう。セメント企業は地場産業になりやすく、政府や政治家と繋がりやすいのだろうと思った。

SCGは「タイのトヨタ」とのこと。なんか納得した。


Low carbon concreteに関するパネル実施。low carbon concreteの技術自体は面白いと思ったが、技術に突っ込んだ説明や、コンクリート以外に広がるビジョン的な話(例えば、国土形成計画など)はなく、専門外でビジョナリーな若者が集まるshapeでのイベントにしては盛り上がらなかった印象。
個人的には、SCGというセメント企業のPR動画で、セメント以外の化学マテリアル的な側面を押していたのが印象的だった。セメントだけでは特に海外投資家に受けが悪いのだろう。個人的な興味はむしろ、(JTのように)セメントで稼いだ金をどの分野に投資しているのか、といったことが気になった。

Low carbon Cementの作成方法、バイオ燃料を混ぜた低炭素化に関する説明

フィールドトリップ(Food Security)

バンコクを代表する野菜・果実市場(Si mum luang market(シ・ムームアン市場))を見学。オープントラックに乗せてもらい、市場を見学した後、パネルディスカッション。

この市場で勤務している担当者の説明がとても詳しかった
政府の官僚、市場の担当者、スタートアップと異なるバックグラウンドの4人が食料安保について語っていて面白かった

プロジェクト紹介&シェイパーネットワーキング

2日目の夜に、GSCの各Hubでやっているプロジェクトを選抜して紹介。
SDGs、環境問題あたりは一番関心が高く、エネルギーも関心高い。その次にメンタルヘルス、まちづくり、、、といった順番。

各ハブの取組紹介&ネットワーキングを兼ねた夕食会
伝統衣装を着てアピールする
自分がやったプロジェクトを英語でまとめたものはマスト。

3日目
熱を出して体調を崩したので分からず。体調管理は大事。(特に私と同じように企業で働く人にとっては、休みを取るために前日まで職場で無理しがちなので、元々多めに休みを取れるなら取るのが良かった…)

タイについて、バンコクについて

皆が持っている携帯も日本と変わらない(あるいはそれ以上に)最新鋭のもの。また、バンコクを走る車は日本車の新車。バンコクに建設されている新しいテナントもピカピカで日本よりかっこいいほど。
他方で、当然格差は広がっている。地方から人夫を運ぶトラックもたくさん見た。
交通渋滞と排水問題はひどい。公共交通が不足しているため、交通渋滞を免れられない。

スコールの後の浸水
  • アジアから見た日本について

日本はすでにアジアの最裕福な国ではないと認識した。皆が持っている携帯も日本と変わらない(あるいはそれ以上に)最新鋭のもの。
日本というと、アニメ、日本食、観光の順に話題に上がる。10年くらい前に東南アジアに旅行すると、皆が日本企業の名前を口にしてくれたが、時代が変わったのだと思った(パナソニック、ニコン、エプソン….は正直過去の企業?)

日本×エネルギーについて

まずは処理水の話を聞かれる。本国でどのような報道がされているかは別として、私との会話の中では日本の立場を理解してくれる人がほとんど。中国からの参加者は、おそらくGSCに参加しているのはかなり左派の系列なので中国政府の発表を鵜呑みにしていないこともあり、日本の処理水放出に理解。

Shapeを開く意義

(何度も言われることですが…)日本含め東アジア勢は議論をリードするのに慣れていない。今回のShapeはAPACなので、アジア勢がメイン。強いのは南アジア系(インド、パキスタン、ウズベク…)。中国、韓国含めた東アジア、タイやベトナムなどの東南アジアは強く意見を主張しないイメージ。欧州勢は議論をまとめるのがうまい。自然と彼らのところに集約されている。

オーストラリアから来た彼女は、全員の発言を自然に促し、短時間で雑多な皆の話をまとめ上げ、全体への発表もこなしていた


英語の基礎練はもちろんのこと、議論をリードするコツがいる気がする。思ったのは、リスニングの向上と、構造化して話すことの重要性。
私は英語が拙いので、話すのにも、聞いてもらうのにも相当コストがかかった。GSCメンバーは好奇心の強い人が多いので話を聞いてくれたが、普通、英語が拙かったら話を聞いてくれない。

Shapeを開くと、世界の優秀な若者を強制的に国に連れてきてアピールできる。とても良い機会。(多分外交的にも….)

Covid19のせいで、Shapeは3年ほど開いていなかったので、今回は久しぶりの開催。バンコクハブメンバーも手探り。今回参加したメンバーは、shapeがどういうものか、理解できたことが一番の意義。


以上、参加しての感想を取り急ぎメモとしてまとめさせていただいた。日本のGSCメンバーに何らかの形でお役に立てば幸いです。

素晴らしい機会を作ってくれたバンコクハブの皆さん、話してくれたシェイパーに感謝したいです!

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