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部員ブログ#30「私の実践哲学」野村美嘉

こんにちは。野村美嘉です。
この間デリシアでそうめんを買おうと思ったら売り切れで、仕方なく冷や麦を買って帰りました。なんかちょっと違うんだよなぁとか思いながらもおいしくいただいています。元気です。
 
さて、私はもともとサッカーに思い入れはなく、図らずもこの部活に入りました。出会ったばかりの新入生3人とふらふらしていたら、何気なくこの場に流れ着いたといった感じです。
 
入部する以前の私にとって部活のマネージャーとは、“可愛い子たちがちやほやされるためにやるもの”でした。特にサッカー部のマネージャーは、一段と気の強いギャルがやるものだと毛嫌いしていました。そんな私がなぜか勢い任せでこの部活に入ってしまい、今マネージャーとしてブログを綴っているなんて。人生ってほんと、愉快で困っちゃいます!
 
ただ蓋を開けてみると、マネージャーの仕事は地味で面白くないものばっかりでした。ギャルもいない。真面目で清楚な方々が、献身的に働いています。

今は夏休み真っ只中。そんな灼熱の中でボール拾いをしていると、ああ自分はなんでこんなことをしているのかと、ふと思うことがあります。前述した通りサッカー、マネージャーともに大学デビューの私は、特に目的があって入部したわけではありません。「部活を続けている理由」を問われて、正直言葉に詰まってしまいました。続けていく大きなやりがいや楽しさを感じることは、未だにあまりできていないように思います。本当に、どうして続けているのでしょうか。
 

話は変わりますが、
私は今、哲学を専攻しています。

なぜ生き、なぜ死ぬのか、なぜ世界はあるのか、時間とは何か、自己とは何か、偶然性、功利主義、アプリオリ、弁証法…  

ぎゃあああ頭が痛い!
ひたすら問いを立てては考えて、それっぽい理屈、あり得そうな答えを探します。
だけど私たちは結局、その考えている自分がなぜ存在しているのかさえわからないのです。

でも、こんなわけのわからない世界で、否応なしに私の生活は続きます。続いてしまいます。私たちはなんか分からないけど生きてちゃっていて、そうである以上、部屋に篭って考えてばかりではいられない。今認識している、存在しているかもしれない自分をどうにか保つために、動かなくてはいけない。考えることをやめて、一歩外に動き出てみる。せっかくなら心ときめく方へ!へっぴり腰で飛び込んでみる!そんな選択が人生を彩るためには必要だと、私は思います。

サッカー部での経験は、まさに心ときめくことの連続。

思考を止めて、ただぼーっと練習や試合を見る。必死に頑張っている選手の姿はなんだか泥臭くて、かっこよくて。
続けている理由はきっと、選手たちが織り成す美しい瞬間を、ただただ見ていたいから。我を忘れるほどの、心の底からの感激が生まれることに賭けているからです。

試合に勝った時の感動、負けた時の悔しさ、誰かが士気を上げるために声を出した時の空気、怪我で練習ができない人の悲しそうな目、サッカーが好きだから続けているとブログに綴る素直な気持ち、マネージャーをやっていて「ありがとう」と言われた時のなんとも言えぬ嬉しさ。

全てが生き生きとしていて、色付いています。
世界があって、その中に自分がいて、他者がいて、この時に、ともに生きていることを感じられます。

一歩踏み出して飛び込んだ先が、この部活でよかった。

 
私が嫌っていた気の強いギャルって、一見印象はよくないけど、たぶん心根が優しくて真っすぐな人が多いのだと思います。今の私はそういう人に憧れます。いつかそんな実直なマネージャーになって、このサッカー部をひたむきに支えられたらいいな、と思っています。
 

2年マネージャー 野村美嘉
 

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