漫才「塩」

A「こんにちはー、〇〇です。お願いします
  いきなりなんだけどさ、良くある質問で
  目玉焼きに何かけて食べるかってのがあるじゃん」
B「ふーん…」
A「よく聞くのが醤油派かソース派かの二択じゃん」
B「はあ」
A「でも俺はね、絶対に塩をかけて食べるんだよ」
B「塩・・・?」
A「そうだよな。そういう反応になるよな。でも美味しいんだよ」
B「いや、しお・・・って何?」
A「何言ってんの。塩知らないってどうなってるんだよ。
  料理に絶対使うだろ」
B「りょう・・・り・・・?」
A「嘘だろ。料理も知らないのか? どういうことだよ
  料理のさしすせそとか聞いたことあるだろ」
B「何それ」
A「え。いや例えば“さ”だったら“砂糖”で」
B「舐めんなよ。砂糖くらい知ってるわ。
  ま、砂糖は舐めるけどな」
A「やかましいなお前。
  いや、砂糖知ってるなら塩も知ってるだろ」
B「しお・・・?」
A「“し”は塩なんだよ。砂糖は甘くて塩はしょっぱいの」
B「じゃあ“す”は何なんだよ」
A「すは酢だよ。お酢」
B「あー。酢ねー。なるほど
料理のさしすせそは舐める系なんだな」
A「いやあんまり酢は舐めるもんじゃないだろ」
B「“せ“は何なの?
  いや、ちょっと待てよ・・・
  舐める系って事は“せ”は醤油だな。
  昔せうゆって言われてたから」
A「正解だけど、
何で塩知らない奴が醤油の語源を知ってるんだよ」
B「醤油は大豆から作られてるんだよな」
A「何で原料も分かってるのに塩知らないんだよ。
  ってか、醤油に塩も入ってるから」
B「しお・・・?」
A「お前今まで何食って生きてきたんだよ」
B「“そ“は?
  まあ順当にソースか」
A「それが違うんだよ」
B「え。そうなの?
  そから始まる舐める系か・・・
  あ、分かった!ソルトだ!」
A「お前知ってるじゃねーか!
  ソルトが塩だよ!」
B「えー!そうなんだ。
  おかげで賢くなれたわ」
A「手遅れだよ」
B「そういえば最初になんか言ってたけど、
  目玉焼きって何?」
A「お前目玉焼きも知らないのかよ
  玉子を焼いた料理・・・、玉子を焼いたやつだよ!」
B「へー。いくらって焼くこともできるんだ」
A「何でお前の中で玉子の代表が魚卵なんだよ
  鶏卵!鶏の卵!」
B「にわとり・・・?」
A「お前はもう逆に何を知ってるんだよ。
  いくらは何で知ってるんだ」
B「舐める系だし」
A「ぷちゅっと潰して?」
B「いや、ぶちっと潰して」
A「どっちでもいい!」
B「いくらにかけるなら俺はソース派かな」
A「いくらは何もかけないよ相場は! そのままでお召し上がりください!」
B「お召し上がり・・・?」
A「食べるってこと!」
B「食べる・・・?」
A「おいおいおい・・・」
B「なんか、お前にとって、気に、食わない議論になっちゃったな」
A「舐めるな。一生舐めとけバカ」
AB「ありがとうございました」

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