【レポート⑥|食と農分科会】
分科会レポート第4弾です。
今回は10月9日(日)に行われました食と農分科会の様子をご報告します!
本分科会は、①ゲストの曽根原久司氏・萩原紀行氏のトーク ②参加者×ゲストで展開するワークショップといった内容の2部構成でした。
まず、本分科会のテーマは、
「農業×〇〇 その先に見える信州の未来とは」でした。
このテーマのもと約20名が集い、農業に対するイメージ、農業の魅力など様々な意見を交換し合い、これからの信州を考えるきっかけとなりました。
(テーマ設定の背景など詳細はこちらから。https://note.mu/shinshu2030/n/ne8b617ab1f06)
さてここから、分科会の流れに沿いながらゲストの方によるトークの紹介、ワークショップに関してのこと、最後に分科会担当者による感想をお伝えいたします。
ゲストトーク①
NPO法人えがおつなげて代表理事
アショカフェロー
曽根原久司氏
一人目のゲストの方は、長野県出身の曽根原久司氏です。曽根原氏は2001年に、えがおつなげてを設立され、現在では企業と農村をつなげる「企業ファーム」を展開。山村地域の活性化に取り組んでおられます。
曽根原氏は今回、日本の農村資源の有効活用についてお話してくださいました。
日本の農村資源に注目し、40万haの日本の耕作放棄面積、空き家、森林を有効活用すれば、10兆円の産業が生まれるかもしれないと話します。
そのような観点から「日本の田舎は宝の山」であると話してくださいました。信州の農村資源を都市のニーズと合わせれば、なんと2000億円が動き出すかもしれないのです。
日本国内における耕作放棄率第2位、森林率第5位、日照時間は第1位という山梨県の農村に注目し移住、「曽根原農場」を作ったそうです。
農村資源を有効活用していたところ、「限界集落でもそのような取り組みを行ってほしい」という声が上がり、約1000人の開墾ボランティアが集まりました。
また、企業と連携をとることで、荒れていた棚田もよみがえりました。その棚田を有効活用して稲刈りツアー、日本酒の試飲ツアーも行うことにより地域の活性化につなげていらっしゃいます。
また、放棄されていた間伐材を、マンションや家を建てることにも使用。
このように、今まで放棄されていた資源、また森林の豊かな資源を利用することで地域の活性化にもつながり、人々の笑顔をうむこともできたとお話されました。
「日本の田舎は宝の山」という言葉をいただき、これからの信州を考えるうえでずっと忘れないでいたいなと思いました。
曽根原さん、貴重なお話をありがとうございました。
そして最後はみんなで、開墾~モリモリヽ(^o^)丿
続いて
ゲストトーク②
佐久穂町にて「のらくら」農場を経営。
萩原紀行氏
2人目のゲストの方は、千葉県出身、長野県在住の萩原紀行氏です。現在、60品目の野菜、米を4.6haで有機栽培を行ってらっしゃいます。
萩原氏は、「中山間地でなんとかする!」というテーマで、農業に関して苦労した点、現在行っている取組みなど様々な視点からお話をいただきました。
26歳の時に長野県に移住し農業を始めた萩原さんは当初、うまくいっても失敗してもその理由がわからず苦労したそうです。そこで、農業を始めて3年で土壌分析を行いました。
またミネラルは人間に対しても、植物に対しても重要なものであるとわかりました。
「農業に奇跡はない」、それぞれの農法をいいとこどりしていくことが最もいいのではないかというお話がありました。出荷場では、農家さん同士でお互いの失敗談を交換し合い一緒に原因の解明を行っているそうです。このように農業においては仲間と助け合うことで、よりより農業を目指すことができます。
萩原氏は、農作物を作ることができない冬には無添加のレトルト食品を作っていたそうで、「前例がないと燃えてしまう」とおっしゃっていました。
最後に、「新しい価値の創造」というキーワードでお話をいただき、
・安い、高いとはどういうことなのだろうか。これを判断できる基準を作る。
・中山間地農業の生き残り策(人手がかかる農業、人が集まる農業)
等の例を挙げてくださいました。
萩原さんのお話をお聞きし、中山間地という農業がなかなか難しい地域でも長い時間をかけて土壌分析を行ったり仲間と意見を交換し合ってより良いものを作り上げていくことが、未来へとつながっていくのだと感じました。
萩原さん、貴重なお話誠にありがとうございました。
さて第2部はワークショップです!
ワークショップ
ここでは、「2030年、信州にどんな農業が必要か」をテーマにワークショップを行いました。
食と農分科会に参加した目的は人それぞれですが、
・どうして参加しようと思ったか
・信州の農業のいいところ、可能性
・これから何ができるか
・農業で地域を活性化させるには何が必要か
などなど、活発な意見交換が行われ、2030年の信州を具体的にイメージできる時間となりました。
最後に分科会担当者の感想です。
食と農分科会担当の、加藤翼です!
この日の3時間のために、半年前から準備してきました。
正直!
反省点ばかりです。
もっとここ考えとけばよかったな、とか。
あの時ああ言えばよかったな、とか。
あ、それやろうと思ってたけど忘れてた、とか。
こういうのって、なんぼ準備しても、
全部うまくいったことないんですよね。。
ただ、それでもやって良かったな、と思えること。
それは、直接もらった声。
「めっちゃ刺激をもらえました!ありがとうございました!」
「仲間に会えて良かった!ここでのつながりを大切にしたいです!」
「正直そこまで期待していなかったけど(笑)、良い意味で裏切られました。」
もちろん、イベントを運営している以上、
来てくれた人みんなに「来て良かった!」と
絶対に言ってもらえるという自信を持って創り上げています。
でも、やっぱり不安に思う時はあって。
その中で、精一杯自分の想いを込めたものに、
「いいね!」と言ってもらえるのは、何よりも嬉しいです。
今度は、この「いいね!」を繋げていくこと。
今回の「いいね!」に刺激を受けて、
参加者みんなそれぞれが「いいね!」というものを
形づくっていってほしいなと、勝手ながら思います。
その「いいね!」の集合体で、
未来を創り上げましょう。
(文責:横山・加藤)
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