大阪城公園(PMO以外)

大阪城公園は、いわゆる"コンセッション方式"による指定管理契約により、「大阪城パークマネジメント事業体(PMO)」が管理している、ことになっています。
PMOが大阪市に年間2億円以上を支払う代わりに、公園内で"かなり自由に"商売をしてよい、という契約です。PMOは電通・読売テレビ・大和ハウス等で構成されています。

維新の会は「赤字だった大阪城公園の管理が、市に収入が入るようになった」と言っています。「公園」の維持管理を「赤字」という概念で語るのがまず違和感がありますが、「そんなことを言いながら、管理を完全にPMOに任せているわけではなく、市からの支出も結構ある」との意見を聞き、実際にどれほどのものか、2019年度の大阪城公園への市からの支出について問い合わせてみました。

大阪城公園は、天守閣は「経済戦略局」、音楽堂は「教育委員会」、その他の公園部分は「建設局」の管轄となっているらしく、10/18現在で回答をもらったのは天守閣の「経済戦略局」だけですが、取り急ぎ公開します。

天守閣 - 経済戦略局からの回答

<維持管理に関して>

大阪城公園パークマネジメント事業(以下「PMO事業」という。)においては、毎年度PMO事業者より本市に納付金が納められていますが、

令和元年度については、下記3件の事項につき、当該納付金を減額する措置を取っています。

本市が支出しているわけではありませんが、本市が負担しているという意味で回答させていただきます。

①台風10号による被害復旧費 234,360円(詳細は別紙1のとおり)

②天皇即位礼正殿の儀にかかる無料入館に伴う補填 2,840,000円(詳細は別紙2のとおり)

③新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のための臨時休館に伴う補填 55,048,275円(詳細は別紙2のとおり)

<イベントに関して>

大阪城とオーストリアのエッゲンベルグ城との友好城郭提携の10周年を記念して「大阪城・エッゲンベルグ城友好城郭提携10 周年記念事業」を実施し、

本市が分担金(2,000,000円)を支出しています。(詳細は別紙3のとおり)

<その他の支出に関して>

先日お電話でもお話しさせていただきましたとおり、本市の事業として「豊臣石垣公開プロジェクト」を実施しております。

本件につきましては、ひとまず事業概要のみのご紹介だけということでしたので、下記専用ホームページよりご確認ください。

大坂城豊臣石垣公開プロジェクト専用ホームページ

以上が経済戦略局からの回答メールです。

①の台風被害からの復旧については少額ですし、大家が店の修理を負担すると考えれば…そういうこともあるのかと。

③は、外国との親善について、市が200万円、200万円をオーバーしたらPMOが上限100万円。こういうのを無駄な支出と批判したくないので、むしろ市で全額負担してほしかった。

問題は②で、コロナ禍による休館で、2月末からの一か月間で5500万円…。年間3億円近く納めてるとは言え、1ヵ月休んだら5500万円?

優遇され過ぎじゃありませんか?

この5500万円の算定基準は別途情報公開を請求中です。

音楽堂 - 教育委員会からの回答待ち

天守閣・音楽堂以外(公園部分) - 建設局からの回答

2019年度の建設局の負担は以下の通り。2億7000万円ほど。

あまり公園を赤字だ黒字だなんて基準で評価したくないですが、これ、赤字なんじゃないでしょうか。「財政効果額2億円」とかいう謎の数字が謳われてますが、実態とは違うようです。

建設局に関しては、無料遊具が「市の負担で」修繕されたにも関わらず滑り台だけが壊れて使えないまま放置され、問い合わせた結果「市とPMO、どちらが修理するか押し付けあっていて決まらない」状態だったと判明しました。

その間の経緯について、メモにして貰いました。

「メーカー修理だと高くつくので、市の安全基準に満たないが他社で修理することで問題ないか法律相談し、方針を決めた」とのこと。…そんなんでいいのでしょうか。

①「法律相談」の内容を開示できないか、②10月予定のPMOとの打ち合わせは実施されたのか、③仮に事故があった場合の責任範囲は明確にされるのか。再度問い合わせ中です。

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