知の整理

知の整理術

いきなりだが、皆さんは勉強しているだろうか。小中学生は義務教育で常に勉強する環境に置かれていると思うのだが、義務教育が終わると、勉強をしないといけない環境から卒業することができる。だが、私達は自らの選択で高校や大学に進学し、また社会に出た後も勉強の必要性を感じることがある。義務教育期間では、勉強をする型を我々は教わったが大人になってその型が上手くはまって勉強が進むということは少ないのではないだろうか。例えば、算数を勉強したけれど算数は今どのように自分の生活に役立っているのだろうかという疑問に正確に答えられる人は少ないと考える。また大人になって学んだ知識をどのように活かし、知識を整理していくのかを伝えていきたい。
 勉強とはなんだろうか。学んだことを人に伝えて自尊心を高め多くの人に役に立つためなのだろうか。それとも社会をより生きやすくするために必要なものなのか。勉強をする理由は様々な個々で異なるだろう。そこで敢えて私は必要性ではなく娯楽としての勉強の楽しみ方について述べていきたい。勉強をしたいというモチベーションを保つには二つの要素が必要だと考える。一つは楽しめるか。もう一つは習慣化できるか。前者は、それなりの時間を必要とし、勉強をした結果に満足した経験がないと難しい。例えば高校受験の時、必死になって勉強し志望校に合格したこと、他方ではスポーツでできない動きがあったとし、上級者を真似てできない動きを習得した時などの成功体験だ。こういった小さい成功体験から大きな成功体験を多く経験した人は勉強をすると自分への報酬が返ってくることを知っているのだ。これは習慣化にも繋がり、勉強することが日常の中に取り込まれ、良いスパイラルが生まれる。勉強とは、いわば自分への投機であり、その行為を楽しめると人生の豊かさは大きく変わってくる。
 勉強へのモチベーションが高まったところで次に、本題である得た知識を整理するのか考えていきたい。それはアウトプットとインプットのバランスを考えることだ。普段私達は無意識にインプットをする。例えば電車広告から世間で話題となっている情報などを自然に取り入れたり、家族や近しい人間関係の人から色々な情報を得る。余談だが人間関係においても同じことが言えるだろう。この世の中は皆自分のことを話したくて仕方ない人が多い。それはSNSの人気ぶりからして推測することは簡単だろう。という風に何気なくこの環境で過ごしていると自然にインプットが多くなる。そこですすめしたいのがアウトプットだ。アウトプットには思いものと軽いものの二種類存在している。軽いものは例えばあなたが今何を考えているのかを簡単に言語化することだ。例えば、あなたが何か悩みがあってモヤモヤしている。それを上手く言語化し、ツイッターなどの媒体を使って発信すると驚くほどそのモヤモヤ感はなくなる。悩みを言語化することができると悩みの半分は解決したと同じだ。後は自己発信する勇気とめんどくさを取っ払うだけだ。理想のバランスはアウトプットとインプットの割合が7;3になると良いだろう。ちなみに昨今デジタル化がすすんでいるのは周知の事実であるが勉強をする際にも少し関係性を考えた方が良い。物事を深く考える時は紙媒体で考えた方が良い。これは科学的にも証明されており光の透過光と反射光が関係している。あなたもレポートをワードなどで作成し、くまなくミスがないか確認したものの、プリントアウトしたら誤字や脱字が発見されたことを思い出して欲しい。デジタル媒体のメリットとしてはコンテンツを大まかに理解する時に使って欲しい。例えるなら新聞の情報だ。新聞の情報を全て網羅しないといけない職種の方は別として、新聞は必要な情報を抜き取ることが重要だ。そのような際は実は紙媒体でなくデジタル版の新聞が有効だと考える。
 最後に制限の効力性について考えていきたい。私は、制限は時に能力を最大限に生かすことができると思う。皆さんに思い出していただきたいのが小学生の頃に両親に買ってもらったりした本や、読んだ本は意外と記憶に残っているのではないだろうか。それは小学生の頃は本を自分の欲のまま買うことができずに制限された本を何回も読みあさったことによって内容が鮮明に残っているからだ。これは選択肢のパラドックスの理論にも置き換えられる。これは選択肢と満足度は因果関係にあたらないということだ。選択肢が多すぎると三つのことが起きる。一つ目は期待値が上がる。二つ目は満足度が下がる。三つ目に疲れることだ。我々は選択肢が多いことが良いとされてきた。もちろん選択肢があることは好ましい条件である。しかしながら、私達は選択肢が増えすぎてしまったのだ。科学的に選択肢の最適数は三つとされている。理由は多くもなく少なくもない中庸な数値だからだ。
 私達の多くは勉強をすることで人生は変わると考えている。しかしながら勉強をする方法が間違っていたり、せっかく学んだことが自身の血肉になっていないことがある。それを解決する方法が知の整理術だ。文中に載せたのはあくまでも大枠のものでしかないので是非詳しくはphaさんの著書を読んでいただきたい。


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