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新大関のコロナ感染とモデルナワクチン


まさに好事魔多しとはこのことか。初場所で3回目の優勝と新大関昇進を決め、さらに結婚まで発表して幸せの絶頂と思われた御嶽海に新型コロナウイルス感染が発覚した。

報道によれば発症前日には元豪栄道らの断髪式に参加し、横綱照ノ富士と花相撲も取っていたとのこと。これだけ感染力の強いオミクロン株である。これが本場所中でなくて良かったとも言えるが、ここから相撲界での感染拡大が心配である。

ご存知の通り今月から高齢者の3回目のワクチン接種が本格的に始まる。昨年のデルタ株による第5波では日本中で短期間に1億人近くの人が一斉にワクチンを接種したことで、急速な感染の封じ込めに成功した。

しかし今回の第6波のオミクロン株はスパイク蛋白の変異のためワクチンの感染予防効果が以前ほど期待できない。さらにワクチンの感染予防効果は2回目の接種から6ヶ月経過しているとほとんどなくなる一方で重症化予防効果は保たれているとされる。

3回目のいわゆるブースター接種により、感染予防効果は一旦7割程度に回復するが、これも数ヶ月後には低下してくるためワクチン接種が以前のように感染予防の切り札にはならない。

今回の3回目のワクチンの目的は感染予防ではなく重症化予防である。そしてオミクロンはデルタより重症化しにくい。よって元々重症化しにくい小児や50歳未満の健康ですでに2回ワクチン接種した人に打つメリットはさほど大きくない。端的に言うと高齢者と持病のある人が重症化予防のために打った方が良いワクチンである。

今は全国的にファイザーワクチンの人気が高く、モデルナワクチンは敬遠されているのが現状である。なぜかというとモデルナの方が副反応が多いからで、モデルナアームと言われる接種後の腫れや痛みの頻度がファイザーより多く、心筋炎の発症率もやや高い。

しかし高齢者ではワクチン後の副反応は若い人よりずっと起こりにくく、心筋炎も若年男性には要注意だが高齢者にはまず起こらない。そして実はあまり知られていないことだがファイザーよりもモデルナの方が感染予防効果がやや高く持続も良いのである。

高齢者はオミクロンの感染が爆発的に広がる前に早く3回目のワクチンを打ったほうが良い。特に2回目までに副反応がほとんどなかった人には品薄のファイザーにこだわらず集団接種などで積極的にモデルナワクチンを接種することをお勧めしたい。










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