工藤忍というアイドルは死んだ

はじめに
この文章は、筆者が自身の気持ちを「表明する」目的というより「整理する」目的のためだけに書いたものである事をご了承ください。

2020年5月21日12時00分、「アイドルマスターシンデレラガールズのアイドル・工藤忍」は死にました。

今の彼女は、「なぜか分からないけどチキンマッ○ナゲットと名探偵コ○ンのイメージが付着したただの女の子」です。

元々工藤忍は、多くの個性派揃いのアイドルが登場する「アイドルマスターシンデレラガールズ」に、何の個性も持たないアイドルとして登場しました。

あるのは、「周囲から「アイドルになりたい」という夢を反対され、独り東京へやってきた」というバックストーリーのみでした。

特にこれといった個性のなかった彼女は、それでも、逆張りマイオナオタク共を惹きつけ、
「故郷にいた時の工藤忍は〜〜〜に違いない」
「東京に住み始めた頃の工藤忍は〜〜〜に違いない」
という妄想を生み出させ、それはもうミジンコのように小さな小さな盛り上がりを見せます。
(私もいつの辺りからかそんな逆張りマイオナオタクの1人として生きていましたが。)

そんな無個性の塊とも言える工藤忍ですが、勿論総選挙などで人気が出る訳もなく、
初参戦の第2回で初SRが実装されるというブーストを貰っても、大衆の目に彼女が留まる事はありませんでした。

(代わりに、その時にRが登場したアナスタシアは2位に上り詰め、そこからトップクラスの人気アイドルとしての道を歩んでいきました。 )

それまでの同率51位帯から第6回で35位にランクアップした工藤忍ですが、デレステのユーザーの加わった第7回では46位に落としてしまいました。

この時、彼女の担当プロデューサーの何人かがこう言いました。
「忍の努力を売りにするのも大事だけど、俺たちはまだ目立ってない。とにかくはしゃいで、目立とう。」

そうして、良くも悪くも目立つ事だけを考えて生まれた数々の迷案の一つが、チキンマッ○ナゲットのセール時にナゲットを買って食べて呟くという「工藤忍ナゲットカーニバル」です。

正直言うと私はその頃からずっと「忍とナゲットにどんな関係が……？」と思っていました。
390円と3月9日をこじつけただけ、と聞いた時は溜息しか出ませんでした。
前川みくとか、お向かいの事務所の39プロジェクトは無視ですか。そうですかと。

そしてこの作戦は、第9回で外野の目に留まり、工藤忍は悪い意味で目立つ事になりました。

はい、目立てて良かったですね。

内輪の悪ノリを外野の人間に出したところでどう思われるかなんて、よく考えれば分かると思うんですけどね。
なぜそこまで考えられなかったのでしょうね。

そんな脳味噌をしてるから、今回「総選挙もボイスオーディションもどっちも上位を目指す！w」なんて言って、今まで支援してもらった他Pにどう思われるかなんて想像も出来なかったんでしょうね。

工藤忍は無個性で、僅かにある「努力家」「おのぼりさん」といったキャラ付けも、
他のアイドルの方が印象としては強いものばかりでした。

これは工藤忍のセリフやSSRポスターから考察しただけのただの憶測ですが、それでもシンデレラガールズの公式的にはきっと「どんな逆境にも負けない、諦めない心意気」を工藤忍の売りにしたかったのではないかと思います。
例えそれすらも、他のアイドルの方が優れていたとしても。安部菜々さんとか、白菊ほたるちゃんとか。

ですが現在外野の人間に広がっている工藤忍のイメージは、なんと「マッ○チキンナゲット今なら390円」「せやかて工藤」「名探偵コ○ン」いうものです。そこにアイドル・工藤忍の輝きは存在しません。

そうなってしまった工藤忍を、誰がアイドルと思うでしょうか。
「ただのナゲットとコ○ン」としか思わないでしょう。

アイドルとしての工藤忍は、もう死んでしまいました。

ナゲットと忍を結びつけて遊んでいた工藤忍の担当プロデューサーの方々は、この事を一生悔やんでください。
変なイメージを付けられて困っている他の忍Pは、そうでなくとも一生レベルで悔やんでいるのですから。

そして、こんな状況になっても諦めない気でいる工藤忍の担当プロデューサーさんへ。

工藤忍がアイドルとして輝いていく未来はもう潰えてしまいましたが、
それでも工藤忍の応援・宣伝を続けるのであれば、勝手に続けてください。

もうこれから先、どれだけ忍の魅力を宣伝しても、読ませる気のない長文ダイマを重ねても、返って来るのはきっと
「ああ、あのナゲットの子の」
「よく知らんけどパッとしないなあ」
「ブッサwwwwwwwwwwwwwww」
といった声のみでしょうけど。

賽の河原でいずれ壊される石の塔を積み上げるように、せいぜい一生報われない努力を楽しんでいてください。

私はアイドルの工藤忍を応援したかったので、ただのナゲットコ○ンガールとなった彼女の応援は、もうしません。

私は、自身を取り巻く境遇にも、周囲の反対にも反発して自分の憧れにひっしに手を伸ばそうとする工藤忍が好きでした。
アイドルという夢を叶えた後、同じように夢を追う誰かの背中を押したいと願う工藤忍が好きでした。
そんな彼女を、応援したいと思って工藤忍のプロデューサーを名乗っていました。
けれど、それももう終わりです。

もう工藤忍には、ナゲットやコ○ンといった自身と全く無関係の謎のイメージや、担当プロデューサーの悪い噂といった悪印象しか残っていません。

大多数のプレイヤーは、工藤忍はシンデレラガールズに要らない存在だと思うでしょう。

アイドルとしての工藤忍は死に、もう2度と生き返る事もないでしょう。

必死にもがき苦しみ、他のアイドル程でなくても輝いていたかつてのアイドル・工藤忍に、どうか永遠なる眠りを。

支離滅裂ではありましたがここまで読んでくださり、ありがとうございました。