見出し画像

地味な観光協会制定 地味な観光用語③形見看板

 昔あったものが記されたままの看板。記されたものはもうないが、記憶として留めることができるという優れものです。

 写真は、港区市岡の繁栄商店街の横にくっついているといってもいい「南市岡11番街」という商店街です。

 形見看板にある、「大和銀行」、「福徳相互銀行」ともに現在ありません。大和銀行は、ご存知のように、りそな銀行になりましたね。

 福徳相互銀行は、相互銀行の普通銀行転換政策で、福徳銀行となります。その後、経営不振から、国の主導でなにわ銀行と合併して、なみはや銀行となります。

 しかしながら、国は福徳銀行、なにわ銀行の経営状態を把握しきれていませんでした。結果、経営不振の銀行同士の合併となり、新しくできた「なみはや銀行」も経営不振に陥ります。

 最終的には、なみはや銀行は解体させられ、店舗も大和銀行と近畿大阪銀行に譲渡されたのでした。

 その大和銀行もりそな銀行、近畿大阪銀行も関西みらい銀行となって譲渡先すら無くなっています。

 福徳相互銀行時代、けっこう預け入れの景品が良かったイメージがあって、羽振りの良い銀行だなと思っていたんですけど、今は形見看板にその名前を残すのみです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?